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読書感想文 『another side of 辻村深月』

【another side of 辻村深月】

辻村深月さんの作品を好きならば絶対に読んでおきたい一冊。
だけど、この一冊を辻村さんの裏側と表現するのはスコシ・フマンゾク。


たしかに、小説を表側とするのならば、裏側ではあるんだろうけれど。それでも辻村さんの表面をみっちり詰め込んだ、裏側にするには勿体無いという意味でのスコシ・フマンゾク。


辻村さんの作家として、或いはひとりの人間としての構成要素がこの一冊でたくさん見えてくる。
ドラえもんが好きな辻村さんとホラーが好きな辻村さんが共生しているからこその「白辻村」「黒辻村」が生まれるんだろうな、とかね。


一冊の本としてみても内容がとてつもなく豪華なのも良い。

特別対談で宮部みゆきさん、伊坂幸太郎さんと対談してるし
今後刊行予定の作品のスピンオフ
全作品解説インタビュー
証言します!辻村深月ってこんな人etc...

豪華すぎる


講談社文庫の辻村ワールドすごろくにハマり講談社文庫から出ている作品は多く読んだけど、まだまだ読めていない作品が多く、その作品について解説されているところもあり、まだまだ裏側を知り切るには読みきれていなかったことを反省。


朝井リョウさんとの対談で朝井さんが
世の中の感情や現象に比べて言葉の方が少し足りないと思う、と言っていたのがとても響いた。間違いなくそんな世界だと思うし、だけどその世界で小説を書いている小説家って凄いし尊敬する。


またいつかアナザーサイドを見せてもらえるのを楽しみに辻村作品を読んでいきたい。




あと、欲を言えば、全部の著者のアナザーサイドを読みたい。この本色んな著者でシリーズ化して欲しいわ。



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