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プロが教える!絶対に失敗しない「米軍人向け賃貸ビジネス」の全て(基礎体力編②)

前回は「米軍人向け賃貸の基礎知識」をお伝えしましたが、今回は「好まれるエリアや米賃に必要なこと」などをお伝えします。

好まれるエリアとは

ニーズのあるエリアや物件の種類は、米軍人向け賃貸ビジネスを行う上でしっかりと押さえておく必要があります。

米軍人向け賃貸物件は主に中北部エリアに集中しています。その理由としては、米軍が中北部エリアに集中している事と、嘉手納基地が米賃のメインターゲットである事が理由です。

エリアとしては、沖縄市・北中城村・うるま市・宜野湾市・北谷町・嘉手納町・読谷村・恩納村・金武町に外人物件が多く点在しています。

その中でも特に北谷町の砂辺エリア・美浜エリア・安良波(アラハ)エリアは絶大な人気があります。
理由としては、嘉手納基地やキャンプフォスターに近く、マリンレジャーやエンターテインメント施設などが揃っている、県内でも屈指の人気エリアとなっている事が挙げられます。

また近年では、イオンモールライカム近郊(北中城村ライカム)にも人気が集まっています。

しかし、他の市町村でもお客様に好まれる「特色」をしっかりと活かせば、安定した集客率を保つ事は十分に可能です。

どんな物件が対象なのか

県外の方から見ると不思議な質問かもしれませんが、よく『木造は米賃は出来るのでしょうか』とのご質問をいただきます。
全国の戸建て建築の構造別住宅戸数をみると、木造が90.41%と圧倒的なシェアを誇り、鉄筋コンクリートは全体の0.6%ほどしかありません。

しかし沖縄県だけでみると、圧倒的に鉄筋コンクリート住宅のシェア率が高く、戸建て住宅の88%が鉄筋コンクリート造となっています。

理由としては、戦後沖縄を統治下においたアメリカが、1948年にコンクリート(ブロック)造りの住居を沖縄に持ち込んだ事がきっかけでした。
その後、基地外にも建築されるようになり、コンクリートブロック住宅の建築技術が沖縄の建築業界に浸透していき、シロアリと台風に強い住居として沖縄で普及していきました。

そういった背景から、そのような質問を頂く事がありますが、木造でも問題なくお貸しする事はできます

実際は、鉄筋コンクリートや木造などの構造に関わらず、建物の種類によって顧客ニーズが大きく変わっていきます。

①戸建てタイプ

戸建てタイプはファミリー層・独身層など、全ての層から非常に人気があります。
その理由としてペットを飼う方が多く、庭付きを求める傾向があるためです。またプライバシーなどの観点や部屋の広さの点からも、戸建てタイプを選ぶ方が多くいます。
戸建てを米賃として貸し出したい場合は、ペット可か否かは成約率に大きく関わるポイントです。

②アパート・マンションタイプ

県内外のデベロッパーが建築するマンションには、年齢の若い独身層からのニーズがあります。
理由としては、人気地に立地していて基地からも近いこと、戸建てよりも家賃が安いこと、物件次第では景色が望めるといった点が挙げられます。

また、外国人専用の共同住宅を建築する方もいます。
その場合には、エリアや市場のニーズをしっかりと精査する事が必要です。
①生活面積や間取りが大きな物件
②設備関係がハイグレード
③好立地(海が見える等)
でないと集客が難しくなるケースもあります。

③デュープレックスタイプ

デュープレックスタイプとは、連棟式住宅の事をいいます。
建物と建物の左右、または上下を壁で隔てて建築された物件の事になります。
横壁つながりの物件は、見た目は戸建てなのに対し、上下で繋がっている物件はアパートタイプとして認識されるケースもあります。

米賃に必要なこと

一番忘れてはならないのは、本人たちの価値基準は「アメリカでの生活スタイル」が基準になるという事です。
アメリカは土地や建物が広く、手狭な空間での生活はほとんど経験していないので、アメリカと変わらない生活スタイルを条件に求める方が多くなります

しかし、本国と同じ生活条件が揃った物件はほとんどないのが実情です。
同じ生活条件ではない分、沖縄の特色を活かした造りや、室内設備へのこだわりなどが大切になります。
海が見える場所であれば、南国リゾート地らしい設計を考慮する事なども必要です。

ポイントは「日本人的生活スタイルを基準」とした考えを捨てる事が大切です。

例えば、畳は好まれません
近年は感染症の問題もあり、土足で室内に上がるケースは減ったものの、維持費とメンテナンスの掛かる畳は敬遠されるケースが多々あります。

また蛍光灯も好まれません
米国人は日本人に比べて、白い電球がまぶしいと感じると言われています。
これは、アジア人は目の色素が黒く、アメリカや欧米はブルーやグリーンの目の人が多いように、目の色素が明るくなればなるほど眩しさに弱い傾向があるそうです。

また、「家はリラックスするところ」との価値基準もあります。
家庭では落ち着いた電球色を使い、薄暗く落ち着いた雰囲気で生活する事に価値観を持っています。
洋画の室内のシーンでも、蛍光灯が煌々と明るい場面は見た事がありません。

このように、顧客のニーズを知ることが非常に大事になります。

次回は、「米賃として貸し出すには何が必要なのか」をテーマにお伝えします。

米賃に関する事など、お気軽にお問い合わせください。
株式会社ユナイテッドコーポレーション
〒904-0101
沖縄県中頭郡北谷町上勢頭550-4
098-926-1638(TEL)
098-926-1639(FAX)
okinawa@unitedhousing.co.jp

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