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企画展・和食

国立科学博物館の特別展『和食』に行ってきた。数年前、残念ながらコロナで中止になってしまう前から気になっていた企画展。ようやく無事に開催され、ようやく行くことが出来た。とても興味深い展示で大満足だった。

もりもり盛りだくさんの展示!

ちょうどタイムリーにTwitter(現X)で、「ドイツ人は食に無頓着である」というポストが流れてきて、なるほどと思った折だった。逆に日本人は食にとても執着する。「昨日何食べた?」「好きな食べ物は?」「美味しいラーメン屋さんは?」「○○に旅行に行くんだけど食べといた方がいいものってある?」何気ない世間話でもよく食の話題になる。ドイツ人は食よりも時間に執着があり、何を食べようかなんてことを考えるのに時間を使うくらいなら毎日同じものでもいいという気質であるらしいというのも興味深かった。どちらが優れているとか劣っているとかではない、大事にするもの、優先してリソースを使うものが違うだけなのだ。

美術館や博物館も割と1人でぴょんと行きがちな人間である。しかしこの特別展は誰かとワイワイ話しながら回るのが楽しいに違いないと思っていた。劇団の仲間を誘って一緒に行って、回りながらあーだこーだと話しながら回ってきた。一緒に感心したり、豆知識やエピソードを披露し合ったり、美味しそうだねとか面白いねとか感想をシェアしたり、互いの地元の料理の話をしたり、そういう時間も含めて楽しい企画展だった。勿論1人で行っても楽しい企画だったと思うが、出来れば誰かざっくばらんに食の話が出来るような友人や恋人と一緒に行くことをオススメしたい。

展示を回り終えてからは、天丼と蕎麦を食べて日本酒を少しばかり飲み、老舗の甘味処『みはし』で栗ぜんざいを頂いてきた。和食三昧である。絶対に何かの和食が食べたくなるから、お互いしっかり朝ごはんは食べて昼頃に集合して、お昼ごはんは食べずに回ろうと言っていたのだが、これまた正解だった(お腹が空きすぎてお店を選ぶ判断力まで落ちてしまったことを除けば、であるが)。ひとまず和食欲は満たされたが、まだまだ食べたいものはある。寿司、焼き魚煮魚、納豆、漬け物、お雑煮、お味噌汁、肉団子、おでん、野菜、カレーライス……しばらくは食事時になるたびに、美味しい和食を食べたくなりそうだ。

そば!天ぷら!The和食!!
縄文時代は栗は主食だったそうです

いい作品に触れると、世界の見え方やものの見方考え方が変わることがある。和食展もそういう展示だった。飲食店でメニューを見るたび、スーパーやコンビニで食材やお弁当を見るたびに、いろいろと想いを馳せることになりそうだ。と、ここまで書いたところで職場の最寄り駅に着いた。いつものコンビニでいつもの朝ごはんを買う。赤飯のおにぎりとあんドーナツとお茶。ふむ、これが強飯(こわいい)かと思いながらおにぎりをひと口頬張った。しっかり噛み締めてゴクリと飲み込む。旨かった。

いつものラインナップも特別に見えるものです

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