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「SMTK」の「T」 ~細井徳太郎Online Interview~

S…Shun Ishiwaka (石若駿 ドラムス)

M…Marty Holoubek(マーティ・ホロベック ベース)

T…Tokutaro Hosoi(細井徳太郎 ギター)

K…Kei Matsumaru(松丸契 サックス)

この4人の名前の頭文字をとって、


「SMTK」(エスエムティーケー)


と名乗る彼らの刺激的なEPが2020年4月15日に
発売されました。

SMTK Official Twitter

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https://www.instagram.com/smtktheband/MTK

来月5月20日には1stフルアルバム、「SUPER MAGIC TOKYO KARMA」の発売も控える注目のバンドです。既に各方面で話題ですが、今回の1stEP収録の全4曲中2曲提供するなど作曲面でも活躍するギターの

細井徳太郎さん

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にインタビューさせていただきました。
細井さん自身の音楽ルーツや、
今回の作品、またSMTKについての事など、
色々とお聞きしました。

インタビューを読んでいただく前に細井さん自身がnoteに書かれた作品紹介を事前に読んでいただくと、より楽しめると思います。

(細井徳太郎さん SMTK note記事)

それではインタビューを下記よりご覧ください。

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ギターを始めたキッカケ

-そもそも細井さんがギターを始めたキッカケは?

ギターに触れた最初のキッカケは中学2年生の大晦日。年末年始は祖父母の家で親族で集まって過ごすことが定例だったのですが、そこで高校でバンドをやってる従兄弟も来ていて、彼がギターを持ってきていたことがギターとの出会いでした。
大晦日の深夜、コタツでテレビを見ていたら、後ろから小さな話し声が聞こえた気がして。振り向くと、従兄弟がギターを弾いている音でした。僕が興味を持ったことに気付いた彼がその夜、僕にギターを教えてくれました。たった一晩だったのですが、なんだか面白くて、その後すぐに近くの小さな楽器屋に行ってギターのカタログをもらって、初心者用のギターを母に頼み込んで買ってもらいました。面白くて一瞬でハマったのですが、その後は中高と本業のバスケに夢中で忙しくて、少ししか触る機会はありませんでした。でも、この辺りがギターを始めたキッカケになります。

-中高はバスケットボールが本業、との事ですが、すごく打ち込んでいらっしゃったのですね。

はい、母からの影響もあって。母は中学からバスケットボールをしていて、働きながらママさんバスケットボールもしていました。僕は5歳から始めて、小学校の時は全国大会でベスト16、高校の時も群馬県ベスト4までいきました。毎日登下校の時や近所の公園でも練習していました。ポジションは小学校、高校はシューティングガード、中学はポイントガードでした。NBAも好きでマヌ・ジノビリ(サンアントニオ・スパーズ)やジョン・ストックトン(ユタ・ジャズ)は今でもヒーローです!

-全国大会ベスト16も県大会ベスト4もどちらもすごい成績です。いかに打ち込んでいたかがわかります。そこからギターに移行していくのは何か転機があったのでしょうか?

僕がギターを本格的に始めたのは高校3年生の夏、バスケ部の引退試合の後からでした。
中学の友達から「バンドやらないか?この日にライブがあるんだけど。」と電話をもらったのが高校最後の大会の直前でした。これから大会だから今は無理、と一度断ったのですが、大会で負けて引退してから、ふと友人の誘いを思い出して電話しました。そこから1〜2週間で猛練習して初のライブをしました。地元群馬の公園での野外ライブでした。

-初ライブでどんな曲を演奏したのですか?

亀田誠治さんとニルヴァーナが好きな友達のオリジナル曲を演奏しました。

細井さんの好きなギタリスト

-中学時代のお友達のライブの誘い、今となっては非常に大きいですね。
バスケットからギターにのめり込んでいった細井さんですが、お好きなギタリストは?
またそのギタリストがご自身の演奏にどういう影響を与えていると思いますか?

ジミ・ヘンドリックストム・モレロカート・コバーン橋本信二斉藤"社長"良一内橋和久市野元彦秋山徹次坂本慎太郎三輪テツヤ君島大空ジム・ホールビル・フリゼールダイムバッグ・ダレル、ヤコブ・ブロジョニー・グリーンウッド…(敬称略)。
挙げだすとキリがないのですが、初めにパッと浮かんだのがこの方々です。
ジミヘンは僕にとってギターヒーローであり、ジャズや即興への道へと誘ってくれた1人です。"Live at the Fillmore East"の"Stone Free"での長いギターソロは特に衝撃的で、そこから即興やジャズに興味を持ちました。


僕の好きなギタリストはみんな自分の歌と溢れんばかりのアイデアを持っていて、聴いている人を自分の世界へと連れて行ってくれる。そういう所は特に見習っていて、テクニックやアイデアを研究して自分なりに落としこんだりもしていますが、CDやライブを聴いて自分なりに感じ取った(妄想した)精神性からの影響も大きいかな、と思います。
なので、普段から自分の歌や気持ち、アイディアや直感を大事にしながら、どうやって聴いている人や一緒に演奏している人にそれを伝えるかということも考えるようにしています。それは大好きなギタリスト達が教えてくれたことです。

「SMTK」参加の経緯

-ついに EPリリースしたSMTKですが、このバンドに参加する事になった経緯を教えてください。

1年半前まで「新宿ピットイン」でアルバイトをしていました。色んなミュージシャンを裏方から支えながら、話を聞いたり知り合えたりもする貴重な仕事でした。
石若駿と仲良くなったのもピットインで、同い年ということもあり、会うと少し話したりしていたのですが、ある時ふと、「徳ちゃん、なんかやろーよー、ロックバンドとかさ。」「いいねー。」という会話があって、その辺りからお互いに何かやりたいなーって気持ちになっていたんだと思います。
それから少しして、2017年の暮れに「荻窪ベルベットサン」で石若駿主宰のジャムセッションがあって、そこで"Body & Soul"と何かブルースを一緒にやって、僕自身すごくフィーリングが合うことに驚いて、ここが一つ駿とバンドをやる大きなキッカケだったかなあ、と今振り返ってみて思っています。
それから半年経った2018年8月に丁度オーストラリアから日本に来たマーティ・ホロベックと駿と僕の"SMT"が始動しました。次いで同年10月にアメリカから松丸契が帰国&参加して"SMTK"になりました。
駿ともマーティとも契ともSMTKでの演奏が正式な初共演なのに、それでいて最初から気持ち良くて楽しい音楽のできる、なんだか不思議なバンドだな、と思いました。

作曲のインスピレーション

-なんだか結成するべくして結成された、不思議な、だけど自然な縁を感じますね。
細井さんが提供している曲の創作エピソードをnoteで拝読しました。細井さんは日常の生活からインスピレーションを受けて作曲されているように感じましたが、作曲する際はそういったシチュエーションが多いのでしょうか?

そうですね。結構“感動しい”で喜怒哀楽の振れ幅が割とあるので、それも影響してか日常生活で起きたことは作曲や演奏に常に直結しています。
僕が作曲する時のパターンは多分大きく分けて2つあって、1つは何かしら生活している時にふとメロディが一節思いついて、それをギターで弾いてみたり口ずさんでみたりして膨らませるパターン。掃き掃除中に浮かんだ「ホコリヲハイタラ」やフルアルバム(5/20発売)で収録される「すって、はいて。」なんかではこちらのパターンです。


もう一つは、ギターやエフェクターで遊んでいるうちに出来た曲。ただ家やらライブハウスやらでギターを弾いている時に偶然出た音に対して、お!これ曲になるのでは?と膨らませてみるパターンです。偶然鳴ったA弦の音から作った「AAAAA」やワーミーペダルで遊んでるうちに出来た「3+1=6+4」(フルアルバム収録)などがそれに当たります。


・「AAAAA」ライブ映像


「SMTK」の面白さ

-細井さんが感じる、SMTKのサウンドの特徴、面白さは?

SMTK結成時に駿が言っていた、「自分の好きな音楽全部やろう」っていうのが大きな特徴かな、と思います。ジャズ、ロック、パンク、ポップ、フォーク、ヒップホップ、アンビエント、随所にそれぞれが好きな音楽が散りばめられています。後はその場のそれぞれの判断を即興でやることを大事にしている所も一つの特徴だと思います。EPやアルバムに収録されたテイクと、ライブで聴けるテイクが全くの別物だったりするのも楽しんで頂けるかなーと思います。
SMTKは4人それぞれが全然違う強い個性や好みを持っているのに、大きく、音楽や愛で繋がっています。
個性が反発しあう時も、一緒になって突き進む時も、誰も自分の価値観を引っ込めずにサウンドできている所が面白いなあと感じます。3人が予測不能なことを仕掛けてきて、なんだこれって展開になったりもするので、それもすごく面白くて好きです。

これからの展望

いろいろな個性が絡み合い、まとまっている感覚はEPを聴いて私も強く思いました。これからの進化も楽しみです。それでは最後に今後のこのバンドでの展望、またバンドとは別にご自身個人の展望を。

とにかく色んな人に聴いて欲しいです、SMTK。僕自身、このサウンドが聴きたくて、良くCDやサブスクで聴いているのですが、この音を出せるのはこのバンドだけだなーと強く思います。僕の好きな色んなバンドがそうであるように。
何かしらの感情を、僕たちの音を聴いて抱いてくれたら嬉しくて、それを沢山の人にしてもらえたらもっと嬉しいです。沢山注目されて、大きな場所でライブできたり、世界中のイヤホンやスピーカーで聴いてもらえたりしたら良いなあと思っています。
サウンドとしても、熱量としても、やっぱり今、聴いて欲しいバンドです。
あと自分の展望、ですね…(笑)。
今はギターや音楽を通して日々気付きや楽しさがあって、それが続いてくれたらなと思っています。もう少し欲張って、すごい音楽が出来て、色んな人に感動してもらえるようになれたらなあとも思っています。どちらも難しいことかもしれませんが。
あとは、仮にギターが弾けなくなっても、何かしらの楽しみがあるような人生になってくれれば良いなあとも思っています。
心豊かな人生を送りながら、もう少し欲張ってすごい音楽が出来るようになる!というのが現在の個人的な展望です。

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インタビューは以上です。

細井さん、リリース直後のお忙しい時にご協力ありがとうございました。
来月のフルアルバム、とても楽しみです。
リリースされるまでは先日リリースされたEPを皆さん聴きまくりましょう!


〈細井徳太郎さん 各アカウント〉

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