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もう少しそこにいてもいいですか?山和・純米吟醸・夜長

こんばんは、りょーさけです。
昨日に引き続き今日も宮城のお酒です。山和の純米吟醸「夜長」です。
これはひやおろし。熟成タイプですね。

ひやおろしというのがどういうものなのかに立ち入るとややこしくなるので、この名称に聞き覚えがない方はひやおろし=春夏の熟成期間を終えて秋に出荷されるお酒、と覚えておいてください。
それ以上の話題(例えば「ひやおろし」と「秋あがり」って違うの?とか)が知りたくなったらちょっとググってみてね。

茶色の瓶に、更に濃い茶色のラベル…渋いですね。これは狙ってますねえ。楽しみだ。少し写真がとりづらいラベルなので綺麗さが伝わってないかな?気になった方は検索検索!

グラスに注ぐとマスカットと南国果実の中間のような香りが…。合わさって濃いめのフルーツキャンディのようなテイストになってます。味は落ち着きつつ威厳を感じさせる旨甘…からの全体をシャンとさせるような酸味がきます。酸が豊かですこと…。酒単体だと結構印象深い酸です。この酸味をどこに合わせるかなあって感じですね。マリアージュ狙うなら。

数値はこんな感じですか。うわーこれも精米歩合50%です。ちょっと格式高いお酒ですね笑

(精米歩合50%で「純米吟醸」と銘打ってるお酒があったら「お、これちょっといいやつかも」と思っておいてください。例外もあるけど。)

食べたくなるなあ、これは。食を呼ぶね。
写真はベルキューブというチーズです。

トマト味と不思議にマッチします。やはり酸か?
フルーツ香にトマトのみずみずしい新鮮な青っぽさが加わって味の幅がとっても広がります。

夕飯のポテトグラタンと、トマトとシーチキンのアヒージョともいい感じ。
酸は強いけれど、熟成させた分まろやかになっているところもあって食べ物との相性はオールマイティーで行けそうです。

隣にもう一本別のお酒を並べて比べてみたりして。

宮城のお酒ってだけで仙台のことを語るのはどうかと思うのですが…(山和酒造は加美ですか。県北ですね。仙台関係ない笑)でも、仙台の夜を思い出します。単純だなあ…自分。

仙台ではいろんな夜を過ごしました。
楽しい日もあり、悲しい日もあり、とてつもない喜びがあったかと思えばドーンと気持ちが地の底へと引きずり落とされるような日もありました。

ただ、そのどの日に関してもちょっと外に出て散歩しながら感じた夜風の感触が心地よかった。一昨日飲み屋からホテルに帰るときだって雨こそ降っていたけれど、気持ちが良かった。
あの夜の包容力には脱帽です。やさしいなあ、仙台の夜長は。

そんなふうに思いながらこのお酒を飲んでいると次々食べ物を食べたくなるのですが、どれを食べても平均以上の相性の良さがあります。

山和の「夜長」ですか。
このお酒が表現している「夜長」は、どこか自分の好きな宮城のそれに近いのです。
悲喜こもごもの気持ちを受け止めるあの夜のごとく、やってくる食べ物を見事に受け止めてみせるその佇まいに心から惚れます(いかんせん今回は洋食多めですので和食、特に宮城の食べ物と相性が良いのかはわかりませんが)。

なんか書きたくなったりして。今感じたことはメモっておこう。

とても居心地がよいです。

その雰囲気に抱かれてもう少しだけ8年過ごした宮城を、仙台を思い出しててもいいですか?
もう少しだけそこにいてもいいでしょうか?

そんなふうに問いかけたくなるお酒です。
このお酒と一晩過ごしてみたいなあ。とても、好きだ。



本日はここまでです。
あと一杯だけ仙台の夜を感じて、また新潟の夜にかえることとしましょう。

静かに静かに、秋の夜長に乾杯。

酒と2人のこども達に関心があります。酒文化に貢献するため、もしくはよりよい子育てのために使わせて頂きます。