韓国ドラマ『マウス』
全20話、プレデター編2話の計22話を見終わった。
すごい物語だった。
元々サイコパスを扱った話は大好きだしサブタイトル「ある殺人者の系譜」は大好きなアメリカのドラマ『プロティガル・サン』を彷彿とさせた。
でも想像以上だった。
『プロティガル・サン』を軽く超えてきた感じ。
サイコパスが起こす連続殺人事件を軸にそれに巻き込まれていく人々。
個人的にはこんな近距離にこんなに凶悪なサイコパスが何人もいたらたまったものではない、と思ったものの、そこは物語をおもしろくするための演出。
プレデターというのはサイコパスの中でも上位1%の最も凶悪なサイコパスのことなんだけど、プレデターが何人も出てくる。こわい。おもしろい。
演出というか見せ方というか編集というか、とにかくすごく良くできていて、伏線張りまくりの回収しまくりで怒涛の展開が続く。
視点を替えれば同じ言葉でも全く逆の意味になったりする。
同じ場面でも前後の状況で受け取り方が全く変わってくる。
そんな要素が散りばめられていて、最終回で「あーあれはそういう意味だったのか」と初めて気づくことも多々。
ネタバレになるかならないか、分からない。
絶対にネタバレ見たくない、という方はこれより先は読まないほうがいいかもしれません。
最終話観たばかりなので一番印象に残ってるのはやはり最終話。
主人公バルムが礼拝堂というか聖堂というか?なところで過去の自分を抱き締めるシーン。
やっぱり自分のことを抱きしめてあげられるのは自分しかいないよね…と思って号泣してしまった。
一連の流れで個人的には、そうそう神様ってこういうことするよね、と思った。
ずっとずっと叶えてほしい願いがあって、でもずっとずっと叶わなくて、もういいやと思ってその願いを忘れかけた頃に、その願いを叶えたりする。
それは最高ではなくもはや最悪のタイミングだったりする。
一番その願いが叶ってほしくない時に叶えられたりする。
そして問うてくる。
「どうだ?お前の望み叶えてやったぞ?これがお前の望んだことだろう?」
その願いが叶うためには激しい痛みと苦痛が伴うことを、過去の自分は知らずにいたということ、容赦なく突きつけてくる。
神なのか悪魔なのかもはや分からなくなってくる。
そして、過去の自分を恨む。
こんなに辛いことなら願わなければよかった、と後悔する頃にはもう遅い。
願いは叶えられてしまった後だから。
サイコパスを扱った作品で泣くとは思ってなかった。
サイコパスに家族を奪われた人たちもたくさん出てくるけど、どの登場人物にも感情移入できてしまって感情が大変だった。
ツラくて悲しいのにすごくおもしろい。
目が離せないドキドキがずっと続いてずっとジェットコースターに乗ってるような気分だった。
韓国のエンタメ業界の人たちすごくIQ高そうな気がする。
頭よくないとこんな話作り出せないと思う。
ただ一点、動物虐待に見える描写も結構出てくるから耐性がない方は観られないかも。
でもよく見るとCGかな?と分かって安心したりする。
あともちろん残虐な殺人のシーンも暴行のシーンも出てくるから何かしら犯罪にトラウマのある方は観られないかも。
(そういう方は元々見ないか…)
なんでしょうね、私なんでこんなに犯罪系の題材が好きなんでしょう…。
私もサイコパスなのかな?と思う時もあるけど、登場人物に感情移入できるので多分サイコパスではない、、(はず)
韓国ドラマ『マウス』
WOWOWでの放送が終わってしまって、過去にはCSとかサブスクのサービスで放送していたこともあったみたいだけど、今はどこで観ることができるのか分からず、こんなに熱く感想を語ったのにオススメできる媒体がなくてごめんなさい。
すんごいおもしろいドラマなので、興味のある方にご縁があったら是非観てほしい。
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