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【発達心理学】「超自然」について(モンテッソーリ教育)

こんにちは。吉田です。
心理に関する国家資格と民間資格を持ち、学校の先生方や障害児施設のスタッフさんへコンサルテーションや研修を行ったり、自分でも直接子どもたちへの支援を行ったりしております。

今日は「超自然(スーパーネイチャー、スーパーナチューラ)」についてです。

これはモンテッソーリ教育の創始者のマリア・モンテッソーリの提唱した考えのひとつです。

「超自然」と聞くと、「めっちゃ自然的な物」という意味と読んじゃうかもしれませんがそういう意味ではなくて、

「超自然」とは、「人が原初の自然の上に作ったもうひとつの自然、人工的な自然、人工物の全て」のことを言います。

現代に生きる私たちや、これから生まれる子どもたちは、この「超自然」の上で育つ宿命にあります。

大昔の「自然」の中で育った子どもたちと同じことを、今の子どもたちは「超自然」の中で学んでいくのですが、この視点って持ちにくいのかなーと、自分が育児をする立場になって感じます。

子どもって、机の上に登ったり、電化製品を本来の使い方じゃない使い方で遊んだりしますよね?それをやっぱり現代の大人たちは「やめて」と言います。

そりゃ、机の上に乗って落ちちゃったら危ないし、行儀が悪いし、
間違った使い方して電化製品壊れちゃうとイヤだし、感電とかこわいし
こういった行動を制止するのは当然です。

ただ、そういった行動をする子どもたちを、「大昔の子どもだ」と思って見るとけっこう面白くて。
机の上に乗ってる様子は、岩や木の上に登っている様子と重なるし、電化製品で遊んでる様子は落ちてる果実とか泥とかで遊んでいる様子と重なります。

現代の子どもたちは、かつて大昔の子どもたちが自然の中で満たしていた「作業欲」「運動欲」を部屋や公園で満たしているんです。

人間は大昔の頃から姿形は変わっていません。特に、生まれてから数年の発達は大昔と今とで何も変わりません。

部屋の中や公園にどうせ「超自然」を作るなら、子どもたちの「作業欲」や「運動欲」を満たせるような環境にしておくのがいいのかなと思います。

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