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愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

最近、就職活動を始めた。ライティングや編集など文章にまつわる仕事は基本的に独学で進めてきた。30代を迎えて改めて自身を見直す機会があり、今後のキャリアについて考えた。そこで出た結論は、1回会社で学んでみるのもスキルアップに繋がるだろうという考えだった。

早速、いくつか転職サイトに登録してみた。登録会社のあまりの多さに呑まれてしまいそうになる。日本にはたくさんの企業が存在していて、その中でも東京は圧倒的に数が多い。いい会社もあれば、良くない会社も存在する。この膨大な数の中で、互いの要望がマッチした出会いを果たせるのかと疑問に思ってしまうほどだ。登録した転職サイトはスカウト機能も搭載されている。貴重な時間を使って声をかけてくれるのはありがたい。

そのほかにもエージェントの話も聞いているのだけれど、どうもしっくりこない。いい会社を見つけてあげたいという気持ちよりも、いかにいい会社に転職させるかに重きを置いているかのように映るためだ。どの会社にもノルマがあって、それをクリアするためにさまざまな人が試行錯誤を繰り返している。僕自身も営業ノルマを達成するために躍起になっていた経験があるので、彼らの気持ちが痛いほどにわかった。だが、対人間だという事実を忘れてはならないのも事実だ。

彼らはたくさんの求職者を相手にしているため、一人ひとりにしっかり時間をかけている余裕はない。僕も同じ立場であれば、同じ対応をしてしまうかもしれないと考えるだけでゾッとした。たった30分程度の面談で何がわかるのか。そこで得た情報の粒度であなたにはこういう会社が向いているのかもしれませんなんて言われても、返答に困る。転職活動は、自分は何がしたいのか。どんなスキルアップを図りたいのか。それらにマッチングするのはどのような会社なのだろうか。それらの軸をしっかり持たなければ、ミスマッチを引き起こして時間を無駄にしてしまいかねない。

転職活動は自分の哲学を見直すいい機会だ。心の声に耳を傾けて、実現したい未来を逆算して一つずつ行動に移す。その選択が時に誤ったものになる可能性もある。それでもなるべく後悔を減らしたい。その際に必要なのが、いかにして自分を納得させるかだ。過去に選ばなかった道がこちらに微笑むことはない。ないものはないし、あるものはある。それが決して抗えない事実だ。

かつてドイツのビスマルクは「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」 と言った。僕は自分の感覚を信じているようで、信じていない。人生32年の中で培ったきたものなど、歴史の中のほんの一部だ。加えて、僕は成功者ではない。まだまだ発展途上で、その道中を彷徨っている途中だ。人によって成功の基準は異なるため、理想とするライフスタイルを送っている人に話を聞くのが一番の近道なのだろう。僕はビスマルクの言葉に倣って、有識者の声から自分にとっての成功を見つけたい。今はとにかく行動あるのみだ。

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