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Aésop|洗練されたブランドデザインのアプローチ

今回は、「Aésop(イソップ)」洗練されたブランドデザインについてお話しします。

正直、ここまで洗練されたブランドデザインはないと思います。

そのくらい、調べながら、感動しました。

圧倒されすぎて、笑いました。

まさか、「Aésop(イソップ)」が侘び寂びの世界観を表現していたなんて。


Aésop(イソップ)の特徴

1987年、オーストラリア・メルボルンでヘアサロンを経営していたデニス・パフィティスにより誕生しました。納得のいくものを妥協せず追い求めるデニスは、当時から自身で調合したシャンプーをサロンで使用し、その使い心地に魅了された顧客のオーダーにより、オリジナルの製品開発を本格的に始めるようになったそうです。

有能な化学チームが商品開発


メルボルンの本社を構えるAésop(イソップ)は、有能な化学チームがそこで商品開発を行っています。

研究を重ねた植物由来成分と非植物由来成分を使用しており、すべての成分がこだわりを持って選び抜いたものです。


洗練された持続可能なデザイン


こだわり抜かれた店舗の配列、オーダーメイドの照明、侘び寂びを感じさせるパッケージ、全ておしゃれな世界観が、根強いファンを生み出し、どこの店舗でも行列ができるほどの、愛されるブランドとなっています。

パッケージが好きで購入する顧客も多いのではないでしょうか。


1対1のコンサルタントサービス


Aésop(イソップ)の店舗に行くと、必ず1人のスタッフが専属としてサポートしてくれます。

大きな洗面所で、自分の肌に合うスキンケアアイテム、好みの香りを体験して、購入することができます。

スキンケアに対して知識がない男性でも、コンサルタントがサポートしてくれるので安心して購入することができます。


Aésop(イソップ)の成功要因


哲学的原則と価値観の統合


出典:https://medium.com/@parkersimon/the-architecture-of-meaning-aesop-6dab269000dc

現代のブランドは、物質的な価値を創造することに加えて、

「意味における価値」

つまり自社が生産する製品やサービスが消費者に提供される状況や背景を創造するという課題に直面しています。

多くのブランドは、上記の写真でいう、

「見えている表面の部分」にしか力を入れません。

具体例を挙げると、パッケージや広告などです。

ただAésop(イソップ)は、違います。

氷山の写真でいう、根幹の部分

大きな文化やブランドコンセプトの根強い方向性や価値観との統一性を密接に表現できるか

にこだわり抜いています。

だからこそ、信頼される、愛されるブランドとして、根強いファンが多いのだと考えます。


「侘び寂び」の世界観を表現したデザイン


これは美に対するアプローチの捉え方です。

これまでのブランドは

「高級さ」や「ステータス」を強く押すブランドが多かったように思います。

Aésop(イソップ)の考え方としては、

健康的な肌とケアに重点をおいたアプローチ

として「侘び寂び」の世界観をあらゆるタッチポイントで演出しています。

あらゆる商品のパッケージは、使用するにつれて分解されていき、大切なアイテムと共に歳を重ねる「人生」として捉えられています。

大人気のハンドクリームも、他のブランドでよく見る、柔軟性のない完璧さではなく、不完全で緑青豊かな美しさというわびさびの価値観を伝えています。


出典:https://medium.com/@parkersimon/the-architecture-of-meaning-aesop-6dab269000dc


1対1のコンサルティングサービス


店舗に訪問した際、丁寧に案内してくれるコンサルティングサービスは、まさに、顧客とのコミュニケーションを大切にしているブランドとも言えます。

一緒に体感しながら、選ぶアイテム、香り、プレゼントは、体験以上の価値を生み出しています。

行列ができている理由の一つは、顧客とのコミュニケーションコストが原因の可能性があります。

ただ、そこを逆手に取るからこそ、行列を見たお客様が、

「何このブランド」「すごい行列」

と興味を持ってくれるきっかけになります。

コミュニケーションにより、ブランドと顧客の関係性を構築しつつ、ブランド認知の拡大につながるコンサルティングサービスはどのサービスも取り入れやすい施策です。


洗練されたデザインアプローチを築くこと

なかなか、根強い文化やコンセプトを構築するのには、時間がかかります。

ただ商品・サービスがコモディティ化された現代だからこそ、そこにこだわり続ける必要があります。

そこにこだわりい続けた結果が、顧客との強固な信頼関係につながります。

ぜひ自社内でも、文化やコンセプトをもう一度見直し、顧客とのタッチポイントで表現できているのかを分析し直してみてください。


参考サイト


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