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ガクシーを起業したワケ②

奨学金というテーマに辿り着くまでの道筋編


どうも、「諦めなくていい社会」を実現したい、松原です。

本日は奨学金というテーマに事業として取り組むことを決めた経緯を書こうと思います。

テーマの探究

前回noteに書いたように、創業メンバ3人は決まっていたので、ひたすら我々の条件に合致する事業テーマを探していました。前回からの再掲ですが決めていた条件は下記。

  1. 今までにない世の中を良くする事業であること

  2. 大きくスケールする可能性があること

  3. 3人のスキルでペインを解決できるソリューションが提供できること

VCからの出資をスタートトリガーとしていたので、1ヶ月サイクルで検討したアイデアをVCにぶつけてはやり直しの繰り返しでした。その中のVCの1社だったNOWの共同創業者である梶谷さんは昔からの知り合いだったので、当初は、一応シリアルアントレプレナーだし、ビジネスモデルを持っていったらいくらか出資してもらえるんじゃなかろうかと正直思っていました。しかし当然世の中そんなに甘くはなく、1年間ぐらいいくつものアイデアにダメ出しをくらい、アドバイスをもらう日々。この期間NOWだけでなく、いろいろなVCの方々が壁打ちに付き合ってくれたことは本当に感謝してもしきれません。起業を考えている方はビジネスモデルのプロであるVCの方々に図々しく怒られるまで相談を持ちかけるのはお薦めです。

最終的にテーマが奨学金に決まったのは設立後半年ぐらい経ってからでした。設立時は朧げにブロックチェーン周りだろということで、とりあえず株式会社クリプト(暗号という英語)という名称で登記してたのは今となっては懐かしい想い出です。

世界のスタートアップを参考にしながら

検討当時は市場として拡大の可能性が一番高い(と考えていた)ブロックチェーン領域、分野としては農業・製造業DX支援、介護など様々な事業をひたすら検討してました。農業分野でのコンバイン貸出事業とかもういろいろと検討しました。欧米中心に世界の成長しているスタートアップを参考にしながら、今の日本に置き換えて、我々の条件に合致するか検証するというやり方を繰り返していました。ゼロからイチを考え出すのは本当に難しいので、とりあえず何かを参考にしながらひたすら仮説検証を進めるというやり方です。

もがいているとだんだんと方向性が見えてくる

検討を進めていると、自分の中でだんだんとやりたい事業とそうでもない事業の濃淡が出てくるものです。スタートアップは立ち上げ時も相応のエネルギーが必要ですが、その後走り続けるにはもっとエネルギーが必要になります。少しずつ検討疲れと決められない焦燥感を感じ始めていた検討期間後半は、絞り込む為にもエネルギーを最大限保てる自分が頑張れそうな、やりたい度合いの強いテーマを中心にしていきました。

2回目の創業にあたり、当初、自分は自分以外の何であれば頑張れそうか考えていました。答えは簡単で、それは日本のためでした。日本人だからという自然な帰結。15年前インドのショッピングモールに冷蔵庫が10台並んでいたら8台が日本製でした。それから10年経った5年前、10台のうち2台が日本製で残りは海外製に取って代わられていました。これを見た時にこれが国力というものか、なんか無性に悔しいなと感じました。まあ、お店の事情であったり本当の理由はわかりませんが、このことが日本の為に何かできればと考え始めたきっかけではありました。

若者支援という想い

その当時関心が高かったのは日本の若者への支援。以前のベンチャーがグローバル採用支援という海外の大学や学生と触れ合うものだったので、特に金銭面において日本の学生の環境が海外に比べていかに恵まれていないかは痛感していました。日本の将来を担うのは今の若者です。失われた30年を繰り返さないためにも、その日本の若者に何かできないかということは常々考えていました。このテーマなら燃えられそう、ということで残っていた候補から日本の若者支援に資するもの以外は除外しました。

テーマの決定

若者への支援と絞ってからは早かったです。欧米に奨学金など学資系のスタートアップが勃興してきているのを知っていたので、まずは日本の奨学金事情をざっと調べました。すると市場として未熟で大きなペインがいくつも確認できました。足立/大工原に話しても感触が悪くなかったので、そこからビザスクなどにお世話になりながら100人ぐらいインタビューし、解像度をあげペイン解決のモデルを組み上げていきました。競合調査では大手人材企業などにヒアリングさせて頂き、我々がサービスを提供する価値があることを確認できました。そして、NOWに話して5分で「それだね」となり、奨学金をUPDATEするためのガクシー(当時はクリプトを改名してSCHOL (スカラ))が動き出すことになりました。

終わりに

スタートアップのテーマ選定は、よほど過去に強いトラウマを受け、強い想いを持った人以外なかなかこれと決まらないものだと思います。ピボットなんて当たり前の世界です。我々が奨学金というテーマに決めたのもいろいろな流れが組み合わさってとしか言いようがありません。振り返れば、ペインが解決された後の奨学金市場の理想像とそれが日本に与えるインパクトの大きさに興奮できたのが何よりも大きかったです。起業を考えている人は日本でも年々増えていると感じます。我々の経緯が一つの参考になれば嬉しい限りです。日本の奨学金市場のペインと我々の考える理想像に関しては次の機会に書いてみたいと思います。

ガクシーでは全ポジションで一緒に世の中を良くしていく仲間を探しています。少しでもガクシーのチャレンジちょっと面白いかも?と思ってくれた方大歓迎です。ぜひ下記リンクからお気軽にご連絡ください。


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