子どもを引き付ける!絵本の読み聞かせのコツ
はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。今回の【学校でも保育園でも教えてくれない保育の基礎知識】は「子どもを引き付ける!絵本の読み聞かせのコツ」について詳しく解説していきます。
ちなみにRyU先生は読み聞かせするの大好きです。子ども達の反応を見ているだけで癒されますし、時折「そんな発想できたか~」と唸りたくなるような感想が出たりするのもとても楽しいです。
<絵本の読み聞かせとは?>
もしかしたら保育士以外の方も読んでいるかもしれないので、一応「読み聞かせ」とは何かについてざっくり説明をします。
読み聞かせは保育者(大人ですね)が、子ども達に向けて絵本を読むことをそう呼びます。色々な目的で読み聞かせを行うのですが、主に「絵本そのものを見せるため」だったり、「次の活動への導入」としてだったり、子ども達の「気分を盛り上げたり、落ち着けたりするため」に読み聞かせを行います。
勿論、子どもが絵本を持ってきて「これ読んで」と言われることも沢山あります。今回は、そういったものでなく保育者が意図を持って絵本を読む場合に焦点を当ててコツを紹介していきます!
<読み聞かせには『劇場型』と『空想型』の2つがある>
読み聞かせ一つとっても保育者によって、その種類は様々です。楽しく、面白おかしく読むのが得意な先生もいれば、子ども達がじーっと絵本を見つめて落ち着いて集中して読み聞かせをする先生もいます。
子どもが参加できる「しかけ絵本」を好む先生がいれば、子ども達に伝えたいことがあって「特定の絵本」を読む先生もいます。どれが正しいとか、間違っているとかはありません。先生の数だけ読み聞かせの方法があって良いと思います。
ただ、個人的に大きく2つの種類+αに分類できるかなと思っています。それが『劇場型』と『空想型』になります。
〇感情を込めて盛り上げる『劇場型』
劇場型の読み聞かせでは読み手(保育者)の主観による感情を込めて絵本を読み進めます。RyU先生が読み聞かせの手本にしている、新卒の時の副主任の読み聞かせは見事な『劇場型』でした。
まるで、演劇かミュージカルでも見ている様な読み聞かせで、普段はあまり絵本に興味を示さない子も釘付けになってみていたことを思い出します。
劇場型のメリットとしては、保育者の意図した感情を伝えることができることや、普段は絵本を見ない子も興味を持って観やすくなることがあげられると思います。導入で使うなら、気分を盛り上げたい時がおすすめですが、あなたの演技力次第で物悲しい物語に没頭させることもできるかもしれませんね。
気を付けなければならない点としては、読み手の主観によって、子ども達の想像の範囲を狭めてしまう可能性があるかもしれないということです。それから盛り上がるのは良いのですが、程度を考えないと子ども達の気持ちが昂り過ぎて隣の子にぶつかったりなどトラブルを引き起こす可能性も考慮して読むようにしましょう。
〇読み手の想像力にゆだねる『空想型』
空想型の読み聞かせでは読み手の感情は込めません。ある意味でたんたんと読み進めます。たんたんと読むことになるので、読み手の技量によっては集中できない子もいます。
空想型のメリットとしては、子ども達の想像によって受け取り方が変わっることがあります。同じ「鬼をやっつけた」という場面もある子は「よかったね!」と思い、ある子は「あそこまで鬼さんやっつけなくても、可哀そうだよ」と思うかもしれません。子ども達の想像力にゆだねる楽しさが空想型にはあります。また、たんたんと読み進めるので、落ち着いた雰囲気を作りやすいという事もあげられます。
空想型で気を付けたいのは「ただの棒読み」では、子ども達は集中して聞くことができないし、想像力も膨らまないことがあることです。たんたんとしている、でも言葉の節々をはっきりと伝えて、感性が入り込まない事実の部分で抑揚だけつけるなど使いこなすには技術が必要になります。
少し変化球でアドバイスをすると、あまりにも子ども達が盛り上がって声が通らない時には「口パク」で読むと、「え?先生なにか読んでる?」、「え、お話始まってるよ??」と静かになったりもします。まあ、こんな技は使わないように配慮できるにこしたことありませんがね。
〇+α『気分を落ち着かせる読み方』
午睡前や気分を落ち着けたい時には、子ども達みんなに聞こえる程度で小声で読んだり、あえてゆっくりと読むことで、聞いている子ども達を落ち着かせたりすることもできます。
<読み聞かせの際のコツ!>
コツについて書く前に、恥ずかしくて声が小さくなってしまったり、ボソボソと話してしまう先生いませんか?聞きずらいならまだしも、聞こえない、何を言っているのか伝わらないのでは、当然子ども達は集中することがいません。
新任の先生や読み聞かせが苦手な先生が最初に意識するポイントは以下の3つです。これが、できているとそのままコツになります。
1.大きい声で読む
2.はっきりと単語をつたえる
3.絵が見えているか確認をする
はい、まずはこの3つのポイントを意識して自信をもって読めるようになりましょう。「自信を持って読む」というのは実はとても重要です。先生が自信を持って読んでいると子ども達は「先生があんな風に読んでいるから楽しい絵本に違いない!」と思って、集中してくれます。
でも、自身がなさげに読んでしまうと、子ども達は「先生の読み方楽しそうじゃないし、面白くないんだろうな」と無意識に感じ取ってしまうことが多々あります。なので、恥ずかしくても自信をもって声を出す様にしましょう。
絵本が子ども達から見えているのかの確認を怠っている保育士も多いです。僕も現場に居た頃に何人かにアドバイスをしました。
絵本の読み聞かせの時って独特な持ち方をしますよね。あれ自然に前を向けると、どうしても絵本の面が上を向いてしまいます。少し大げさなくらいに前に倒してあげると、子ども達の目線に垂直になって見えやすくなります。
また、光源にも注意をしましょう。絵本の面はツルツルで光を反射しやすい物が多いです。お部屋の明かりや、太陽の光などが差し込むと肝心の絵が無いこともままあります。一緒に居る先生に「見えていますか?」と聞いたり、幼児さんなどでは一番前、後ろ、左右の子に「絵見えてる?光って見えなくない?」と尋ねることもとても大切な配慮になります。
<まとめ>
はい、今回は絵本の読み聞かせについて紹介しました。あなたの読み方はどちらかと言うと『劇場型』でしたか?それとも『空想型』でしたか?ちなみにRyU先生はTPOに応じて使い分けています。基本は劇場型ですが。
先にも言った通り、読み方に正解も不正解もありません。しかし、しっかりとした目的をもって、絵本を活用して欲しいと思います。
それでは、明日からは大きな声ではっきりと、自信をもって子ども達に絵本を読んであげてください。そして、もっと子ども達を集中させたい!と思う方は今日紹介した『劇場型』の考えや『空想型』の手法を生かしてみてください。
読み聞かせを上手くなりたい人には「素話」をRyU先生は進めています。素話についてもまた取り上げますね!
では、また学ぼうね!
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保育士りゅう先生
保育士りゅう先生(「RyU先生」で子育てに関する記事の執筆を依頼を受けてしていました)
保育現場で5年間正職員として働き、学生時代やライター活動時にも子どもとの関りがあるアルバイトをしていました。
現在は現場を離れて、元々したかったママパパの心のケアや、保育士の心のケアをしていけるように自身のHP『保育士りゅう先生のあそびば!まなびば!』を作成・運営しています。
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