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【SRO DAY1】ストラテジック・リオーガニゼーション①

テーマとケース

【テーマ】消滅が予想される市場への向き合い方
【ケース】「富士フイルムとデジタル革命」「コダックとデジタル革命」

クラスの学び

グロービスのある先輩がすごくお勧めしていて、受講が楽しみだったこの科目。Day6レポートのケース企業は、福岡校OBの平川さんが経営する佐嘉平川屋ともあって、受講生も多い。

プロダクト・ライフ・サイクル(PLC)は、市場に投入された製品が導入期~成長期~成熟期~衰退期といった仮定を辿り、どの段階にあるかによって戦略は変わり得るというフレームワークだが、このサイクルは事業にも市場にもある。

始めは小さく始まった市場が、成長し、成熟し、やがて衰退し消滅していくが、企業がこの流れに逆らわずにいると、市場とともに企業も消滅することになる。

この成熟~衰退期に間に、企業は変革を求められるが、ここをテーマにした科目が、このストラテジック・リオーガニゼーションだ。

新型コロナが猛威を振るい、経済が大打撃を受けている今、この科目を受講することは非常に意味があることだと思う。

Day1は、今ではほとんど目にすることもなくなったフィルム業界。久しぶりに“ネガ”という言葉を聞いた…。

写真を現像(これも久しぶりに口にした)する時についてきてたあのネガフィルム。色が反転していて気持ち悪かったが、もう今では目にすることもない。そもそも画像を物理的に出力するということがほとんどなくなった。

デジカメが登場した時、現像してないのに撮影した画像が見れることに衝撃を受けたものだった。

そういう時代の変化と技術革新の中で、フィルム市場は劇的に縮小した。縮小していく市場で、フィルムを販売していた米コダックと、日本の富士フイルム。(富士フイルムのイは小文字じゃなく大文字らしい)

コダックはチャプター11(日本でいう民事再生法)を適用し、一方で競合の富士フイルムは別の市場で売上を伸ばしていった。

盛者必衰。これはコダックにはあてはまり、富士フイルムには当てはまらなかった。この差は何だったのか。当時を想像しながらケースに取り組み、クラスで学んだ。

ケースに出てくる「ミネルバの梟は黄昏に飛び立つ」という言葉が頭に残った。

自分(自社)への落とし込み

僕のやっている事業は地域密着型で、町の外にはサービスを提供しない。そして顧客の90%以上が後期高齢者だ。

つまり後期高齢者の人口推移がそのまま市場のライフサイクルとなる。自社の市場はとても狭く、人口推移をみればほぼ市場の終わりは分かる。ちなみに現在は成熟期。約20年間この状態が続き、その後急速に衰退していく。地方はどこも似たようなものだろう。

アンゾフのマトリクスを元に考えれば、①既存事業で新規市場に挑む、②新規事業で既存市場に挑む、③新規事業で新規市場に挑むと大きく3つの展開パターンが考えられる。

もっともハードルが低いのは①。成長過程にある市場で既存事業を行う、つまり他地域展開していくことだろう。

その場合、既存事業の社員たちはどうなるのかということを考えなければならない。会社が大きくなると、初めは良かった家族経営のような仕組み(というか仕組みはなくて属人的)から脱却もしなければならない。そもそも新規市場で戦えるのか検証も必要。

他にも経営者が考えなければならないことは山ほどあるが、最もしてはいけないことは、面倒なことから逃げ、痛みを恐れて、変わらないという選択を取ることだ。これは身に染みている。これが変革の第一歩。

例を挙げると、じいちゃんがよく食べていたあの臭い銀の玉、仁丹。今も販売はされているが、昔ほどの勢いは失った。

そこで仁丹が取った戦略はこうだった。
https://www.jintan.co.jp/special/story/

介護の事業をしていて最近考えることがある。
介護や看護の仕事がなくなった時(まぁなくなるとは考えにくいけど)、もしくは失職した時に、これまでの経験やスキルを何に転用可能だろうか。

自分のスキルをより抽象度高く捉えなおし、よりポータビリティの高いスキルへと昇華させていくには、どんな学習や経験をすればよいだろうか。

その答えこそが、変革の第二歩、三歩へと繋がっていくと考えている。

今日刺さったのは次の3つ。

・現実と予測される外部環境の変化を直視せよ
・変化に合わせて自社を作り替え、適合させよ
・Why-Will-Canで社員を動かし変革せよ

介護サービスの会社を経営しながら、経営学を学ぶため大学院に通っています。起業前の13年間は特養で働いていました。介護現場と経営と経営学、時々雑感を書いています。記事は無料ですがサポートは大歓迎です(^^)/