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僕が見た怪物たち1997-2018

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長編連作ホラー「僕が見た怪物たち1997-2018」専用マガジン 画像元https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=424579&w… もっと読む
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僕が見た怪物たち1997-2018【目次】

【目次】 まとめ読み(完全版)【約65000字】 ※  プロローグ 第一話「死にゆく者の祈り…

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僕が見た怪物たち1997-2018(完全版)【約65000字】

「プロローグ」  無人となったまま放置され、いわゆる廃屋と呼ばれる状態になった建物が農村…

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僕が見た怪物たち1997-2018最終話「エピローグ、あるいは、もうひとつのプロ…

「人間へ、2018」④【終】 ※  もう終わっただろうか。  ゆるやかな勾配の坂道を下る…

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僕が見た怪物たち1997-2018 第五話「人間へ、2018」まとめ読み版(約10…

 この村について調べてる?  そうだったんですか。めずらしい方ですね。えぇ、っと……。俺…

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僕が見た怪物たち1997-2018「人間へ、2018」④【終】

「人間へ、2018」③ ※  気付けばもう、夕暮れが辺りを茜色に染めていた。 「最初は確…

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僕が見た怪物たち1997-2018「人間へ、2018」③

「人間へ、2018」② ※  僕たち以外は誰もいない公園のベンチに、ふたり並んで座る。以…

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僕が見た怪物たち1997-2018「人間へ、2018」②

「人間へ、2018」① ※  大木くんと話し終え、喫茶店から出ると、買い出しから帰ってきたマスターがいて、すれ違いざまに会釈を交わす。大木くんに聞かされて彼が同級生だ、と確信したが、その前から見覚えのある顔に懐かしさは感じていた。 「お代は、さきほど彼にお渡ししました」 「ありがとうございます。またぜひ、お越しください」  穏やかな笑みを浮かべたマスターは、僕の正体に気付いているだろうか。いや気付いているわけがない。もしかしたら僕と同じように、見覚えがあるくらいには

僕が見た怪物たち1997-2018「人間へ、2018」①

「物語から消える時、2016」⑤【終】 ※  この村について調べてる?  そうだったんで…

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僕が見た怪物たち1997-2018 第四話「物語から消える時、2016」まとめ読…

 ここ数年、睡魔の訪れが以前に比べて、とても早くなった。  いまでは原稿に手を付けはじめ…

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僕が見た怪物たち1997-2018「物語から消える時、2016」⑤【終】

「物語から消える時、2016」④ ※ 〈個人ブログ「現代の都市伝説を追え」――【或る作家…

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僕が見た怪物たち1997-2018「物語から消える時、2016」④

「物語から消える時、2016」③ ※ 「あら、今日はひとりなの?」  玄関のドアを開けた…

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僕が見た怪物たち1997-2018「物語から消える時、2016」③

「物語から消える時、2016」② ※ 〈個人ブログ「現代の都市伝説を追え」――【或る作家…

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僕が見た怪物たち1997-2018「物語から消える時、2016」②

「物語から消える時、2016」① ※  先生ほどではないが、このひとも、昔と比べて外見が…

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僕が見た怪物たち1997-2018「物語から消える時、2016」①

「二流には分からない、2012」⑥【終】 ※  ここ数年、睡魔の訪れが以前に比べて、とても早くなった。  いまでは原稿に手を付けはじめる時にはすでにあくびが出ていて、ほとんど進まないまま眠りに落ち、気付けば翌朝を迎えていることも、めずらしくない。月の三割くらいはほぼ徹夜で、その執筆ペースに驚かれていた頃が懐かしい。焦りはあるのに、肉体は自分の思うように動いてはくれず、ただ時だけが淡々と過ぎ去っていく。時間さえあれば、なんていうのは言い訳だ。たぶんもうすこし時間があったと