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お金がないからこそ見えた!海外生活の厳しさと、得られる最高の財産

こんばんは。セブ島の貧困解決NGOでインターンをしている清水涼太です。

今回は「お金がなくても暮らせるが、めっちゃ大変」というかなり初歩的な気づきです、、

今での気づきはこちらから!


完全になめていた海外生活

自分は海外に行く前に、少しだけバイトをして15万円貯めてきました。
当時寮暮らしをしていたため、毎日の寮費は親、食事は寮で食べ、その他雑費は物欲が皆無のため月1の派遣バイトで十分賄えていました。

そのテンションで行ってしまったのです。海外に。
今考えたらその自分を殴りたくなります。

自分のインターンは無給です。
しかし住宅費とインターン先までの交通費は支給されるので、全く計画をせず、「フィリピンは安いから食費で15万あれば過ごせるだろう」と思っていました。
しかし着いていろいろな値段をみてみると衝撃的に高いのです。

ラーメン1200円!? タクシーはちょっと移動するだけで500円!?

ビザ代でほぼ3分の2の12万円が飛びました。(ビザの存在を来てから知りました)
保険代もかかり、1ヶ月2万円、自分の部屋はウォーターサーバーがなく、月1500円、スマホ代が毎月1600円などで出費がかさみます。

ちなみに、今回の留学は親が反対しているので、お金は出ていません。

だんだん心が荒れ始める

生活費をできるだけ削るため、最初はできるだけご飯を食べないようにギリギリまで寝ていたり、水をたくさん飲んでお腹を満たしたり、カレンデリア(町の大衆食堂)で1食100円以内に抑えたり、暑い日でもできるだけ水を我慢したり。

この食事で3食分でした。お腹がずっと空いていました。

そんな毎日を繰り返していたら、自然と涙が出てきました。
お腹いっぱい食べられないというのはこんなに悲しいものなのかと…
また、家には冷蔵庫がなく、電子レンジしかありません。
自炊もしたことがないので、今後どうやって生きていけばいいのかと、絶望しました。

生活改善!まずは家計簿スプレットシートを作成

次の日から、スプレットシートで家計簿を作り始めました。
まずとりあえず半年間10月までにかかる費用を計算し、何を削るべきか、またどうすれば苦しくならずに食事を削れるかを徹底的に調べました。

何にいくら使うのかを調べます。
どこのスーパ、マーケットが何曜日に安いか、今日はいくら何に使ったか、一番安い野菜は何かを随時メモしています。

その後は同僚や知り合いの日本人に聞きまくり、どの市場(マーケット)、スーパー、地域が安いのか、そしてそこまで行く手段で安い方法は何かを調べました。
そして今日はいくら使ったのか?を毎日項目と値段をメモをするようにしました。

ライフスタイルを変える。

外食はここ1ヶ月していません。
以前のnoteでお伝えした「カレンデリア」は一見安いように見えますし、かついろいろなWEBサイトにも「フィリピンで一番安く食費を抑えるのにはカレンデリアだ!」と言ってましたが、そんなの嘘。

一番安く済むのは、ズバリ、
「日曜日17:00以降にカルボンマーケットに行き、自炊を毎日すること!」

カルボンマーケットというのはセブで一番大きい市場です。日本で言うなら築地市場みたいなものでしょうか。

めちゃめちゃでかい!多分東京ドームくらいあります。

ここでは毎日市場が行われています。広大な敷地で多くのお店が出店しています。
Webではこのカルボンマーケットはスリも多く、治安も良くないのでおすすめはしていませんが、そんなこと言ってられません。(スリをされるほどお金ないけど)

なぜ日曜日か?

毎週日曜日はミサ、つまり礼拝の日です。
フィリピンはキリスト教なので日曜日に礼拝をしています。その日はたくさんお店が出て、いつものお祭り騒ぎの3倍くらい盛り上がります。
なので、沢山のお店から安いお店を選べます。また、このマーケットは農家の方がお店を出しているので、農業から帰ってきて、物を売り出す夜の方がたくさん比較しやすいです。
いろいろなお店で「PIRA?」と聞きます。セブ語で「いくら?」です。
"How much?”と聞くと外国人と思われてぼったくれらるので現地語で行くのがお勧めです。
価格交渉もします。市場は買い物をする場所ではありません。
いくら安く買えるかの戦場です。

買いすぎてマブダチになった人。行きつけを作るのも大事。

慣れすぎて最近はたまに「自分日本人だよな..?」と疑う日もあります。

病院に行かないように、健康アプリをダウンロード。

でも食費や日々の衛生用品など、生活に必要なものを手を抜いては結局医療費の方が高くついてしまいます。
なので毎日自分はどれだけ栄養を取れたかがわかる「あすけん」というアプリで毎日の健康状態を測っています。

毎日のカロリーや栄養素を必ず記録します。

セブは医療費がとても高いことで有名です。入院などしたら30万は飛んでいきます。なので毎日かなり健康に気をつけて暮らしています。

前提、海外はお金がかかる。行くならちゃんと計画を立てる。

海外は、めちゃめちゃお金がかかります。
お恥ずかしい話、自分はここまでお金がかかると思わず、そして無計画で来てしまいました。
助けを求めようとしてもすぐには来ないし、海外送金や物資を送るとなるととても大変です。
行く前にそのインターンの詳細を調べるのはもちろんのこと、生活環境や必要なものを調べる。そして買えるものは日本で買っておくなど、完璧な準備をするべきですし、いくら貯めて、いくら使い、どんな食事を食べるのか、どこまで我慢ができるのかなどのシュミレーションをするのも大切でしょう。

お金の余裕は心の余裕。

そしてなりより、「お金がない」という事実だけで人間の心は荒んでいきます。
食費を減らして悲しくなって自暴自棄になったり。そこで健康状態も悪くなると、本来するべきインターンやすべきことができません。
海外に来てまで余計な時間過ごしたくないですよね。
準備をしっかりして、細部まで点検し、余裕を持って海外に臨むべきです。

自分のおばあちゃんは「お金は世の中で一番綺麗で一番汚いんだよ」と言ってました。本当にその通りだし、とても痛感します。

お金がないからこそ現地生活に溶け込めた

自分はインターンで来てくださる参加者の方々に「現地人かと思った」と良く言われます。
そりゃー毎日マーケット行って、現地人と同じローカルなものを食べていたらそうなります。

千尋も妖怪の世界のおにぎりを食べてやっと現地の暮らしに慣れました。

今となっては、お金がないからこそ、自分は現地の本当の暮らしを体験できていると思います。
海外に行くとどうしてもその国の「生活」を全て見るのは難しいです。
セブはリゾートですし、普通に住んでいたら食べない・行かない場所ばかりです。
自分は現地人と同じ食事、同じくらいの値段で日々暮らしているので、セブの人たちが日々何を食べ、何を思いながら生活をしているのかを体感することができています。
また、共通言語として「ここのスーパー安いよね」とか「ここのマーケットいいよね」と話せることで、より親密な関係になることができるのも利点かもしれません。

少しだけ、貧困層の方々の暮らしがわかった 

自分は日々、貧困層の方々を支援しています。しかし、いくら関わってもわからない部分も多いです。
例えば普通150円の食事は日本人からしたら「安い」と感じますが、現地人(私も含め)は150円の食堂は「高い」と感じます。
どんなものが高いとか、安いとかの「感覚値」を合わせるのはかなり難しいです。生まれた環境が違うのですから。

しかし自分はいつも貧困層の方々でもいくマーケットに行ったり、炊き出しで出される同じ食事を一緒に食べたりしています。

普通の参加者さんで食べるのは衛生的にかなり抵抗がある方が多いようで、引かれますが、自分はありがたくいただいています。
※もちろん、貧困層の方々全員の分をお渡しした後、もう捨ててしまう残りものや端材を食べています。自分でその分のお金を払い、できるだけ貧困層の方々に十分な食事をお渡ししてから、毎回ではなく食べれる時だけ食べています。

毎週の炊き出しです。質素かもしれませんが、美味しい。

しかも、ご飯を一緒に食べると、分かり合えるものもあります。
「同じ釜の飯を食う」とはまさにこのこと。
一緒にご飯を食べながら、雑談するのはとても楽しいし、彼らの困っていることも聞きやすくなり、新しい支援に繋げられます。

もちろん全てがわかったわけではありませんが、少しは理解ができたのかとは思います。

自立スキルが上がった

自分は今まで寮ぐらしだったので全く料理はできませんでしたが、レシピを調べたり、にんじんの皮を剥いたり今は段々とうまく料理ができるようになりました。
冷蔵庫がない中での保管方法を模索したり、一人暮らしをする上でのスキルが高くなってきています。
洗濯ももちろん洗濯機はないので、自分で手洗いしています。
健康アプリで栄養を測ったりもし、自己管理もでき、自立を学んでいます!

バケツに水を入れて野菜を保管してます!チャミスルの中身はお醤油です。

お金がなくても海外は楽しめる。でもあったほうが何億倍も楽しい

正直、今までの学びが少ないお金で学べたというのは大きいと思います。
結局なんとかなりましたし、なんとかしました。
今までの経験はお金がないからこそできた体験だと思います。
結構楽しいです、このギリギリ生活。笑

でもお金があってもこの経験をしようと思ったらできます。

お金に余裕があればディズニーなら、映える食べ物を食べたりだとか、疲れずにファストパスで早く楽しむとか、、楽しさが倍増します。
お金がない人がディズニーに行ったとて、思う存分その場を楽しめますでしょうか。夢の国なのにお金とか気にしていたら、楽しみが減ってしまいます。

見るもの全てが新しく、多種多様な楽しみがあり、日常生活の中から楽しみを見つけるのも簡単なそれは海外。

しかし、お金がないとどうしても目の前のものしか楽しめませんし、その国が提供するサービスの天井から下まで見て初めて「その国を知れる」と思います。

セブにも本当はもっと魅力のある島やビーチがあると思いますし、美味しい食べ物、人たちがいると思います。
でもお金がないとどこにも行けません。

お金がないからこそ見えたこの海外生活の厳しさと、得られる最高の財産は一生忘れないでしょう。

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