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[ラグビー]極私的・TOKYO2020の7人制ラグビー予選プール別雑感その3/男子POOL A

おはようございます。RYORYOです。

この記事を書くために、過去撮影した画像を探していたら、数年前の香港セブンズで友人のお嬢さんを撮った写真が見つかり、お子さんの成長って早いなーとしみじみしてしまいました。

さておき。

■前回までのおさらい

・基本編はこちら。

・日本チームが入ったPOOL B編はこちら。

では、今回はPOOL Aについてご紹介していきますね。

■POOL Aに入ったのはどのチーム?

POOL Aに入ったのは、以下4チームです。
・ニュージーランド(通称オールブラックスセブンズ)
・オーストラリア
・アルゼンチン
・韓国

POOL Aの個人的な第一印象は
「ニュージーランドの1人勝ちになるか、混戦模様になるかだなー」
でした。

それでは順番に。

■ニュージーランド

まず最初にご紹介するのは、やはりニュージーランドチーム。
通称「オールブラックスセブンズ」。
2018-19年セブンズワールドシリーズで総合3位に入り、4位以内に与えられるオリンピック出場権を獲得しています。

・プレーの特徴
フィジカルが強く、個々の能力も高いので、一言で言えば「穴のないチーム」、という印象。
オフロードパスなどのハンドリングスキルにも長けています。
あとは長年、文字通り寝食を共にしている所から生まれるチームとしての一体感、でしょうか。

前回のリオ五輪では、初戦でソニー・ビル・ウィリアムズを怪我で失ってしまい、さらに日本に敗戦したことで、歯車が狂ったまま終わってしまった印象。
セブンズは3日間で全日程が終わってしまうため、気持ちの切り替えがうまく行かないと、強豪と呼ばれるチームでも負けてしまうことが往々にしてあります。
ただ今回に関しては、15人制で注目されたCaleb Clarke選手などはメンバーに選ばれず(バックアップメンバーとして帯同はする模様)。
サプライズなしの固いメンバー構成で、「同じ轍は踏まない」という意図が伝わってくるな、と。

・注目選手
今回オリンピックのために選ばれたメンバーですが、正直
「なんて俺得なメンバー!全員推せる!」
とめっちゃ嬉しかったです。
※個人的感想です

とはいえ、それで終わっちゃうのも何なので笑
特におすすめの選手を何名か。

まずは共同キャプテンのScott Curry選手。

常にチームのために身体を張れる選手。
キャプテンシーも素晴らしいです。
怪我が多いのだけが不安材料かな。

お次は共同キャプテンのTim Mikkelson選手。
個人的に大好きな選手のお一人。

こちらもプレーでチームを引っ張るタイプのキャプテン。
とりあえず見て!(説明になってません)

3人目は、こちらもベテラン、Kurt Baker選手。
「ボールを持つと何かやってくれそうな選手」です。
トライへの嗅覚は本当にすごいな、と。
前回のリオ五輪では、残念ながらメンバーに選ばれす、一時期イタリアリーグに活動の場を移していましたが、戻ってきてくれて本当に嬉しかったです。


ちなみにお料理上手で、インスタでレシピ紹介アカウントもお持ちです。

このお三方が怪我なく最後までプレーできれば、メダル獲得は確実だと、個人的には考えています。

あとFWのキーマンとしては、Sam Dickson選手を。
長身を生かし、特にリスタートキックでのマイボール獲得が得意。

BKでは、ゲームメイカーとしてAndrew Knewstubb選手を覚えておいていただけるとよいかと。

まだまだメンバー紹介したいのは山々なんですが、これくらいで止めておきますw

あ、おまけにこちらを。
2020年のシドニーセブンズで撮影。
ミケルソン選手、可愛すぎか!


■オーストラリア

POOL Aの2チーム目はオーストラリア。
タレントがいないわけではないけれど、なかなか成績が振るわなかった時期もあったり。
元女子チームコーチのTim Walsh氏をHCに迎えて3年、最近成績が安定してきた印象。
2019年のオセアニアセブンズで優勝し、出場権を獲得しています。

・プレーの特徴
奇をてらわない、オーソドックスなプレーが基本。
オリンピック上位進出を狙うには、インパクトプレーヤーが鍵を握るかも。

・注目選手
ベテランのLewis Holland選手が怪我でメンバーに選ばれなくて、個人的に残念なのですが。

まずはHenry Hutchison選手を。

2015年にセブンズワールドシリーズデビュー。
ルーキーオブザイヤーを受賞し、リオ五輪にも出場。
途中、スーパーラグビーに参戦したりもしていたけれど、セブンズに戻ってきましたね!

あとはトライゲッターのMaurice Longbottom選手もぜひチェックしてみてください。

そして最後は、今シーズン、トップリーグでプレーされていた、サム・ケレビ選手。

トップリーグのシーズンを終えてから、セブンズに合流。
先日行われたオセアニアセブンズでポテンシャルの高さを発揮し、サプライズ選出となりました。
インパクトプレーヤーとしての起用が予想されますが、オリンピックでどんなプレーを見せてくれるのか、期待大です。

■アルゼンチン

3チーム目はアルゼンチン。
南米代表です。

・プレーの特徴
サッカー強豪国だからか、キックを起点としたアグレッシブなアタックが特徴。
決して体格は大きくないですが、体幹が強い選手が多く、タックルされても簡単に倒れない印象。
セブンズワールドシリーズでは、「メダルには届かないが、下位でもない」位置にいることが多い気がします。
ちなみに2019年および2020年の総合順位は、どちらも9位。
ただ今年LAで行われた「Quest for Gold 7s」でば優勝しており、チームとして成長しているな、と感じました。

・注目選手

とりあえず、個人的お気に入り選手なんですが、Luciano González選手を押さえておくとよいかな、と。

あとはSantiago Mare選手の冷静な判断力とキックの正確さにも注目したいですね。


■韓国

POOL Aの4チーム目は、アジア代表である韓国チーム。

ホスト国である日本が自動的に出場権を得たため、アジアから2カ国が出場可能に。
2019年11月に行われたアジア予選にて、千載一遇のチャンスを掴んだのは、香港との決勝戦で、サドンデスを制した韓国チームでした。

 
2019年のアジアシリーズでは、思うような成績を残せていなかった印象だったため、アジア予選では正直ノーマークだったんですが。
アジアシリーズ後、当時流経大コーチだったチャールズ・ロウ氏がアドバイザーに入ったことで急成長を遂げ、五輪への切符を獲得。
現在同氏は正式に韓国チームへスタッフ入りし、ブラッシュアップを図っている模様。

元々アジアの中ではフィジカルが強い印象でしたが、セブンズの理論を学んだことで、どんなチームで大舞台に臨むことになるのか、とても楽しみです。

・注目選手

実は韓国代表選手には、現役トップリーガーが1名含まれています。
NTTコム張容興(チャン・ヨンフン)選手です。

快足WTBとして、トップリーグでも活躍。
アジア予選では、決勝トライを決め、韓国チームをオリンピックへ導きました。
また、元日野レッドドルフィンズの鄭演植(チョン・ヨンシク)選手、元NTTドコモレッドハリケーンズの張成民(チャン・ソンミン)選手もメンバーに選ばれています。
日本にゆかりのあるメンバーの活躍にも期待ですね!


■POOL Aまとめ

・実力的にはニュージーランドの1人勝ち
・2位通過は、上り調子のアルゼンチンに要注目
・韓国にとってはタフなプールだが、同じアジア代表として頑張ってほしい

■次回予告

次回は、男子のプール戦、POOL Cをご紹介します。
前回の銅メダルチームに挑む3チームの行方も気になりますね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた次回!