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【ブルーマウンテンMBA戦記-9】▶オペレーションズ・マネジメント(予習編)

来週からMBA1年次後期授業がスタートします。

後期授業科目を眺めていて「オペレーションズ・マネジメント」とは何ぞや?感が強かったので、ひとまず全体像を予習しました。
結論、かなりゴツい学問分野であることを理解しまして、何を学ぶものであって、経営学においてどのような位置づけか?についてはとりあえずつかめたと思います。
整理も含めて、オペレーションズ・マネジメント(OMまたはオペマネ)についてまとめます。
※ちなみに、いくつか文献読みましたが、ABSの先生方が書いてる「流通業のためのMBA入門」ですが、シンプルにまとまっていてわかりやすかったです。
一応リンク
https://amzn.to/3nnU2eB

1.オペレーションズ・マネジメントとは?
オペマネとはか?について、少し砕けていますが、自分なりに解釈しました。

オペレーションズ・マネジメントとは(松村の解釈)
「生産から輸送、販売まで含めたサプライチェーンの効率化の達成をメインの目標に据えながら、それをとりまく環境について調査・分析の実施・検討まで包括して考える経営学の一分野。」ということになると思います。
この、”サプライチェーンの効率化の達成をメインに据えながら”っていうところが、大事だと思います。

ちなみに、wikipedia大先生によると
「オペレーション・マネジメントとは、経営管理論の内、業務の遂行と実行に関する分野である。生産プロセスの設計と管理、および、財やサービスの生産活動の再設計に関する領域が含まれる。企業活動において、最小限の資源を有効に活用できているか(効率性)と顧客の要求に答えられているか(有効性)を探求する。第一義的には、オペレーション・マネジメントには、生産活動や工場運営、サービス提供のための計画と組織運営、監督が含まれる。」

基本的な段階においては、オペマネ=サプライチェーン・マネジメントと捉えていいのだろうと思います。

結局、経営というものをどういった角度から切り込んでいくか?なのだと思います。例えば…
マーケティング:商品・顧客に着目して売れるしくみを学問する
人材マネジメント:人材活用の最適解について学問する
ファイナンス:ヒト・モノ・カネの経営資源の動きについてお金の動きに着目して学問する

こういった整理の文脈で言うと、オペマネは「モノの生産とそれを提供するプロセスに焦点を絞って、経営の効率や企業価値の最大化を学問する。」ということになるのだろうと思います。

こういった、自分なりの知識の体系化は非常に大事だと思っています。なぜなら、それが自分の中の知識のシナジーを加速させ、なおかつ自分の情熱がどこにあるか?についてより気づきやすくさせてくれる起点になるからです。
「最も代替できない才能、人材要素とは情熱」なのだから、自分の中でどのような角度が最も刺さるのか?それが大事。

ざっと全体像をつかむ程度に本読んだりググってみたくらいですが、業種によってはコスト&経営リスクど真ん中の分野で、特に小売り・メーカーの経営層には必須の分野です。
オペマネの必要性が直近実務で必要のない人間にとっても、この分野に知見があることで、商品の生産~提供プロセスの考え方が学べるという点で有用そうです。

経営学の棲み分けでは、決して同一ではありませんが、マーケティングのお隣さん・もしくは同居人くらいの近さな気がします。

2.オペマネの要点と本質とは?
オペマネに対して無理やり「何が目的か?」という問をぶつけるとするなら、その答えはおそらく
①商品在庫の最小化(必要十分なポイントの検討を仕組みとして行う)
②サプライチェーンの最適な連携方法の検討
③最適な自社の販売エリアの特定
ではないかと思います。(完全に私見。)

①②については、まず着眼点として「ブルウィップ効果」が大事だということです。
ブルウィップ効果というのは、生産~販売のサプライチェーンの中で上流に行くにつれて、発注量が増大するということです。

感覚的にもこれは非効率なことであって
「実際の販売量・需要量(=必要量)」と「実際の発注量≒生産量(=安全を見たばかりに発生する無駄)」のズレというのが余剰在庫になり、在庫コストになり、企業の利益、ひいては顧客への提供価格を圧迫してしまう、という悪循環を生むということですね。

つまり、ブルウィップ効果がもとで発生する以下の無駄をなくそう!というのが最終目的です。
・欠品時の緊急対応による非効率コスト(通常のオペレーションとの差)
・在庫増大による管理コスト増(倉庫コスト)
・稼働率の低下(業務量のトップとボトムの差)
・過剰な設備投資(もしもの時への保険)

・・・極論ですが、地産地消とか生産者直送というような商品付加価値の少ない商売形態、庭先売買のようなスモールビジネスでは発生し得ない問題であって、必然的にGMSとか機械メーカーのような、業容の複雑なビジネスに需要のある学問であり、、つまり、これを本業にするコンサルだとか学者の先生というのはメチャ頭がキレるんでしょうね(笑)

3.その他
ブルウィップ効果の解消とは別軸になりますが、小売店における商圏についての検討(エリアマーケティング)も含まれているようです。これについては、顧客へのアンケートの取り方、顧客層の分析から、その先のアクションプランの立案まで検討することを考えると、どこまで検討が飛んで行っちゃうんだってくらい扱う範囲が広いなと感じます。

また、サプライチェーンについても、イニシアチブを誰がとるのか?とか、その検討方法こそ実務では重要になるところですが、そのあたりなんかものすごく面白そうです。

あと気になったのは
・サプライヤーと小売りが締結するリスク低減のための契約形態(買戻し契約)→シミュレーションがハードそうだけど、面白そう。
・オペマネ検討する上での企業団の戦略基盤の違い
などはかなり実務的で興味が湧きました。

以上、ざっくりではありますが、予習してみました。
しかし、結局のところ
「戦略基盤が同一であれば」というハードな条件はありつつも
「上流のメーカー主導である程度のところまで垂直統合してしまうのが最も簡単なのだろうな」
というように思ったのも正直なところです。
IT活用の難しさは意思統一とか必要な情報の活用「力」に、問題があるわけですが、基本的にはサプライチェーンの中で最もイニシアチブが取れる(とるべき)ポジションにいる企業の経営力の問題に帰着してくるというわけです。

新卒で入社した会社が、トヨタ自動車のTier1の会社で、その当時のことよく覚えていますが「あれはこういうことを改善するためだったんだな。」というのが今更ながら思い出されます。

【前回】▶経済学を学ぶ必要性について
https://note.com/ryuheimatsumura/n/nc5e9ae16310e
【次回】▶不動産証券化スキームについて
https://note.com/ryuheimatsumura/n/n0ab7b6196888


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