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外資流定例ミーティングで、戦略実行力を飛躍させる

チーム定例ミーティングが、戦略実行力を飛躍させる

元ネスレ、WeWorkブランドマーケ責任者、リチカCMOの田岡です。現在は、大企業・スタートアップに、マーケティング戦略・実行・組織づくりのご支援をしております。

この「ドキュメントフォーマット」シリーズでは、マーケティングに限らず、すべてのビジネスパーソンに、役に立つ情報をお届けできたらと思います。

前回は「1ページ企画書」について記載し、MeetyやDMでも大変ご好評いただきました。

今回は「定例ミーティング」にフォーカスして、理想的な定例MTGアジェンダ、運営について、具体的に中身を紹介したいと思います。

たかが「定例ミーティング」、されど「定例ミーティング」。ビジネスで戦略を確実に実行していくために、「定例ミーティング」をどう設計するか、運用するかは、非常に大きな役割を果たします。少しだけ背景を説明させてください。


戦略的失敗の70%は、リーダーの実行力の欠如


皆さんも、何となくお気づきではないでしょうか?良い戦略を考えても、そのすべてを実行し切るのは至難の技です。しかし、戦略は全て実行して初めて成立します。このジレンマに、多くの組織が苦しめられてきたと思います。

「戦略的失敗の70%は、リーダーの実行力の欠如」

ラム・チャラン フォーチュン誌「何故、CEOは失敗するのか」

これは、「経営は実行」の著者で有名なラム・チャランが、フォーチュン誌の「何故、CEOは失敗するのか」というテーマの論文で言及したものです。戦略実行がいかに難しいかを端的に物語っています。

また、戦略を、実行できる組織、実行できない組織」においても、戦略がいかに実行されないか、衝撃的なファクトが書かれています

組織の戦略目標について
目標を正しく答えられないる人:約85%
目標進捗を定期的に報告する責任を持っていない(と答えた)人:約81%
目標のために何をしたら良いかわからない(と答えた)人:87%

「戦略を、実行できる組織、実行できない組織」


「4Dx」:戦略を実行するための4つの規律


では、リーダーは、どのように戦略実行を促したら良いでしょうか?

戦略を、実行できる組織、実行できない組織」では、具体的に4つの仕組みを導入することを提案しています。

戦略実行力を上げる4つの要素
1.最重要目標にフォーカスすること
2.先行指標に基づき行動すること
3.行動を促すスコアボードをつけること
4.アカウンタビリティのリズムを生み出すこと

思い返せば、ネスレで行われていたチームミーティングは、まさにこのスタンダードに則って運営されていました。極めてシンプルですが、実行するのは難しいことです。そのためにミーティングのアジェンダを明確に決め、実行し、運用していました。

今回の定例ミーティングアジェンダは、まさに「4Dx:戦略を実行するための4つの規律」を反映したものになっています。是非、組織ごとにうまくカスタマイズしながら有効活用いただきたいと思っています。


すべてのマネージャーへ「定例MTGフォーマット」

タイトルのサムネイルで「誰でも今日から使える」と書きました。チームミーティングに関わる方、皆さんにぜひ活用いただきたいですが、特にチームをマネジメントしているチームマネージャーには是非とも活用して欲しいと思っています。

こんな方におすすめ
・経営層として、会社全体をマネジメントしている方
・チームマネージャーとして、チームをマネジメントしている方
・プロジェクトをリードしている担当者

【公開】定例MTGアジェンダフォーマット

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【重要】 定例ミーティング 10のポイント


1.定例ミーティングは「チームメンバー間で、重要な情報を共有し、認識をすり合わせること」を目的としています。簡単な問答や議論は良いですが、深い議論に終始しないようにしましょう。目的に応じて、毎週 30分〜1.5時間実施することをおすすめしています。

2.定例ミーティングの最もよくある失敗は、アジェンダがないために、本来共有すべき情報が共有できないこと、一部の議論に終始してしまうことです。テンプレートを活用することで、アジェンダを整理し、必要な情報の共有、すり合わせに時間を活用しましょう。

3.テンプレートの活用方法として、毎週の定例ミーティングにて、最新のパートが最も上に来るように、コピーしてください。テンプレートには、事前に各自担当パートを書き込んでください。

4.“パート0”にある通り、チームミーティングでは、メンバーマネージャーに関係なく、会議の役割を担当します。ファシリテーター、書記、タイムキーパーに加え、チャレンジャーを設定しています。チャレンジャーは、各項目で話される要素について、能動的にチャレンジ質問をすることで、議論やメンバーの理解を深めます。ただし、チャレンジ質問=否定ではないので、注意しましょう。

5.“パート1”では、メンバーとマネージャーが、互いのポジティブなことについて発表します。ウェルビーイング関連の様々な研究によって、ポジティブなことを書き留めるだけで、ウェルビーイングが高まることが証明されています。ここでは、互いに開示し合うことで、信頼関係を醸成します。

6.“パート2”では、前回の定例ミーティングで確認した「ネクストアクション」の進捗を確認します。計画通り進捗できていない場合については、その理由と対策について、明確にして説明できるようにしておくことが重要です。出来るだけ定例MTG前に記載しておきましょう。

7.“パート3”では、目標設定や別途プロジェクトで定めた、メンバー全員が知っておくべき目標について、進捗を確認します。全体戦略でフォーカスすべき戦略、施策を定義し、ここでその進捗を明確に確認しましょう。チームの大きさにもよりますが、重要な3〜5つの項目にフォーカスしましょう。全体戦略の詳細については、こちらをご参考ください。


8.“パート4”では、各メンバーが、顧客、自社、競合について気づいたこと、学んだことを共有しましょう。
通常業務を行っていると、各メンバーによって顧客や業界などの情報感度が様々になってしまいます。また、前提として情報が共有できていないために、議論が進まないこともあるでしょう。ここでは、ニュース、イベント、実際の声、ステークホルダーの声から、それぞれの情報をメンバーが集めるようにしましょう。必要であれば参考リンクを埋め込む形で貼りましょう。

9.“パート5”では、マネージャーからメンバーに対して、共有しておくべき重要な情報をシェアしましょう。特に、経営、役員、部門長間など、上位レイヤーで議論された内容については、丁寧にシェアしましょう。単に事実だけではなく、背景、目的などもシェアし、対話で認識齟齬を無くしていくことが極めて重要です。

10.“パート6”では、定例チームMTG全体を通じて、次週までに実施完了すべきアクションを具体的にまとめます。この際、内容、担当、期限を明確にしておくことが重要です。内容は、どうなったら完了ステータスになるのか、解釈の余地がない形で明確化することが重要です。


いかがでしたでしょうか?

もし何かご質問などございましたら、ぜひMeetyにてお話できればと思います!よろしくお願いいたします。

引き続き、皆さんにとって有益な情報を発信していきたいと思います。ためになると思った方は、是非「スキ」を押していただけると嬉しいです。

田岡 凌

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