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建設コストは約3倍!?ドイツと日本の太陽光発電コストについて

今日は、再エネ先進国と言われるドイツと日本の太陽光発電にかかるコストに関する記事をご紹介します。

太陽光発電協会(JPEA)が、ドイツと日本の太陽光発電コストについての調査をした結果、発電コスト、建設コスト、O&Mコストのそれぞれで大きなギャップが確認され、特に建設コストでは3倍近くのコスト差が生じているとのことです。


JPEAによると、これまで、ドイツと日本の発電コストに関する詳細な比較や分析のエビデンスがなく、どのように発電コストを下げるかの検証が業界にとっての課題であり、今回の調査に至った、とのことです。

調査結果は以下の通り。

【発電コスト】
日本13.2円/kWh、ドイツ5.9円/kWh、2.2倍

【建設コスト】
日本21.1万円/kW、ドイツ7.4万円/kW、2.9倍

【O&Mコスト】
日本0.45万円/kWh、ドイツ0.31万円/kWh、1.5倍

もっとも差が生じた建設コストの内訳をみると、工事費・設備費・開発費の順に差異が大きく、工事費では、造成費用や設置費用に6万円/kWの開きがあるとのこと。

ドイツでは、造成や地盤改良のいらない平坦な農地などへの設置が多く、施工方法の機械化や標準化にも違いがあることから、こうしたコスト差が生まれているということのようです。

ドイツを含めた諸外国の事情は知りませんが、個人的には、日本の発電コスト・建設コストが高いのは、商流が複雑で中間業者が多すぎる点に尽きると思います。

太陽光発電で言えば、元請のゼネコン→サブコン→地場の電気工事屋→電材商社→メーカー、みたいな感じで、間に4、5社入るのも普通ですしね。
そりゃあ高くなりますよね。

O&Mは手離れが悪く、はっきり言ってめんどくさいので、導入時には商流に入っていた会社もO&Mからは離れやすくなり、他の項目に比べてドイツとの差が少ないのではないかと思います。
(O&Mのようなアフターメンテでも導入時の商流を煩く言うところもありますが、、、)

日本の商流が西洋と比べて複雑な理由は、長年に渡って積み重ねられた商習慣、価格情報の情報撹乱など、複雑な理由は多岐に渡るようです。

それらによって恩恵を受けてきた側面もあるでしょうし、アンタッチャブルなことかもしれませんが、経済産業省が目標としている2025年の発電コストを7円/kWhを達成するためには、日本の商流問題にも踏み込むべきなのかもしれませんね。

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