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僕の身体は誰のもの?

こんにちは、リョウです。

2年ぶりくらいに熱が出た。
新型コロナワクチンの副反応だ。

朝、脇に差した体温計の表示は「38.6度」、大学生になってからは初めての高熱だった。

大変に久しぶりだったので、高熱が出ているとき特有の感覚も、ちょっと新鮮だった。

手が熱かった。悪寒がした。吐く息が熱を帯びている。暑いのか寒いのかが自分でも分からなくて、エアコンをガンガン掛けながら、タオルケットに包まっていた。内容は覚えていないが、奇妙な印象の残る夢を見た。

熱が出たときの感覚は面白い。身体の制御不能感を強く実感出来る。

考えてみたら、僕の身体は僕のものでは無さそうなのである。

これは、熱が出る、悪寒がする、というような、身体に異常をきたしているときの反応ばかりを見て言っているのではない。

ついつい出る手癖や、字を書くときの手の動き(筆跡)、歩くこと、走ること、様々なスポーツに特有の動作、などなど。自分で「具体的にどの部分をどう動かす」という説明が難しいことは多々あると思う。

感情に関しても同様だ。意図的に「嬉しい」とか「悲しい」といった感情を、それ単体で起こせる人はいるのだろうか。ただ漠然と、嬉しくなったり悲しくなったりするのは、難しいと思う。

僕は生物学などに関して完全に素人だが、素人なりにそんなことを考えていると、「僕の身体は、一体誰のものなんだ?」という疑問が浮かんでくる。前述した通り、どうやら自分のものではなさそうだ(しかし、紛れもなく自分のものである)。

謎だ。ひょっとして、宇宙の起源とならぶ謎なんじゃないか。これは困ったことだ………。

ここまで考えて、気が付いた。

僕はどうやら、熱に浮かされているようである。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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