さくらんぼ1kgいただきました ~秘められた“深イイ”ストーリー~

昨日、友人から山形産のさくらんぼをいただきました。

 

 

産地を訪れた際のお土産として佐藤錦を直送いただきましたが、

少し食べてみたところ、その辺で買うさくらんぼとは全く違い、

めちゃくちゃうまい♪

  

 

歯ごたえや、甘さが格別、

一口で等級の高い品とわかる佐藤錦でした。

 


 


実は、

このさくらんぼにはちょっとしたストーリーがあり、

 

さくらんぼを郵送いただいた方は、

以前に別の友人を通じて相談に来られた

クライアントの方でした。

 

 

このストーリーには不動産業界の闇も含めて、

知ってもらいたい内容もあるので、

ストーリーの概要と教訓を交えて以下に書きました。

  

 

そして、最後には僕の想いも書いてみました。 

  

  

ぜひ、読んでいただきコメントをいただけると嬉しいですし、

警告としても参考にしていただけると嬉しいです。

  

  

  

~~~~~~~~~~

 

 

驚愕の物件


ある日、友人から、

 

「不動産について相談したい人を紹介したいけど

いいですか?」

 

と連絡があり、その方とお会いすることになりました。

 

 

相談内容としては、

「今持っている築古区分の投資用不動産を知人から

 勧められるがまま買ってしまったが、

 良いか悪いかわからずに持っているのが不安…」

とのことで、

物件が良いか悪いかの客観的なアドバイスが欲しい

とのことでした。

 

 

その方自身は不動産に対しての知識が全くなかったが、

信頼する方からの勧めだったので、

なんとなく良いかなと思って決めてしまいました。

 

 

しかし、資料を見たところ、

驚愕の事実。

   

 

一目見て「これは高い」とわかる金額。

 

  

なんど、相場の倍くらいの金額

買ってしまっていました。

 

 

資料を見た瞬間に、

高いとわかって売ったクライアントの知人や業者に対して

激しい怒りがこみ上げた。

 

 

正直、

  

「こいつら●ね」

  

と思いました。

(直接書いてしまうと過激すぎるので伏せ字で。。汗) 

 

 

とはいえ、

いくらそちらに対して怒りを持ったところで

結果は変わらない。

 

 

考えるべきは、

高値掴みしてしまった物件をいかにうまく抜けさせるか

に思考は移っていきました。

 

 

販売時に長期サブリース契約がついていたので、

相談当時は返済には困ることはありませんでした。

しかし、

契約書には記名も押印も無く、

何かあっても効力が無い状態。

 

 

その後、

クライアントの方にお伝えして、

契約書にはなんとか相手方の記名押印を付けさせました。

  

 

しばらくはサブリースを頼って残債を減らして、

と考えていましたが、

 

 

 

サブリースの問題

 

しかし、

サブリース元の業者も身元が怪しく、

いつ途切れるかわからないことも感じ、

自主運営できる体制の構築と、

売却の模索もあわせて始めました。

 

 

ちなみに、この部屋は購入時も空室でしたが、

サブリース業者は一向に客付けする気はない様子で、

 

明らかに購入時に得た利益から

吐き出しているような状況でした。

 

 

(まさに、今話題になっている、

 某シェアハウスのような状況です。)

 

 

周辺の相場の調査や、

売買相場など調査して、

もしサブリースが途絶えた場合の準備も進めていました。

 

 

 

そんな中、ついにサブリースが…

 

そんな中、

最初の相談から数か月後に、

ついに悪い知らせが届きました。

 

「今月の家賃の振込がありませんでした。。」

 

 

サブリースが予定の日に入らなくなった。

 

 

サブリース業者に何度か督促して、

ようやく家賃が入金されたが、

今後のサブリースの保障はもう危ういと感じ、

売却の模索を本格的に進めることになります。

 

 

 

売却の苦戦と、突然の事故発生

 

しかし、

購入時に高値掴みしてしまっているため、

売却は困難を極める。 

 

  

査定価格が

残債の3分の1に満たないケースもあった。

 

 

法的訴訟などもクライアントさんの方で模索したが、

不動産の相対取引の性質上、それも難しく、

 

弁護士費用の浪費になる可能性が高いことも

伝えた。

 

 

そうこうしているうちに

ある一つの事件が発生する。

 

 

マンションに漏水が発生して、

その区分の部屋も水浸しになってしまった。

 

 

踏んだり蹴ったりの状況だったが、

逆にこれはチャンスだと思った。

 

 

被害状況はかなり大きいため、

逆に火災保険の申請により

ある程度まとまった金額が引き出せる。

 

 

そして、

この状態でうまく売却できれば、

火災保険の補填の金額もあわせて

返済分をほぼカバーできるかもしれないと考えた。

 

 

クライアントさん側では、

火災保険で得た保険金で

物件をバリューアップしてから売ろうと考えていたが、

 

そこを引き留めて、

現状の状態で売却して、

保険金を残債の返済に充てることを

提案した。

 

 

そして、以前からお世話になっている

売却ルートを多く持つ業者の方に査定を出してみました。

 

 

 

闇の中に光明が…

 

その業者の方と共に現場立会いを行った。

 

 

漏水が発生しており、

クロス、フローリングなどはひどい状況だった。

(天井部からの漏水のため、シーリングも落下。)

 

しかし、

こういった物件でも再生できる業者への売却なら

可能かもしれないとのことだった。

  

 

一筋の光が見えてきた。

 

 

そして、

何とか高い査定を出してくれる業者を見つけて欲しいと

知人の業者の方にお願いしました。

 

 

それから一週間後、

知人の業者の方向けに何社かの内見依頼が入った。

 

 

その時の提示金額は

残債の6割程度の価格であり、

内見してから回答したいとのことだった。 

  

もし、この価格で売却できれば、

漏水の保険金とあわせて

残債の「9割程度」の価格で抜けられる。 

 

 

そして、業者が内見した翌日、

希望価格に50万円さらに上乗せしての買付けが入った。

 

 

「まさかこの価格で」

と思ったが、こちらとしては非常に有り難い提案だった。

 

 

 

ついに…

 

ただ、決済までは気が抜けない。

 

 

買付から決済までの間、

売買契約、重要事項説明などを経て、

1カ月半ほど後に、ついに決済日を迎える。

 

 

そして

決済が無事に完了したことを

クライアントさんから報告を受けた。

 

 

完了した瞬間は

今でも覚えているが、 

本当に自分のことのように嬉しかった。

 

 

その後、諸々の対応が無事に落ち着き、

クライアントさんからお食事のお誘いを受けた。

 

 

その際に初めて知ったが、

その物件での負債を持っていたことが、

(負債の大きさを認識してから)

 

人生の中での大きな障害になっていた

ということであった。

 

 

しかし、それもなんとか切り抜けて

(決して小さくはない勉強代ではあったが、)

今後の人生に明るく向き合えるようになった、

という報告もいただけました。

 

 

 

一粒のさくらんぼにも想いが


そういった経緯を経ていただいた

今回のさくらんぼだったので、 

いただいた際には格別の想いがありました。

 

    

ちなみに、

その方とは今では家族ぐるみのお付き合いになり、

色々と気にかけていただいています。笑

  

  

金額面での報酬はほぼ手間賃のみでしたが、

さくらんぼ以外にも色々とお気遣いをしていただき、

 

『感謝の気持ち』をいただけるのが

一番嬉しいと感じました。

 

 

 

不動産は良い方にも悪い方にも人生を変える

 

不動産は非常に価格の高いものであるがゆえ、

気軽に買ってしまった際には、

後からの挽回が非常に難しくなる。

 

 

今回のケースでは

偶然が重なってうまくいったこともあったが、

このようにうまく抜けられることは

ほとんどないかもしれない。

  

  

それゆえに、

物件を購入する時点で、

しっかりと物件の良し悪しを判断できるような

目線を自分で養うことが非常に重要です。

 

  

不動産は良い意味でも悪い意味でも

人生を変えてしまう力があります。 

 

 

こういったことが一つでも減らせるよう

今後も世の中に啓蒙し続けていきたいと感じたエピソードでした。

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