ネイバーアート 湖水ヶ池の「めぐり」
前にも紹介した、宮崎県新富町にある『湖水ヶ池(こみずがいけ)』。
これから徐々に葉が茂り、夏にはハスの花が咲きます。秋には葉が枯れ、冬にとれるレンコンは、湖水ヶ池を御神体とする水沼神社の氏子さんだけが収穫できる特別なレンコンです。
ぼくはこの池には「めぐり」が鎮座していると思います。
個人的な意見ですが、多分、水沼神社の御神体は「めぐり」です。
たくさんの存在が重なり織りなす富田浜を紹介しました。
『アートに囲まれている①』
『アートに囲まれている②』
富田浜の記事でも書きましたが、湖水ヶ池の「めぐり」も富田浜で感じた「たくさんの存在」も、当たり前のようですごく貴重なもの。それが鎮座し、語りかけてくるフィールド。これはアートだと思います。
語りかけてくる声が聴こえるかどうかはスピリチュアルなものではなく、アートリテラシー(Art Literacy)だと思います。アートを読み解く力、一般的なアートリテラシーとは違うと思いますが、ぼくの場合、自然や生態系への知識(Nature Literacy)や宮崎で生まれ育った経験(Local Literacy)が、富田浜や湖水ヶ池をアートだと感じ取る要因となっています。
ネイバーアートはそこにある魅力やその向こう側を読み取る力、リテラシーがポイントだと思います。
それに気付いたきっかけが『ばあちゃんの赤飯のおにぎり』でした。
Photo/新富町のカメラマン 中山雄太(マーシー)
甲斐隆児 / アーティスト、ネイバーアートキュレーター
宮崎県出身。大学で油絵を専攻。子どもNPO法人、児童養護施設、農業などに従事。福岡県で緑地保全活動等に携わり、2021年に宮崎県新富町の地域おこし協力隊として移住。アートプログラムや新富芸術祭を担当。
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