見出し画像

ダニエル・アウベスを育てたECバイーアの心理学🧠

今回も2017年に所属したECバイーアの育成、特に心理学者について

過去にはブラジル代表のダニエル・アウベスや、Jリーグで活躍したウェズレイ選手などを育てたクラブですね。

チーム公式SNSでも紹介され、日本人顔などいない地域ですから、スタジアムに行くとたまに声をかけられます。笑

画像1

🌟サウバドールという街

さて、ここECバイーアが本拠を構えるサルバドールですが、サンパウロから見るとまるでブラジルではない様な独特の雰囲気があります。

サンパウロとは人種、踊り、食べ物、建物の雰囲気まで外国の様に全然違います。

アフリカの影響が強い街と言えます。


サンパウロにいた頃に聞いていた話でも、サルバドールを含む北東部は身体能力に優れた選手が多いというものでした。


ただし資金力に関してはやはり経済都市のサンパウロなどに劣るクラブが多いです。


ただ、実際にECバイーアに来てみた印象はまた違ったものがあります。

🌟意外と近代的なクラブ


実際のECバイーアはスタッフが多く、通常の指導者や用具係だけに限らず分析スタッフ、栄養士、料理人、社会心理士、臨床心理士、家族心理士、教養担当などがいました。


また、チーム練習も身体能力に頼るだけではなく、技術、戦術、インテリジェンスを鍛える練習を行っています。

テクノロジーや理論を取り入れた練習は従来のブラジルというイメージとは少し離れたものになります。


近代的ではないとされている北東部ですが、プロクラブはやはり少し違ってきますね。
勿論近代的だからそれだけで良いという意味ではなく、クラブを一歩外に出た道ではストリートサッカーが毎日行われていて、子供達が将来のプロクラブ入りを夢見ています。
多様的な育成が現代ブラジルサッカーの特徴なのだとヒシヒシと感じます。

🌟心理学者の充実

また、ECバイーアでは先ほども述べた様に、臨床心理士、社会心理士、家族心理士と、3種類の心理士がいます。
これだけ心理士を細分化して採用しているのは珍しい体制ではないでしょうか。


大まかな役割で言うと、臨床心理士は選手の自信のサポート、家族心理士はその名の通り家族の問題についてサポート、そして社会心理士は社会的サポートです。

臨床心理士だと、選手が自信を持ち、ドンドン挑戦して成長いくためにどうするかを考えます。
調子に乗る事や過信とはまた別です。


家族心理士だと、各家庭で違った問題があり、貧困の多いブラジル特有の問題を解決するためにも重要となっています。
虐待なども解決に動きます。


社会心理士は、選手同士の関係改善、チームワークを発揮するにはどうすべきか、またインタビューなど公の場での立ち振る舞いなどを伝えます。


教養担当は役職名をどう伝えたら良いのか迷いましたが、主に勉強面でのサポートを行います。
ブラジルは学校が半日しかないのですが、ECバイーアというサッカークラブ内でも勉強を教える事で一般教養の強化に繋がります。

ECバイーアはブラジル代表SBのダニエル・アウヴェス選手を育成したクラブ。
彼がバルサ時代にスペインの他チームのファンからバナナを投げられ人種差別をされても動じずにプレイした事や、インタビューの受け応えの紳士的態度は本人は勿論、ECバイーア育成部の努力の賜物でもあります。

実際に今のECバイーアの下部組織の子達を見ても、他のクラブの子達に比べて言葉遣いも丁寧です。
悪い言葉はあまり使いません。


ECバイーアの指導者陣でも、日本の教育はどうなっているのか質問されたりします。
その勉強熱心な姿にむしろ勉強させられます。


日本はブラジルよりも学校教育の進んだ国ですが、いずれ私がJリーグに復帰する時にはサッカークラブ内での教育もまた進めていきたいなと感じました。

画像2


筋トレルーム
これで半分くらい。

画像3


98年・元ジュビロ磐田、06年・元東京ヴェルディでプレーしたデジマールさん。
現在はECバイーアの下部組織で指導者をしています。

画像4


名前入りシャツも作って貰いました。

このメディアは善意で運営費を賄っている部分が大きいです。もし良ければサポートを、難しければシェアして頂けましたら嬉しいです😊