40代男性の理想像

昨年7月の誕生日で40歳を迎えた。自分が40歳になることなんて全然想像してなかったし、いざなってみても何かこれと言ったわかりやすい変化があるわけでもない。ただルーティンのように1つ年齢を重ねただけである。ただ、自分は何故か「世代ごとの男性像」を意識する癖があり、色々な先輩方を見ながらそんなことを考えていることがよくある。20代・30代の頃は自分の理想としていた生き方がわりと実践できてきたような気がしている。このまま40代も充実させるべく、40歳を迎えた節目にまずは身近なところで理想的な40代男性をイメージしてみるのだが、ちょうど近くに素敵な人物（45歳）がいたのでその人のことを書いてみようと思う。

自分が2019年に独立起業する際は、登記のことも税務のことも何も知らないままのスタートだったので、とにかく誰かを頼るしかなかった。そんな時、業界の大先輩を通じてご紹介いただいたのが、今でも弊社の顧問である株式会社京都かもがわ会計 代表取締役 杉井俊介氏だった。日頃から音楽業界人としか交流のなかった自分にとって、関わったことのない世界でお仕事されている杉井氏との会話ややりとりがとても新鮮だったことを今でも覚えている。杉井氏のお力添えのおかげで無事に開業した後は、新人社長の自分のことをよく気にかけてくださり、様々な業界の方々との会食などにもお誘いをいただいたりしてとても刺激的な経験をさせてもらっていた。

開業からしばらくした頃に未曾有の感染症拡大が始まり、緊急事態宣言の発出などによって我々もしっかり経営的にダメージを喰らうことになる。世の会社経営者たちは皆、会社や従業員を守るためにありとあらゆる方法を考えた時期だったと思う。杉井氏は立場上、様々な業種の経営者と繋がられているので、我々も含め難しい状況に追い込まれた経営者の苦しい心情や悲痛な叫びを近くで見聞きしサポートされてきていた。

そんな難しい状況下にも関わらず、杉井氏は突如新たな事業を開始されたのであった。

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、2020年以降は世界中で人々の生活スタイルや人生観・労働観に大きな変化が起きた。「心と身体の健康」に対する意識はより高まり、経営者はもちろん、働く全ての人に「セルフマネジメント力（自己管理能力）」が求められるようになった。そんなセルフマネジメント力を向上させるため、ボディメンテナンス・ボディメイクなどの筋力トレーニングを通じて達成感や高揚感の向上を促し、ビジネスにおいても重要な集中力・判断力・危機管理能力の獲得を目指すためのフィットネスジム・トレーニングジムをオープンされた。

「SPIRE」
Spiritual : スピリチュアル（精神的）
Physical : フィジカル（身体的）
Intelligence : インテリジェンス（知的）
Relationship : リレーションシップ（人間関係）
Emotional : エモーショナル（情熱的）

ただ身体を鍛えてパンプアップすることだけを目的とするのではなく、「健康経営支援」を目的とされていることから、他のフィットネスジム・トレーニングジムにはない特徴があるのもSPIREの面白さである。「お金の相談ができるフィットネスジム」と謳われていて、各種助成金や補助金などについてのコンサルティングを受けることもできる。そして、経営者にはマストと言えるほど大切な「読書」についての設備も整えられていることもSPIREの面白い特徴である。選書家・幅允孝氏が選書された書籍がロビースペースにはずらっと並び、ジムを訪れる会員に有益な情報提供をしながら感性も刺激してくれている。SPIREは人間という生物としての精神的・肉体的な強さを鍛えるだけではなく、知識や人間関係までも総合的に創造してくれるという、新たな形のフィットネスジム・トレーニングジムなのである。

ご自身でジムをオープンされてから杉井氏と会う度に、明らかにパンプアップされた男らしい強靭な姿を拝見することも増えた。目的が「女性にモテる」になっていないかが少し心配ではあるが、様々な苦境の中でも自身のアイデアを具現化されて突き進まれている姿はまさに40代男性の理想像ではないかと思う。

ここまでこんなことを書いておきながらアレなのだが…。自分自身はランニング中毒者なので、走ることでメンタルヘルスを整えて、セルフマネージメント力を鍛えているふしがある。そして2023年始より、パンプアップしたくないけどインナーマッスルを鍛えたいという理由でピラティスジムに通うようになった。もろもろ杉井氏とは違った視点で動いてしまってはいるが、理想の40代男性としてまだまだ色々と学ばせていただきたいなと思っている次第である。