夏アニメ『義妹生活』最速上映感想。どこまでも現実的、だからこそ心動かされる
7月4日から放送スタートするテレビアニメ『義妹生活』第1話〜第3話の
世界最速上映会が、6月30日に行われました。
個人的に原作が大好きな作品で、語りたいことは山ほどあるのですが、
原作未読勢の方にも新鮮な気持ちで作品の魅力を味わってほしい…ということで。
今回は、上映された第一話〜第三話の感想をネタバレなしで書いていきたいと思います。
あらすじ
どこまでも「現実」を意識した表現
『義妹生活』という作品の最大の特徴なのが、
「ライトノベルでありながらリアルさを強調している」
という点です。
「義理の兄妹になる」という冒頭こそ創作物っぽいですが、
その後はドラマチックなシチュエーションだったり、いわゆる「ご都合主義」な展開だったりはほぼゼロ。
ただ
「何気ない日常の中で、主人公二人の関係性がどう変化するのか」
が描かれるという、同系統の作品の中でもかなり異色の作品となっています。
そんな『義妹生活』の象徴である「リアル感」は、アニメにおいても様々な要素で表現されていました。
現実に近い、淡い色で描かれた背景
シーンの風景に溶け込む、主張控えめな音楽
冷たさは感じないけど、どこか淡々とした二人の会話
自宅のシーンで聞こえてくる細かい生活音
などなど。
シーンによってはアニメを見ているというより、
まるで隠しカメラで二人の生活をリアルタイムで覗いているかのような感覚すら覚えました。
そして「アニメっぽくない表現の何が良いんだ」という話ですが、
写実的、現実的な表現によって
ふとした瞬間に二人の距離が縮まる、という描写が非常に映えます。
言語化が難しいですが、
「インパクトはないけど、なぜか強く記憶に残る光景」
みたいな雰囲気を持つ映像に仕上がっており、微妙な関係性の変化が印象的に感じられるようになっています。
👆メインアニメーターの太田さんのポスト。私の考えをすごく分かりやすく代弁して下さっていた
作品の雰囲気を崩しすぎない、重要シーンの演出
『義妹生活』はリアル志向だからといって、ずーっと平坦でつまらない展開が続く…という訳ではありません。
本作にも山場となるシーンは定期的に訪れます。
そんな原作の重要シーンをアニメ版でどう表現するのか、というのは原作勢として気になっていた部分だったのですが、
アニメ版における該当のシーンは、
印象的だけど作品の落ち着いた雰囲気を崩さないような、絶妙なバランスの演出になっていました。
ネタバレになるので具体的には言えませんが、一部のセリフの表現や、過去の記憶の描写はとても新鮮で、
「こんな見せ方があるんだ」と思わず感心してしまいました。
第三話のラストとか特にそうですね。原作勢を唸らせるいいシーンでした。
この作品の魅力は、人間関係が進展するプロセスにあり、
相手のことが分からず思い悩んだり、相手の新たな一面を見つけたりすることを経て
少しずつ距離を縮める様子に心動かされる作品なので、
そういった部分を映像ならではの演出で際立たせていたのは良かったです。
おわりに
駄文ではありましたが、以上アニメ版『義妹生活』先行上映の感想でした。
元々原作が持っていたいい意味での異質さをさらに引き立てるような表現・演出が散りばめられており、制作側の原作愛が感じられるアニメ版でした。
この一言では言い表せない本作の魅力が、アニメの放送によってもっと広がっていくことを願っています。
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