サトウリョウタ@毎日更新の人

ライター兼編集者。広報/PR関連の取材執筆、メディアのディレクション、編集業務に携わっ…

サトウリョウタ@毎日更新の人

ライター兼編集者。広報/PR関連の取材執筆、メディアのディレクション、編集業務に携わっています。ベーチェット病と闘病しながら楽しく生きる方法を日々模索中。

マガジン

記事一覧

固定された記事

SNSのない世界にいた

先日、SNSを一切使わない女性と出会った。彼女いわくSNSはよくわからないものらしい。「インターネットに時間を取られるのがいや。現実世界を生きていたい」が彼女の持論だ…

長年住んだ大阪は居心地がいいけれど

長年住んだ大阪は居心地がいい。電車に乗って大阪駅へと向かう。その道中に流れる風景はほとんどが見慣れた風景だ。学生時代に自転車で何度も渡った橋、何回目にしたかわか…

やっぱりまだ父の背中を追い越せない

数年前に社会人になるまで住んでいた実家がなくなった。母は大学時代に亡くなったため、実家には父しかいなかった。ある日、父は実家を引き払い、アパートの一室を借りて一…

月が綺麗と誰かが笑った

月が綺麗と誰かが笑った。夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳した。そして、二葉亭四迷は「死んでもいいわ」と返す。この一連のやり取りはとても美しく、浪…

毎日更新が1700日になった

毎日更新が1700日になった。あと300日継続すれば、大台の2000日に到達する。今のペースで進めれば確実にその数を達成できるはずだ。その根拠はこれまで積み上げてきた自信…

5/1〜5の日記

5/1 1年半ぶりにライターの中村さんにお会いした。中村さんのおすすめのお店でランチをしながら会話を楽しむ。初めてお会いしたときの中村さんの顔は暗かったが、今回の中…

帰省のたびに思うこと

仕事のついでに大阪に帰省した。道に迷うこともなければ、見知った人もたくさんいるため、長年住んでいた土地は心底安心する。1年前に上京したときは、家の近所ですら道に…

人の気持ちがわからない人間だった

人の気持ちがわからない人間だった。その状況を変えたいと思った事はあるけれど、最終的には自分の気持ちがわからないのに、誰かの気持ちなどわかるわけがないと開き直る始…

某古着屋さんの炎上に対して思うこと

某古着屋さんが値付けで炎上している。嫌なら買わなければいいで済む話なのだけれど、実際はそううまく事は運ばないようだ。そもそも古着の値付けは、買い手によって自由に…

着たい服を着ればいい

リーバイスの501は、どんな服装にも合うからずっと重宝しているお気に入りの1本だ。大学時代からずっと履き続けているドクターマーチン。今の革靴は一体何代目なのだろうか…

4/26〜30の日記

4/26 午前中はひたすら自分の業務に集中した。お昼に打ち合わせを1本挟み、お昼ご飯を食べた。猫の換毛期のため、いつもより鼻がムズムズして気持ち悪い。猫を撫でるたびに…

誤魔化した夜

春の夜、間接照明だけがついた薄暗い部屋で、互いを求め合うようにして、汗ばんだ肌を密接させる。そこに愛はあるのだろうかと問われたら、その瞬間だけはあると言い切りた…

戻りたいと思える過去が1日もない

自分が過去に書いた文章を全て消してしまいたくなるときがある。今を形成するものがこの世に残っていることが恥ずかしい。たまに読み返して、青いなとか、昔の方が大人だっ…

何を書くかよりも何を書かないか

世の中には、人に教えたいものと教えたくないものが存在する。SNSの発達によって、評判になった店はすぐさま人気が出るようになった。その一過性のムーブをいかにして、持…

それでも希望を捨てきれない

晴れた空の下で見た月は、ガラス瓶の中に閉じ込めておきたいと思うほどに綺麗だった。綺麗なものを見たときに、それを言葉に表す行為を最大の賛辞と呼ぶ。だが、大抵の場合…

4/21〜25の日記

4/21 久しぶりに家でのんびり過ごした。仕事に追われる毎日は嫌いではないけれど、こんな日もたまには悪くない。お昼過ぎまで寝て、猫と遊んだり、YouTubeでサッカーのハイ…

固定された記事

SNSのない世界にいた

先日、SNSを一切使わない女性と出会った。彼女いわくSNSはよくわからないものらしい。「インターネットに時間を取られるのがいや。現実世界を生きていたい」が彼女の持論だった。 アパレル業界で働く彼女は、綺麗なネイルを塗り、おしゃれな服装をしている。アパレルで働く欠点は、好きでもない服を買うことだと言って、頬を膨らませていた。先日から出張続きで、どうやら昨日地方から帰ってきたようだ。 「インスタ映えも楽しいかもしれないけれど、インスタに熱中するのではなく、いまに熱中したほうが

長年住んだ大阪は居心地がいいけれど

長年住んだ大阪は居心地がいい。電車に乗って大阪駅へと向かう。その道中に流れる風景はほとんどが見慣れた風景だ。学生時代に自転車で何度も渡った橋、何回目にしたかわからない電車のホーム、ありとあらゆるものが、一度見たことがあるものばかりだ。1年前に上京したため、街に変化はあれど、大枠は何も変わっていない。たくさんの友達がいて、目的地まで迷わずに行くことができる。そんな居心地の良い大阪が大好きだ。 けれど帰省のたびに、大阪の居心地の良さからに抜け出せなくなってしまいそうで怖くなる。

やっぱりまだ父の背中を追い越せない

数年前に社会人になるまで住んでいた実家がなくなった。母は大学時代に亡くなったため、実家には父しかいなかった。ある日、父は実家を引き払い、アパートの一室を借りて一人暮らしを始めた。とはいえ、いつでも会える距離に住んでいたのだが、徐々に会う回数は減っていった。 父とは月に1回程度食事に行っていたのだが、いつも誘ってくれるのは父だった。父は僕が話す近況を聞きながらどこか遠くの方を見つめている。興味がないわけではなさそうだが、僕と同様に照れ臭かったのかもしれない。ずっと一緒にいたは

月が綺麗と誰かが笑った

月が綺麗と誰かが笑った。夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳した。そして、二葉亭四迷は「死んでもいいわ」と返す。この一連のやり取りはとても美しく、浪漫を感じる。その一方で、「月が綺麗ですね」という言葉を気軽に使えなくなった。これは完全に夏目漱石のせいだ。 月の美しさに見惚れていたいわけでもないし、ロマンチックになりたいわけじゃない。でも、確かに月は綺麗だ。月の満ち欠けを見るのを楽しむ人もいれば、興味を持たない人も存在するらしい。自身は前者の人間のため、

毎日更新が1700日になった

毎日更新が1700日になった。あと300日継続すれば、大台の2000日に到達する。今のペースで進めれば確実にその数を達成できるはずだ。その根拠はこれまで積み上げてきた自信から作られたものである。体調不良や仕事による多忙など書かない理由を作るのは簡単にできたけれど、それでもなんとか今日まで継続してきた。これまでの積み上げはきちんと自己肯定感の上昇あるいはキープに繋がっている。 毎日更新を始めてから100日に到達するまでの道のりは本当に長かった。それまでに何度か毎日更新を試みた

5/1〜5の日記

5/1 1年半ぶりにライターの中村さんにお会いした。中村さんのおすすめのお店でランチをしながら会話を楽しむ。初めてお会いしたときの中村さんの顔は暗かったが、今回の中村さんの顔はとても晴れやかだった。こうも買われるのか。驚きを隠せない。中村さんはさまざまな場所に旅をしている。つい最近は大阪から福岡まで歩くという常人なら避けたいチャレンジをしていた。なぜ徒歩なのかを尋ねると、昔の人の行動手段は徒歩しかない。その感覚を味わうために徒歩で行くことにしたと返ってきた。中村さんのチャレン

帰省のたびに思うこと

仕事のついでに大阪に帰省した。道に迷うこともなければ、見知った人もたくさんいるため、長年住んでいた土地は心底安心する。1年前に上京したときは、家の近所ですら道に迷っていた。日中は視界が広いけれど、夜は暗闇のせいで道がうまく確認できない。Googleマップを当てに道を進めど、自分の現在地すらもわからない。初めての土地、初めての人、何もかもが新鮮で、それは期待とともに一種の絶望を共に運んできた。 僕が大阪を抜け出したいと思ったのは、自身が停滞していると感じたためだ。贅沢はできな

人の気持ちがわからない人間だった

人の気持ちがわからない人間だった。その状況を変えたいと思った事はあるけれど、最終的には自分の気持ちがわからないのに、誰かの気持ちなどわかるわけがないと開き直る始末。相手の気持ちを考えずに、言いたいことをお構いなしに言っていた。それに対して、怒りに身を任せて感情をぶつけてきた人もいれば、疎遠になった人もいる。 大学時代、専門学校に進学した後輩が就職について悩んでいた。大阪で就職するか、東京で就職するか。その人には上京したいという夢があると知っていたため、迷う必要はないと思って

某古着屋さんの炎上に対して思うこと

某古着屋さんが値付けで炎上している。嫌なら買わなければいいで済む話なのだけれど、実際はそううまく事は運ばないようだ。そもそも古着の値付けは、買い手によって自由に決められるものである。相場よりも高いのかもしれないけれど、どこのお店も利益を確保するための値付けをしていることを忘れてはならない。例えば、ホストやキャバクラなどのお酒は相場よりもはるかに高い。それでも経営が成り立つのは、お酒に付加価値がつけられていて、それを楽しみたいと思う人がいるためだ。某古着屋さんにも付加価値がある

着たい服を着ればいい

リーバイスの501は、どんな服装にも合うからずっと重宝しているお気に入りの1本だ。大学時代からずっと履き続けているドクターマーチン。今の革靴は一体何代目なのだろうか。学生時代に知識がなく、手入れをせずに履き潰して締まったことを今でも後悔している。他のブランドの革靴も試したけれど、やっぱりにドクターマーチン戻ってきた。ハイブランドの革靴はまだ手を出したことがないため、いつか購入したいという野望はある。 白のカッターシャツを羽織り、その上からTシャツを着る。少し前まではアニメT

4/26〜30の日記

4/26 午前中はひたすら自分の業務に集中した。お昼に打ち合わせを1本挟み、お昼ご飯を食べた。猫の換毛期のため、いつもより鼻がムズムズして気持ち悪い。猫を撫でるたびに大量の毛が抜ける。それが楽しくていつも以上に撫でてしまう。その後すぐに手を洗えば何も問題はないのだけれど、手を洗っていない状態で鼻あたりを触っては、鼻がムズムズしている。換毛期はこれは生態の基本構造のため、猫が悪いわけではない。猫を撫でた後に手を洗わない自分に非がある。猫は家の中で一番暖かい場所を見つけるのが得意

誤魔化した夜

春の夜、間接照明だけがついた薄暗い部屋で、互いを求め合うようにして、汗ばんだ肌を密接させる。そこに愛はあるのだろうかと問われたら、その瞬間だけはあると言い切りたい私がそこにいた。窓を開けると、その隙間から入ってくる風が冷たくて心地よい。夜風を浴びながら、2人は横になっていた。外には風の音以外は何もない。それがより虚しさを運んでくる。 普段は着ない真っ赤な下着が、彼をいつも惑わせた。20歳の誕生日に、おばあちゃんから下着を褒める男を選びなさいと言われたことを思い出す。でも今と

戻りたいと思える過去が1日もない

自分が過去に書いた文章を全て消してしまいたくなるときがある。今を形成するものがこの世に残っていることが恥ずかしい。たまに読み返して、青いなとか、昔の方が大人だったかもとか、ネガティブな感情に陥るのを恐れている。過去は消えないし、消せない。それが万国共通の事実で、抗いようのない運命。 書いた記事を消したとて、書いたという事実は絶対に消えない。消した罪に脳内を支配されるし、心機一転もその場凌ぎしかできない。ふとした瞬間に書いたという事実が走馬灯のようにブワッと蘇ってくるのがオチ

何を書くかよりも何を書かないか

世の中には、人に教えたいものと教えたくないものが存在する。SNSの発達によって、評判になった店はすぐさま人気が出るようになった。その一過性のムーブをいかにして、持続させられるかが長続きののための鍵となるのだが、それは1消費者が考えることではない。 確かにこの世に自分しか知らない情報は存在する。特に現地の情報はそこに行った人しか手に入れられないものが多い。インターネットの波をどれだけ掻き分けようとも、現地の一次情報には勝てないのがオチだ。情報を書いたり、誰かに話したりして、周

それでも希望を捨てきれない

晴れた空の下で見た月は、ガラス瓶の中に閉じ込めておきたいと思うほどに綺麗だった。綺麗なものを見たときに、それを言葉に表す行為を最大の賛辞と呼ぶ。だが、大抵の場合、その言葉が本体の美しさを超えることはない。その状態を避けるために、脳内にある言葉を絞り出すのだけれど、またしても超えられない。やがて美しさの冒涜に発展して、己の語彙力のなさを恨んだりする。そもそも言葉とはその魅力を伝えるには不十分な要素を持つのが世の常だ。自分の目で見た感覚を言葉が凌駕することはほとんどない。 綺麗

4/21〜25の日記

4/21 久しぶりに家でのんびり過ごした。仕事に追われる毎日は嫌いではないけれど、こんな日もたまには悪くない。お昼過ぎまで寝て、猫と遊んだり、YouTubeでサッカーのハイライトを観たりした。猫の身勝手さは見ていて気持ちいい。構って欲しいときは盛大に鳴く。いかにしてこちらの目を引くかを考えた末の行動なのだろう。自分が構ってほしくないときはこちらに近づこうともしない。触ろうとしてもすぐにどこかへ逃げてしまう。それでも愛しさが溢れてしまうのは、飴と鞭の使い分けが上手いからなのかも