見出し画像

稀代の起業家のアタマの中『イーロン・マスク』

三日坊主バンザイ!
何もやっても三日坊主なのか?
挑戦せずに諦めてしまうことに比べたら、三日も続けられたなんて、すごいよ!
でも、もしも君が変わりたいと思うのなら、心の中に自分を叱咤激励してくれる「鬼コーチ」を住まわせてみよう。
次に三日で諦めそうになった時は、「本当にそれでいいのか!」と鬼コーチが本気で叱ってくれるはず。
そのうちに、三日、三日と••••••と三日坊主がクセになっていけば、君は一カ月坊主、一年坊主にもなれるんだ。

引用「ほめくり、修造!」

見事に3日以上、更新期間が空いてしまいましたが、2024年の個人テーマは「アウトプットファースト」ということで、松岡修造さんの言葉を噛み締めながら、ゆるく再開していきます。

自分の頭の整理のために、そして本に対する興味が1°でも好転して世界の見え方が変わったら、なんてことを密かに思いながら。

今回は昨年世界同時発売で話題となった、イーロン・マスク初の公式伝記『イーロン・マスク』をご紹介。

彼がどのような環境で育ち、今に至るかが綴られています。著者はアメリカを代表するノンフィクションライターのウォルター・アイザックソン。計129人へのインタビューを行い綿密なリサーチを行った上でまとめられた本書は、上下巻あわせて900ページほどあり圧倒されますが、あっという間にページが進んでいきました。

いくつか印象に残ったポイントを紹介します。

今までほとんど誰も経験したことがないほど密度の高い仕事をする心づもりをしておくこと。弱い心では業界に革新をもたらすことなどできるはずがない。(社員に送ったメールの文面。件名は「超本気」)

マスクのやり方は、ありえない締め切りを設定し、なんとか間に合わせろと発破をかける、である。

楽観的?悲観的?そんなことは知らん。やる。やり遂げる。地獄なんぞものともせず必ずやり遂げると神に誓うんだ。(ロケット打ち上げに4回失敗した後の質問に対する回答)

これは「要件」だからしなければならないと口にした技術者は、マスクにとことんやりこめられる。その要件はだれが作ったのか、と。「軍」とか「法務部」というレベルではなく、その要件を実際に作った担当者個人の名前まで押さえておけというのだ

五つの戒律
1.要件はすべて疑え
2.部品や工程はできるかぎり減らせ
3.シンプルに、最適にしろ
4.サイクルタイムを短くしろ
5.自動化しろ

いま所属しているエンタメのスタートアップでは、組織を漫画「ワンピース」に喩えて、"同じ船に乗る"、"船から降りる"という表現で共通の理解を持っています。もし「組織が目指す方向」と「個人の夢」が一致していれば、同じ船に乗るべき。一方で、「別の夢を見つけた場合」は船から降りるのが良い、といった考えです

彼の会社の場合は、"船から降ろされる"という表現がふさわしいと感じました。ページをめくるたびに、誰かが解雇される悲痛なシーンが数多く描かれており、強く印象に残っています。重要なメンバーが次々に去っていく中で、組織崩壊しないのは本当にスゴい。(詳細を知りたかったものの、ここは書かれておらず)

とにかくハードワーカーで、常に目的思考のスタンス。彼のやり方が全て正しいとは思いませんが、世界に進出し成果を出している企業がどのような取り組みをしているのか、体感することができます。

スタートアップで働く方や働きたい方、世界で何かに挑戦したい方にはぴったりの一冊。興味のあるテーマを読むだけでも刺激が満載です。

ほかオススメしたいウォルター・アイザックソンの書籍

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?