見出し画像

友達に紹介されるって嬉しいけど、それは違うだろ

彼と久しぶりに会えると楽しみにしてた
待ち合わせ場所で待ってると、
知らない男たちを乗せた彼の車が到着

「こんにちは」
とりあえず、挨拶を交わして助手席へ

途中で友達から連絡が入り合流したらしい
別にいいけど、一言あってもいい気がした
私が人見知りなの知ってるくせに
でも、すでに友達は居るので言えず
「あ、そうなんだー」
と無難に答える

どこに向かっているのかも、紹介さえもなく、
楽しそうな彼らの会話をBGMに車は進む

着いた先は、知らない地のホームセンター
ここでまた、他とも合流するらしい
合流するまでは30分もあると言うので、
お腹が空いたから、何か食べてくると言って
息が詰まりそうな空間から離れるべく
1人フードコートに向かう

注文をして、ふと外を見ると
彼の車の横に、車が一台増えている
「え?」
と思わず声を出したのもつかの間
みんなが車に乗っていく
まだ10分も経ってない時計から視線を戻すと
彼の車がこちらへ来るのが見える
注文をキャンセルして、店を出るとちょうど車が到着

でも、車は満席
「早めに揃ったから行くよー。
もう一台が空いてるからそっち乗って!早くー」

唖然としながらも、後ろの車を見ると
後部座席に申し訳程度にスペースがあった

一気にどうでもよくなって
「別れるわ。じゃあね」
と言うと、みんなのびっくりした顔と、
焦ったように私を呼ぶ彼の声がした

凄くすっきりした気分で、
何食べようかなぁと思いながら、駅に向かった

読んでいただいて、ありがとうございます。何か響くものがあったのならば嬉しいです!