カタカナ

 きっと泣いていた。

 人間観察をしていた。ただひたすらに。電車のなかで脚を組む男性に嫌悪感を抱いた。脚を組みたいならば、頑張って稼いでタクシーに乗ればいいのに。しかしそういう人間はタクシーに乗れたとしても降りる際に「ありがとう」の一言も言わない。お金を出しているから当たり前という考え方はもう古い。フォービナイズなどと言われているが、そのようなことを言う人はアメリカ人と喋ったことがない。

 楽なバイトを探していたら、人間刺しを作る仕事を見つけた。食用の人間をさばいて、ほぼ生の状態で食べるらしい。珍しいものを好きなライリアートもいるのだなという感想を持った。

 宇宙の半分にいた。この世界は暗くなくて、冬の業のような白さだ。メルスタは元気だろうか。私の最愛のコリである。セウェートの行方は未だ見つからず、心配している。見つけたら私のところへ連絡してほしい。

 こんな話をしていたら、人間が反旗をひるがえして革命を起こそうとしている。数分前にも同じようなことがあった。一秒前にソクシは会見を行い、私たちはガビにしがみついて見ていた。

 私は女である。


 続かないよ。

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