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東京百景

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自身の東京の思い出を綴るエッセイです。
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#東京

中野の居酒屋で差し伸べられた1本の手

毎日文章を書いているので、ほとんど書きたいことがなくなってきた。毎日のように記事のネタは…

忘れたい。でも、忘れない

初めての旅行は東京だった。生まれて初めての東京を好きな人と堪能できる。あまりの喜びに胸が…

不器用なままで生きていく

東京で必死に頑張る人たちを見るたびにすごいなぁと思うし、そんな彼らと比較して自分は東京に…

やっぱり東京にはまだ慣れないや

地元に帰省するたびに「東京はどうですか?」と聞かれている。 答えは「決まって楽しいし、充…

安心感がある大阪、主体性が問われる東京

大阪に住んでいたときに、自己紹介をすると決まって「ライターさんと初めてお会いしました」と…

東京は生きやすくて生きにくい

東京が生きやすくて生きにくいのは、ずらりと高層ビルが並んでいたり、たくさんの人がいたりす…

東京タワーにいつかの夢を見て

東京タワーを少しずつ登っていく。徐々に遠のいていく街並みが綺麗だった。と、月並みな感想しか出てこない。届きそうで届かない星に手を伸ばして、落胆するみたいに、いつかの夢は叶わなかった。空に浮かぶ赤が沈み出す頃に、彼女の綺麗にかき分けた黒髪が赤に染められる。と、比例して、虚しさが募っていく。 夏が始まったばかりの夕方の気候はやけに生ぬるい。まるで僕たちの関係性ように。夜になれば涼しい気候になる。まだ煮え切らない僕の感情と比例して。東京タワーの最上階から街を覗く。ここにはiPho

夢見る高円寺

高円寺の北口のロータリーの前で、男女二人組がギターを弾きながら歌っている。何かに取り憑か…

ずっと憧れていた東京で生きていく

死ぬまでずっと大阪に住むはずだった。自分がまさかずっと憧れていた東京に住むとは想像もして…

まだ渋谷という街に馴染めない

東京に来て、もう2ヶ月が経つ。上京する前も2ヶ月に1回は東京に足を運んでいたのだけれど、渋…

それではどうぞご自愛ください

東京に住んで、1週間が経った。とはいっても、ほとんど東京っぽいことはしていない。家の中で…

東京のブルックリン、蔵前で味わった敗北

脈がある片思いは幸福だけれど、脈が全く感じられない片思いは絶望そのものだ。「東京のブルッ…

古書の街、神保町は本好きにとってまさに天国だった

初めて神保町に足を踏み入れたときに、僕は圧倒された。古書店が多いと噂で聞いていたのけれど…

何者かになりたかったら東京に行きなさい

通り過ぎる人並みに飲まれるその様は、何者でもない感覚を味わうに値した。 「何者かになりたかったら東京に行きなさい」とお世話になった経営者が言った。大きな肩書きを持った人が話す言葉だ。きっと何かがあるに違いないと学生時代の自分は盲目的になっていた。 渋谷駅前の巨大なスクリーンに映し出されているとあるアーティストから放たれる大きな歌声を掻き消すかのように、スクランブル交差点の人だかりが右往左往する。その様は街全体が大きな叫びを上げているような感覚だ。街中のどこを見渡しても、大