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聖夜のプラオとパヤ(アルカラム@八潮)

できれば、私のノートは幸せいっぱいに見せたかった。でも人生そういい瞬間ばかりではない。最近体調が芳しくない。

12月24日、街が一つになってはしゃぎだす時、私は仕事を休み家で寝込んでいた。しかし朝から晩まで寝ていても飽きるもので、夜、ドライブに連れ出された。

行き先は八潮。ヤシオスタンとも呼ばれる、日本有数のパキスタンタウンだ。もちろん美味いパキスタン料理を出す店もある。今回はそのうちの一つ、アルカラムにお邪魔した。

噂によるとメニューの説明はあまりないらしい。車の中で一生懸命に予習した。米料理のビリヤニかプラオ、それとカレーを何かひとつ食べよう。

そうしてやってきた八潮。カラチの空に行って以来2回目だ。

ビリヤニは今日は無かったのでプラオを。あとカレーはパヤをお願いした。脚の肉を使ったカレーらしい。

まずサラダから。とうもろこしのような甘みを感じるドレッシング。お腹が動き出す。

これがプラオ。手前に見えるのはマトンのゲンコツだ。辛さは無いがスパイスの香りがじわじわと立ってくる。美味しい。日本米じゃないから米自体が軽くてむしゃむしゃ食べた。

これがパヤ。今日は牛すじだそうだ。牛肉が入るのがインドと違う。おきまりの大きなナンもつく。このパヤがまた美味しいのである。油膜が張るくらい脂っこいのだが、それに負けないくらいスパイスのパンチがあるのだ。日本語の語彙には無いようなスパイスの刺激の世界がそこにはあった。牛すじもとろとろに煮込まれていてとろけるようだ。ナンは脂っこくなくさっぱりめで、それがパヤによく合う。美味しすぎて止まらない。そして、元気が出る。

これだけ食べて2000円だった。信じられない。恐るべしヤシオスタン。

クリスマスの夜はチキンとピザだけじゃない。必ずしも幸せじゃなくたっていい。それぞれの日常に、プラオとパヤでメリークリスマス。

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