見出し画像

【MKT DAY3】マーケティングⅠ③

クラスのテーマ

セッションA
【テーマ】チャネル構造を踏まえたマーケティング戦略
【ケース】ソーレン社:新しいプール用浄水剤はなぜ売れない?

セッションB
【テーマ】バリュー・プロポジションと価格戦略
【ケース】アトランティック・コンピューター:顧客に価値を伝える価格戦略

前回の振り返り

前回のクラスはポジショニングがテーマだったが、まずその振り返りを皆で行う。ポジショニングにおいて考えることは、ターゲットは誰か、どんなカテゴリーで誰戦うか(FOR)、訴求したい差別化ポイントはなにか(POD)、消費者が得られる便益はなにか(Benefit)、訴求を証明する根拠はなにか(RTB)を考えることが重要だった。

また、時代の変化により顧客の片づけたい用事は変化する。マーケティング戦略に変更を加える場合は、マーケティング・ミックスのマイナーチェンジというような小手先の戦略変更ではなく、環境分析に立ち返って考えることが重要、などの振り返りがあった。

ソーレン社

何年か前に地元の長島町の副町長室で、「炊飯器って年間何台売れると思う?」という話題になり、副町長が日本の世帯数と買い替え頻度から即座に答えを導き出していて(しかもほぼ正解)とても感心したのを覚えているが、このような実際に調査しないと分からないものを論理的に概算することをフェルミ推定という。

フェルミ推定についての解説はコチラ。-Wikipediaより-
いくつかフェルミ推定の設問を解き、ソーレン社のケースに入った。

ソーレン社は、元々BtoBビジネスの企業だがBtoCを狙っている。製品自体は良いのだが、予測に反して売れ行きが良くない。それはなぜかを考えるのがケースの課題だった。

アトランティク・コンピューター

稲盛和夫さんも「値付けは経営」言っているように、価格設定は経営を左右する重要な意思決定だ。

アトランティックのケースでは、価格設定の種類を学び、いくらでリリースするのが妥当なのかを考えるケース。

製造コストを下回ると赤字だし、法外な値段をつけても売れない。プライシング可能な価格帯を考え、その上で最終価格を決定するが、最終的な数字の微調整はもう“決め”だなと思った。

学びを自社に活かす

チャネル構造によるマーケティング戦略と価格戦略は、構造と価格が決められている自社の既存事業には活かしづらい領域だった。

一般的な商品の場合、メーカーが製造して卸売業者に販売し、卸売業者が小売店に商品を卸し、小売店が消費者に販売するという構造だが、いくら良い商品をメーカーが作っても卸業者や小売店にとって利益がなければ売ってはくれないことを学んだ。介護保険だと、①要介護認定申請→②ケアマネジャーの選択→③居宅サービスの選択→④事業所の選択→⑤利用開始という流れが一般的だと仮定すると、①は行政機関なので、②~⑤までをスムーズにすることが重要だが、これは言うまでもなく全部自社でやるというのが最適解だろう。

一般的な利用者や家族は、自分の町にどんな種類のどんな介護サービス事業所がいくつあり、それぞれの事業所にどんな特徴があるのかを把握していない。サービス選択の手助けをしているのはケアマネジャーだが、ケアマネジャーは機械ではなく人だ。公平中立な立場とはいえ、実際には個別の事情が入り込んだりするものだ。ここをチャネルと捉えると、チャネルのメリットを考えることで工夫できることがあるだろう。もちろんそれは経済的なものではなく、ケアプランの目標を達成することやチームとしての機能性が高いとかいうことだろうけど。

介護サービスの会社を経営しながら、経営学を学ぶため大学院に通っています。起業前の13年間は特養で働いていました。介護現場と経営と経営学、時々雑感を書いています。記事は無料ですがサポートは大歓迎です(^^)/