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最近の【推しの子】に思うこと

幽霊の正体見たり、枯れ尾花…。
ハイ。久しぶりの推しの子についての感想をだだっと書き連ねます。
ただ!書き連ねます。この上なく読みにくいです!ごめんなさい!

なんだろう…たぶん皆様思ってることだと思いますが。

①カミキヒカルの感情表現雑すぎね?


ということですね。

サイコパスだった筈のカミキヒカルの、壮絶な過去という追体験を元に彼の幼少期をつまびらかにし芸能界の汚泥にまみれた地獄でも見てきたのですが。
ここまではまだ納得がいく。

しかしなぜコイツは殺人という行為を行ったのか?
についての理解が追い付かない。
殺人とは、いわば自己の殺人でもある。
人間性の喪失であり、人があるべき社会秩序の車輪の中から逸脱する最も重く忌むべき行い。
これが殺人であると我々は認知している。

なぜこれを彼は平然とやってのけたのか?
という点。
例えば法廷強姦を受けたからといって、性的モラルが喪失するだけで快楽殺人に手を染める原因には繋がらないと思えてしまうからだ。

②星野アイという造形


他にもカミキヒカルという存在が隠されていた理由が単純に星野アイの純愛による、彼を汚い世界から遠ざけたかったという理由についてですが。
これについても今一つ深い頷きをつけそうにない。
星野アイはどこか怪物めいた存在であり、普通の少女の二面性を持つ背反した仮面を被る危なげな乙女であり、我々が持つ少女趣味に生きるアイドル的な女の子と大人びたアダルトチルドレン的な要素。
とにかく器用なのは確かではあるが、器用貧乏とも言える介入しなくても良い問題に直面して他者の成長を阻害しているとも言えなくもない。
この問題を棚上げしたまま、彼女を神格化しても良いのだろうかという疑問を抱く。


他にもカミキヒカルの殺人行為の緻密さに反した、複合的なトリックという奇跡を元に彼の最初の犯行は成立してしまっていたから。
たまたま、偶然近くのアイドル『ニノ』【う~ん後だしネタバレ!】が強硬的な故殺を行う危うい人間性の持ち主をカミキヒカルに紹介できるという奇跡の元にカミキヒカルというコマを動かせてしまうという偶然狂信的なアイのファンであったこれまたニノ。

ピースが揃いすぎていて、逆に不揃いだと思うことこの上ない。
ミステリとは蓋を開ければこれシンプルイズベストというのは確かに定石ではある。
しかし推しの子には神話要素や、転生要素といういわば武器にもなるアイテムが揃っている。
それを完全に無視した現代人達のすいた惚れたの男と女と女の群像劇には、読者もすっかりおいてけぼりである。

いや!いやいや!いやいやいや!

そんなそんな!セカイ系の漫画を描いていた赤坂アカに限って、このギミックを放置するとでも?
まさか!まさか…うん…しそうである。

神話やら超能力やらはどうやら杞憂に終わりそうだったというのが、ある種の推しの子読者にとっては多生の離反要素に繋がったのかもしれない。
只、普通にヒューマンエンタメとしては一級ですし面白い。赤坂アカ先生の日常系漫画は無限に読める。

だからこそ!新ジャンルに手を出したのであれば…
カラス助けたくらいで、ツクヨミが転生の魔法かけるみたいな訳のわからない神様の気まぐれみたいなのはなんというか理解に追い付かない…。
いや…もうここら辺は考えてすらなかった気がする…。

推しの子はこれから、神話と超能力から切り離し体勢を取るでしょうし。ニノとかいうクソデカ感情モンスターをぼこぼこにするのもおもしろく無い訳ではありません。

結論 カミキヒカルの正体見たり、枯れ尾花。


以上です。

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