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GTOがOTBをくらった

今回は、漫画の世界からドラマに飛び出したあの先生が来て、高速道路についての話が展開します。

漫画やドラマに出てくる先生は破天荒な人ばかりですね。


この文章は、クルマの運転の師範と架空有名人が運転の練習をしている様子を会話形式で書いたものです。

読むだけでクルマの運転について、1・上達する 2・モチベーションが上がる 3・興味が出る

以上を目的に、妄想ドライヴィングレッスン、スタート!

※ここに出てくる人物はすべて架空のものです。



【GTOがOTBをくらった】

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グレート・ティーチャー・オニザワ
(以下、GTO)

『師範、俺は初めて外車を買ったんだけど、国産とこんなに違うとは思ってなかったです』 


師範

『どんなところが違った?』


GTO

『俺はセダンが好きだからBMWの523iってやつにしたんだけど、カッチリ感というか金庫の中で守られているような感覚というか・・。前のクルマは国産の中でも一番大きなクルマだったけど、全然違いましたよ』


師範

『全然違うだろ?でも、それに気がつかない人もいるんだ』


GTO

『あの違いに気がつかない?終わってるじゃんか、ハハハハハ!』


師範

『人間、気がつこうとしなければ気がつかないものだ』


GTO

『そうそう、昨日高速を走ったんですけど、安定感も圧倒的に違いますね。ビーエムはドイツ車だから高速の安定性がいいってことは頭では分かってたんだけど、飛ばせば飛ばすほど地面に食いつく感触がたまらないっすね』


師範

『やはり体験してみるのが一番だろう。ついもっとアクセルを踏みたくなるのを抑えるのが大変だっただろ?』


GTO

『ホントそうっすね~。それで思い出したんですけど、この前東名の御殿場あたりを気持ちよく走っていたら、前に大型トラックの集団がいたんですね。そこで一気にそいつらを追い越そうとしたら、一台の大型トラックが急に追い越し車線に飛び出してきて、危うく追突しそうになったんすよ~』


師範

『そんなに速くない大型トラックが追い越し車線に出てくるということだな。それはありがちな光景だ』


GTO

『えっ、そうなんですか?確かに名古屋に着くまでに2~3回はやられましたね。大型トラックのドライバーに殺意を抱きましたもん』


師範

『そのぐらいで殺意を抱いていたら、身が持たないぞ』


GTO

『ですよね。最近話題のあおり運転をする奴の気持ちが少しだけ分かりましたよ。略してOTB(大型・トラック・ブロック)と命名したけど、全国の高速道路でこれをやめさせたいって思います』


師範

『そうか。その前に、なぜ彼らはそのOTBとやらをやってしまうのか、分かるか?』


GTO

『いや、後ろをよく見てないか、自己チューなんでしょう』


師範

『いやいや、全然違う。それは彼らを誤解している。彼らの事情を今から説明しよう』


GTO

『はい。大型トラックのことは全然知らないので、お願いします』


師範

『大型トラックは、重い荷物を運ぶことができるクルマだってことは分かるな』


GTO

『まあ、そりゃそうですよね』


師範

『法で許す限りの最大積載量を積んで走ることも想定して、トルクの厚さ、すなわち速さよりも力の強さみたいなものが求められる。となれば必然的にディーゼルエンジンが主流となる。ディーゼルのエンジンはパワーの伸びは不利だから、乗用車のようにアクセルを踏み込んだら即、増速するってことは厳しいものだ』


GTO

『じゃあ追い越し車線に出たトラックは、必死にアクセルを踏んでいるのかな・・』


師範

『おそらく。追い越し車線に出ていながらアクセルを加減できるのは、パワーに余裕のある乗用車だけだ』


GTO

『ふ~ん、そういうもんか・・』


師範

『もう一つ知っておいて欲しいことは、大型トラックは仕事で走行しているということだ』


GTO

『さすがにそれは分かっていますよ』


師範

『ただ、仕事で走っているということは、対費用効果を常に考えなければならないってことだ。簡単に言うと、燃費を気にする必要がある』


GTO

『そりゃそうでしょうね。日本人は燃費が好きだし』


師範

『燃費を稼ぐために大切なことは、そのクルマの能力つまりカタログに書いてあるような成績(数値)が良いことよりも、走り方が重要だ』


GTO

『そうですね。どっかで聞いたことがあるんですけど、燃料消費率が一番いいエンジン回転数のところを一定に保つのが燃費にとってベストだってことですね』


師範

『そう。燃費率の良い速度を一定に保つことで、周囲の交通も走りやすく、ドライバー自身の疲労も最小限になる。だから、まともな会社やまともなドライバーなら、そこを狙ってくるはずだ』


GTO

『なるほどね』


師範

『そこでだ。走行車線を一定の速度で走っていた大型トラックが、前方に自分よりも少しだけだが遅いトラックを見つけたらどうするか、分かるな』


GTO

『速度の一定を保つために、追い越し車線に出ていくと』


師範

『その通りだ』


GTO

『今考えてみると、追い越し車線で遅いこと以外は、大型トラックは走行車線をマナー良く走行してくれているから、悪い奴らじゃないな。彼らのおかげで日本の物流が回っていることも分かるしね』


師範

『日本のトラックは、一部の例外的ドライバーを除けば、かなりマナーがいい。その一部のドライバーの傍若無人の振る舞いのせいで悪いイメージを持つ人もいるが・・・』


GTO

『ですね。俺も大型トラックの内情みたいなことは考えたことがなかったんで、勉強になりました。今度高速に乗るときは、寛大な心で追い越し車線に出てきた大型トラックを見守るとします』

【終わり】


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私はちょくちょく高速道路を往復するので、今回出たOTBを何回もくらいます。

まあでも、追い越しが終わったら彼らは速やかに走行車線に戻るので、変な
乗用車よりはよっぽどマナーがいいです。

私も基本的に速度を一定にして走行するよう心がけています。

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