異性からモテたいという欲求からの解放

人生で一度やってみたかった長髪に挑戦している。髪を伸ばし始めて早10ヶ月。人生で最長になり、パーマをかけたりなんかもしている。以前よりも髪の毛を乾かす時間は長くなったし、頭を少し動かすだけで口の中に髪の毛が入りそうになる。加えて、夏の暑さは尋常じゃない。夏と長髪の相性は最悪だ。後ろ髪のせいで首に風が入ってこない。外出のたびに後ろで髪を結ぶことでなんとか乗り切っている。長髪スタイルを取り入れているすべての人間はこの煩わしさと戦い続けていると知った。

念願の長髪スタイルを手に入れたわけだが、それほど周りの評判は良くない。「前の方が良かった」「ミディアムが一番似合う」などありがたい声をいただく（自分でもそう思うので、好意的に受け取っている）。人生は一度きりのため、人生で一度はやってみたいことに挑戦しているに過ぎない。歳を重ねるにつれて、髪の毛は伸びるよりもなくなる可能性が高くなる。だからこそ、できるうちにやっておきたかった。この長髪スタイルをいつまで続けるかはわからないけれど、気が済むまでは伸ばしていく予定だ。

髪の毛を伸ばしていくうちに、異性からモテたいという気持ちが薄れているような気がする。パートナーがいなければ、モテたいという気持ちは残っていたのかもしれない。今はモテたところでその先はないと理解しているため、自分のやりたいことに挑戦できているのだろう。

もちろん異性からモテるのは大歓迎だし、好意的な態度は嫌ではないけれど、モテたところで何も起きないというのも事実だ。最近はどちらかと言えば、異性よりも同性から魅力的な男性だと思われたいという気持ちの方が強くなっている。同性から憧れられるような人生を送りたい。そのためにはまず自分の欲求に正直になる必要がある。これはあくまで自身の考えだけれど、自分の欲求に素直な人間はかっこいいと思う。だからこそ、自身も彼らと同じように自分の欲求に素直でありたい。

その一つが髪を伸ばすだった。夏の長髪は煩わしさ満点だけれど、それも長髪になったからこそ知ることができたことだ。これから先も自分の欲求に素直な人間でありたい。そして、たくさんの人からかっこいい生き方をしているねと言われるような人生を送っていきたい。