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働きたくない(転居 その5)

 東京滞在3日目も、前の二社とは別の会社に紹介のお願いをしていました。前日に内見した物件が契約できるとなればそれ以後の予定はキャンセルしましたが、実際に契約できるかどうかは分からないという状況だったのと、こちらから紹介の依頼をお願いしていたこともあり、保険的な意味合いも含めてお部屋探しを継続することにしました。

 また、住んでみたいと思える物件が見つかったことで前日よりかは少し気が楽になり、若干心に余裕も持てるようになったからか、東京に住みたいという気持ちが強くなっていることに気付きました。

 そんな気持ちで賃貸会社に行ったとき、そこで大きなミスをしでかしていたことが判明します。私がネットから申し込んだ紹介物件が実は風呂なし物件だったのです。しっかりと見ていなかった証拠です。

 その会社の担当者の方は私の条件を再度聞いて、親身になって店舗で物件を探してくれていました。ただ、私が狙っている家賃帯の物件は実は学生向けなんですというものが多く(初日の最初の会社での紹介もそうでしたが)、私の前で担当者の方が電話で直接大家さんとやり取りして、当時の私の状況を伝えて色々と交渉してくれましたが、審査の段階で断られるであろうことが容易に伺える状況だったようで、結局、物件紹介がないままに終わりました。

 紹介がないまま終わったのは、紹介しても審査でNGになるような物件を私に対して紹介するのは私に対して失礼だし二度手間になるという理由からで(だって1時間以上も電話したり色々対応していただきましたから)、私からすれば真摯に紹介できる物件を探していただいていたので感謝しかありません。

 そのときに担当者の方が、23区内という漠然とした希望よりも、もっと住みたい地域を絞った方が見つかりやすいですよというアドバイスもいただきました。

 ここで感じたのは、前日に審査をお願いした物件も今日のように断られる確率が高いんだろうなということです。このお店に来るまでにできた心の余裕というものも吹っ飛ぶくらいに現実をまざまざと見せ付けられたのでした。

 ただ、もしも前日の契約したいと申し出た物件が駄目だったとしても、4月か5月に仕切り直しで改めて東京で物件探しをしよう、東京に住もうという気持ちが、このときに固まりました。絶対に東京に住む、そう決心したのでした。

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