ガクシーを起業したワケ① 起業前夜編
どうも、「諦めなくていい社会」を実現したい、松原です。
私は今、奨学金スタートアップのガクシーという会社を創業し、代表やってます。本日はガクシーを立ち上げた経緯を回顧がてら記していきたいと思います。
創業メンバとの出会い
ガクシーの役員は株主であるグロービスからの社外取締役1名を含め4名います。残りの3名、CTOの足立とCMOの大工原と私が創業メンバという形です。そもそものきっかけは奨学金というテーマをやりたいということではなく、私が足立/大工原と世の中を良くする大きなことをやりたいというものでした。
足立とは以前経営していたベンチャーのお客様という形で10年前ぐらいに出会いました。初めて会った北京で、エンジニアでこんなにもビジネス感覚もありバランスの取れた人がいるのかと衝撃を受けたのを覚えています。それからことあるごとに一緒にやりましょうと誘っていたのですがいつも断られ、今回念願かなってになります。大工原は前のベンチャーの時、執行役員をやってもらってました。一部界隈で麒麟児と呼ばれている彼は今回が一緒にやる2回目という形です。2人とも優秀なのは間違いないのですが、何よりも感性が似ているのが共に戦えると思った決め手です。
テーマの条件
私自身は3人ありきでやるという形だったので、対象テーマを決めずまずは形を整え、そこから具体的な内容を決めていこうとしました。しかし大人な2人は何をやるかが先決で、決まらなければスタートしないという、今思えば当たり前ですが非常にロジカルな考え方でした。
ある日、こういうクレドの会社を作ろうと大工原に持っていった際「だから何度も言うように何をやるかです」と鼻で笑われたこともありました。ということで会社立ち上げ前から何をテーマに事業をやるかをひたすら検討していました。その時の我々の決め事であったテーマの条件が以下です。
今までにない世の中を良くする事業であること
大きくスケールする可能性があること
3人のスキルでペインを解決できるソリューションが提供できること
ちなみにこの条件はピーター・ティールのZero To Oneを何度も読み込んで考えました。私のバイブルで、起業を考えている方などは是非読まれることをお薦めします。社内メンバにも配っています。蛇足ですが、この本の翻訳者の関さんはMpower PartnersのGeneral partnerであり、今はガクシーの株主としてご支援いただけることは個人的にとても感慨深いです。
1.今までにない世の中を良くする事業であること
これはもう大前提でした。誰かがやっていることではなく、全く新しい形の方が価値がありますし、成長の結果が世の中を良くする事業が燃えられると思っていました。今の成熟した日本で、条件に合致する市場が存在するのか常に不安で必死に色々調べていました。
2.大きくスケールする可能性があること
100人を救うのも尊いと思いますが、どうせやるなら日本全体を救うような規模感に挑戦したいと思っていました。将来的には海外展開もしたいです。
3.3人のスキルでペインを解決できるソリューションが提供できること
これも大事なポイントでした。創業時に既に3人とも40歳前後とおじさんスタートアップなので若者のように勢いで突破というわけにはいきませんでした。私はその傾向がありますが2人は充分に経験を積んだ立派な大人でした。なので、3人それぞれのスキルを組み合わせてお金を払ってでも使ってもらえるようなペインを解決するソリューションを提供できることは絶対条件でした。
テーマの模索
ということで当初は3人で条件に則ったテーマを持ち寄り議論を繰り返していました。毎回このアイデアは面白いと盛り上がって終了し、次回Mtgで冷静になりやっぱりダメだから練り直そうの繰り返しでした。感情型の足立/松原が勝手に盛り上がり、ロジカル派の大工原が生暖かい目で冷静にみているという図式が繰り返されていました。
そして、実際にこのアイデアでいこうと決めるトリガーはVCからの出資にしてました。自分達だけの考えでは独りよがりになる可能性が高いため、3人外のビジネスのプロであるVCにいいアイデアだと認めてもらえる=出資をもらえることになればGOしようと決めていました。最初に出資を頂いたNOWには1年ぐらいで5~10ぐらいのアイデアをぶつけさせて頂き、ブラッシュアップさせて頂きました。最後までお付き合いいただいたことは本当に感謝をしてもしきれません。個人的には今でも面白いんじゃないかと思っているアイデアもあるのでそれは別の機会にでも。
テーマの決定
様々なアイデアを検討しましたが、最終的には日本の失われた30年を繰り返さないためにも、将来を担う若者への新しい支援の仕組みをつくるという形に着地し、奨学金市場のペインを解決しながらプラットフォームを構築していくモデルになりました。
NOWには他のアイデアは1時間ぐらい結構辛辣なツッコミやアドバイスを頂いていましたが、奨学金のアイデアをお話した時は、開始5分で「社会的な価値がある事業且つ3人の力が生かせそうでいいね、それでいこう」というお言葉を頂きました。さあこれから本題の説明というタイミングだったので、随分拍子抜けしたことは今でも鮮明に覚えています。物事が決まる時って大小関わらずそのようなものかもしれませんね。
終わりに
結構端折ったつもりなのですが長くなってきたので、奨学金というテーマに出会い決めた経緯に関しては次回書いてみたいと思います。今でも大変なこと苦しいこと多々ありますが、この時期の事業テーマを決め3人で走り出す形を作り上げることが一番苦しかったです。
ガクシーでは全ポジションで一緒に世の中を良くしていく仲間を探しています。少しでもガクシーのチャレンジちょっと面白いかも?と思ってくれた方大歓迎です。ぜひ下記リンクからお気軽にご連絡ください。
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