見出し画像

【商品考察】ファンドラップ(7) ~岸田NISAはラップ口座のゲームチェンジャーになりうるか?~

ファンドラップのコア資産化を研究テーマにしているので、シリーズで書いてる。

今回は、新しいNISA制度を活用した資産形成モデルを思いついたので、整理してみる。

資産所得倍増プランの謎のベールが、
システム屋さんへ配慮してか、小出しに公開されてきた。

愛称は、
白紙撤廃された新NISAと対比されて、
岸田NISA!

印象が悪すぎて最悪。

12/13には、自民党税制調査会で大筋が了承されたらしい。
他にも相続税やらエコカー税やら、さらに軍備増税などをまぜこぜにして、政府は、ピントをずらす作戦を巧妙に展開しているとみた。

少し不気味。

それでも、
岸田NISAは、来年の国会で承認、2024年開始予定で、
全体像が見えてきている。

生涯非課税金限度額:1,800万円
年間投資限度額:360万円

特徴的なのは、投資枠復活で、

生涯非課税金限度額を設定するが、
簿価残高で管理し、売却後の投資枠の再利用が可能

簿価管理が必要になり、
システム屋さんは大変だなーと思うが、
ユーザーは、恒久化とセットで利便性が大幅に改善する。

めんどうなのが、
一般NISAの機能を引き継ぐ成長投資枠(仮称)

金融庁は、あくまで積み立てを主眼に考えているようだ。

年金制度の2階建てとかも、なんか少し工夫したがるというか、カッコつけるというか、細かいことを考えすぎている気がする。

ルールは、成長投資枠の上限を、1,200万円として、使わない場合は、積み立てに回せるようだ。


今回の改定内容より、岸田NISAへの世間のコメントの方が興味深い。

神制度!やらなきゃ損!と煽る若者や、

無期限で高配当株を保有すれば、ゲームチェンジャーになるとか、

インフレや給与が上がらない現時点では、中間層には投資する余裕はなく、所詮、富裕層優遇にしかならないとか、

所詮、上限が2000万程度であれば、税優遇分は僅かなので、変化があまりないとか、

立ち位置というより、
個人でのお金の尺度が異なるので、評価が変わる。

同じ制度で、こんなにとらえ方が異なることは、あまりない気がする。

そんな岸田NISAのコメントを感心して読んでいる中で、
新制度を活用した新しい資産形成モデルを思いついた。


岸田NISA時代の資産形成モデル


岸田NISAの3本柱
 ・制度恒久化
 ・非課税保有期間の無期限化
 ・投資上限増額

と、

2021年度税制改正により、2022年度から、投資一任報酬が特定口座内の必要経費として費用計上が可能となる。

この2つ流れから、新しい資産形成モデルの可能性を考えてみたい。

この費用計上でのポイントは、ラップ口座取引分だけでなく、

同一の特定口座内で株式や投資信託などの譲渡損益と通算される

こと。

つまり、
同一「源泉徴収あり」の特定口座で、年間の譲渡損益等と通算することで、投資一任報酬コスト分を還付できるということ。

このあたりの仕組みは、以下の資料が分かりやすい。https://www.smbcnikko.co.jp/products/robo_adviser/news/211222.pdf

ただこの費用計上、三井住友信託さんは、先行して2019年から対応していた!すばらしい。
https://www.smtb.jp/-/media/tb/personal/news/2018/pdf/20181212.pdf


ラップ口座の最大の利点は、

生涯投資による資産寿命の最大化

と理解しているが、

おまかせする分のフィーが、問題視されてきた。

そこで、

NISA対応のラップ口座でハイリスクのポートフォリオを使用して、効率的に、非課税で、且つおまかせで益を積み上げながら、

個別株式や好みのファンド売買で発生した税負担とラップ口座フィーが相殺される資産形成モデルは、どうだろうか?

現在、WealthNaviがNISA対応している。
非課税での投資簿価金額が、1,200万となれば、
非課税で、フィー負担なしで、
資産が、どんどん増えていかないだろうか?

このWealthNaviのNISA対応版は、一般NISA枠を活用しながら、マニアックな運用をする。

なるべく益の見込める株式やリートなどを一般NISA枠で保有し、非課税枠を最大限活用する。

なるべくNISA枠での売りは発生させず、追加入金時にリバランスする仕様になっている。

今は、つみたてNISAは投資方法が積立投資だけに限定されるので使えないが、新しい制度では、両方の枠が使えたら面白い。

これまで少額で期限付きだったので、
ラップ口座の生涯投資の視点からは論外だったが、

無期限NISA対応のフィー負担ゼロのラップ口座は、
ゲームチェンジャーになるかも?

と思う。

国民年金制度の将来性を無駄に杞憂せず、
2040年ごろには、現役世代1.4人が高齢者1人をささえる
といったくだらない議論はやめて、

自助、共助の視点で、

3人家族を基本モデルとして考え、

1家族 成長投資枠3000万円以上を、非課税ラップ口座で生涯投資し、

ラップ口座に生涯放置した高齢者の金融資産が、
政府に相続税でガッポリ中抜きされたとしても、
うまく継承されていけば、
(配偶者へのNISA口座内での相続は議論されているらしい)
ゲームチェンジできると思う。


まとめ


今から300年前は、江戸中期。
第8代将軍徳川吉宗によって享保の改革が行われていた。

ちょうど300年前の1722年には、

幕府が江戸に設置した無料の医療施設である小石川養生所(赤ひげ先生の診療所)ができた年らしい。

小石川養生所は、
農村からの人口流入により江戸の人口は増加する中で、没落した貧民への救済施設とし、幕末まで140年あまり機能した。

岸田NISAが、江戸時代の小石川養生所のように、

困窮した中間層の経済救済のために、
100年以上機能する制度として設計されることを切に願う。

また、資産が増えることで、
赤穂浪士討ち入り(1702年)のような、
骨肉の相続争いが起きないことも祈る!

私のファンドラップへの探求は、まだまだつづく。。。


【今日のひとこと】


さあ行くんだ
その顔を上げて
新しい風に心を洗おう

古い夢は 置いていけばいい
再び始まる ドラマの為に

(1979年公開:劇場版銀河鉄道999主題歌より ゴダイゴ)


2024年、さあ行くんだ
家族でエンジンを組んで
岸田NISAの新しい風で、投資銘柄を刷新しよう!

古いNISA口座は、置いていけばいい
再び始まる非課税投資の為に!

この記事が参加している募集

#これからの家族のかたち

11,344件

読んでいただきありがとうございます。サポートいただいたお金は、大和ネクスト銀行の応援定期に投資し各種団体を支援します。