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高価な楽器を買えば上手くなる!?

上手くなりたいなら高価な楽器を買いなよ!

ベーシスト歴20年を越す亮太が
楽器を始めた当初に色んな人に
言われた言葉です。

音楽仲間にも、ダンスの先生にも、
言われました。

まずはいい楽器を買うことだね!

この言葉を信じた亮太がどんな道を辿ったか、
記載していきます。

楽器を手に入れる

初めて弾いた楽器はベース。
弦が4本でギターとは違い低い音がでます。
たまたま家にあったので挑戦しました。

クラスの友達とバンドを組み
どんどん音楽にハマっていきます。

芸能の仕事でもベーシストとしての出番を用意してもらい、順調にミュージシャンになっていきます。
そして、自分のちゃんとした楽器を買いに行く決意をします。

お年玉やらお小遣いなど、
お金をかき集めて買いました。

東京、御茶ノ水、楽器屋、ビッグボス。

クラスの音楽友達について来てもらい、
悩みに悩みまくって、値切りに値切って、
お会計は55,000円

もとは10万円ほどしたので値切りの才能が開花された瞬間ですがそれはまた別の話。

10代の後半は
音楽を趣味として毎日聴き込み、
仕事としても全国のライブハウスや
ドームなどで演奏してきました。

その時に弾いていた楽器が
御茶ノ水で値切った楽器。

このベースで東京ドームで演奏もしました。

ただ、2年くらいすると、次のが欲しくなる。

そして、もっと高いのが欲しくなる。

止まらぬ欲求

休みの日に楽器屋さんに行って、
20万くらいのベースを試しに弾かせてもらう。

もうこの時には1人で楽器屋さんに行く事にもなれて、小粋に試し弾きなんかをやっていました。

ボーン、ボボボーン。

単音を鳴らすベース。
初心者の方が聞いたらなにがいいのか、
違いはなんなのかサッパリわからないと思いますが、そこはもう職人の世界。

いいですねぇ〜。

楽器屋の店員さんと小粋に会話する亮太。

勿論、
今使っている楽器より10万以上高い楽器だからいい音なのだろうけど、
果たしてそれは聞いてる皆様にお伝え出来るのだろうか?

家で1人で弾いて、良いなっと思うのなら構わない。一向に構わない、好きにやってくれ。

しかし、ライブハウスに見に来たお客様に、
ボーンっといい楽器で音を鳴らして、

わぁ〜、やっぱり高い楽器は音色がいいわぁ〜

とはならないと思います。
なったら気持ち悪いです。

なんか聴いてて心地いい、
最後の最後に、あれ?なんかよかったね。
そんな程度の違いをお届け出来れば大成功です。

自己満足の期間

つまるところ、自己満足。

自分が納得していく、自分を安心させていく。
こんなに高い楽器なんだからいい音に決まってる。こんな考えになってきます。

アンプといって楽器の音を出す
スピーカーにもこだわり、

エフェクターといって楽器の音を変化させる
機械にもこだわり、

弾き方、ピック、ケーブル、身の回りの物全てにこだわりと言う言い訳をして、

これだけやったんだからいい音に違いない

そう思っているのは自分だけ。
の期間が訪れます。

最終形態

だんだん、こだわりに疲れてきます。

毎回同じセットを組み、新商品を買い、メンテナンスをして、疲れてきます。

そして気づきはじめる。

あれ?俺の出したい音ってこんなのか?

バキバキに加工しまくった音、
低音と高音を強調しすぎたセッティング、
自分だけが目立てばいい音色、

気づいた後は、みんなもとにもどっていきます。

アンプのセッティングをフラットにもどし、
エフェクターを使わなくなり、
周りの楽器とのアンサンブルを大事にする。

つまるところ、

なにもしない、

こちらが完成される。

だって、楽器はいいもんだから、完成されてるから。変にいじらないでも大丈夫。そのまま、ありのままでいいんです。

ドキドキして、
初めてお化粧して、

だんだん慣れて、
1人で遊びに行くようになり、

ギラギラメイクで
素の自分がわからなくなり、

大人になったら
ナチュラルメイク。

女性の成長と楽器の成長は一緒です。

違うか!

高額な楽器、高価なブランド品もいいですが
ありのままの自分が1番輝いています。

それを忘れずに楽器を大事に、自分を大事に、
演奏するのが1番演奏が上手くなると思います。


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