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ずっとクライアントワークの立場からベンチャーや新規事業のデザインに関わり続けてきました

こうして言葉にするとなんとも矛盾しているというか、謎のキャリアですね。
はじめまして。古里凌哉です。rootという会社で新規事業開発支援やスタートアップのデザイン支援を、デザイナーやデザインプログラムマネージャーという肩書きでやってます。

これまで僕はフリーランスでもなく、コンサルティングでもなく、一クライアントワークのデザイン会社に属するデザイナーとしてずっとベンチャーや大企業の新規事業のデザイン面についてあらゆる支援をしてきました。どんなデザイン支援かというと、プロダクトのUIデザイン・マーケや広報の制作物・開発チームの中でのデザインプロセス整備やデザイン横断組織の立ち上げ支援まで様々です。

普通クライアントワークだと決められた納期やスコープの中で仕事するはずだし、新規事業立ち上げの不確実さにどうついていくんだって思われるかもしれません。また、ベンチャーがデザイン会社に委託するなんてなんて贅沢な話なんだと思う人もいるかもです。

このちょっと変わった関わり方を続けられたのもrootという会社があったからです。

一般的にクライアントワークのデザイン会社が受けられる仕事ってクライアント企業の広告宣伝費などから予算をもらい「納期・依頼範囲などのスコープが明確」な仕事を請け負うというイメージだと思います。ですが、rootの関わり方は「プロダクトデザイナーを雇い開発チームに迎え入れる」に近いです。プロダクト開発に必要な人材としてデザイナーを求めているクライアントと一緒に仕事をしています。

なぜ新規事業が好き?

すでに軌道に乗って安定的にデザインが入っていくことは非常に難しいです。基本的にデザイナーは事業に必要な活動を増やし、コストを増やします。(もちろんリターンも増やす)でもいまどきデザイン経営はほぼ前提になりつつあるため、経営者は事業活動のどこにどんな形でデザインプロセスを入れるべきか、方針を示すコンサルティングを求めます。しかしコンサルティングはものづくりしないんですよね。僕は基本的にものづくりが大好きなので、作るプロセスに関わる・実行できるデザイナーとして事業づくりに貢献したいのです。

でもなんでクライアントワーク?

イケイケのスタートアップやメガベンでインハウスデザイナーになった方が手っ取り早いのでは?というのは尤もだと僕も思います。ですがデザイン活動の普遍性や一般性を確かめたいという好奇心が常にあり、デザインを研究する人として独立していたいため外部から関わる道を選びました。どうしても事業の中にデザイン活動を位置付ける時、「デザイナーというコスト」と向き合う経営視点での制約が生まれてしまう、つまり今のフェーズ・今のドメインで求められることだけを求められるのではないかと考えたんですね。
一方クライアントワークであればデザインの必要性を認識する経営者が増え続ける限りあらゆるドメインでサービスを展開するクライアント企業からの引き合いがあるため、多様な事業フェーズ・ドメインでのデザイン活動に関与できます。

経営視点の欠落と今後の目標

ですが、そうしてデザインの専門家・求道者として振る舞うことによって失われたものもあることに気づきました。
きっかけは自社のマネジメントに関わるようになった時、組織の中で起きる人間と人間の関係を構築・維持・そして変化を促すための介入がうまくできなかった。メンバーへ適切な刺激を与え動機づけする(こんなふうに捉えていることも含め)ために必要な経験が圧倒的に不足していました。まさにデザイナーに求められる経営視点と向き合うことを避け続けた結果だったなと思います。

つまり今 “マネジメント ナニモワカラナイ” の状態です。なので、デザインマネージャーに必要な経営視点を獲得するための旅に出ようとかんがえ、noteを開設しました。見つけたこと・学んだことを記録し発信することで、同じ悩みを抱える同志あるいは先輩方と繋がれたら幸いと考えております。

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