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営業同行の4タイプ

たくさんの商談をされていると思いますが、上司やリーダーの営業同行は週に何時間程度行われていますでしょうか?マネージャーの方々は商談を乗っ取っていませんか?

実は営業同行にも大きく4つの種類があり、それぞれの意味があります。本日はイネーブルメント・トレーニング・コーチングとしてとても大事な営業同行の分類について記述したいと思います。


営業同行の4分類

早速ですが、営業同行の分類に関してご説明します。

営業同行の4分類

①乗っ取り

マネージャーが自ら商談の場を進めてしまう。部下の育成よりも商談を着地させることを優先してしまう

心当たりがある方は多いのではないでしょうか?おそらくこれが一番多い形になっているのではないかと思います。特にスタートアップなど余裕のない状況などでは頻発していると思いますが、トレーニングの観点からすると、乗っ取りで同席者が成長することはほとんどないと言っても過言ではありません。

正直、自分自身もやってきてますし、しょうがないシーンも多くあるとは思います。ただ、それで商談がうまくいったからといってドヤることではなく、むしろ教育者としての能力を発揮できていないということで恥ずかしいと感じるべきことだという認識を持つべきだと考えにシフトしました。

受け手側もどうせやってくれるしいいや、という気持ちだったり、話しても意味ないからやめようが先行してしまいます。やむを得ず乗っ取ってしまった場合の対処は後記します。

②代行(見本)

マネージャー自らが商談を進めるが、あとでフィードバックできるようにところどころ部下に見て欲しいポイントを意識的に見せつつ進める

事前の打ち合わせがある程度できた上でマネージャーが話すケースがこちらです。例えばクロージングが弱い営業に対して、「クロージングを見せるね、次回からは任せるから完全にコピーできるようになってね」と伝えてやってみせるケースがこちらです。パーフェクトではないですが、乗っ取りと比べるとかなり効果的です。

乗っ取りとの違いは、魅せるポイントをあらかじめ明示しておくこと、並びに、事後にしっかり説明をすること、が違いとして挙げられます。

③協業

事前相談によって決定し、商談のうち、どの部分をどちらが進めるか役割分担を部下と行いながら進行する

①や②と比較すると、かなりトレーニングを意識した同行になっています。これができていれば、組織として成熟度が高いと言えます。③でも④でも必要不可欠なのは「事前の商談レビュー」です。事前の商談レビューが出来ないのであれば同席しない、という意気込みで、進めるのがベターです。

④観察

フィードバックを目的に、商談の進行は部下に任せる。一切マネージャーは介入せず、ピンチの時に決めた合図以外では全ての介入を禁止し、基本的には部下がリードする

「観察」が実行可能なのであればトレーニング目線では最高の形です。ここまで行くと、そもそも同席が不要とも言えるのかもしれません。基本的にはトップパフォーマーとの同席で起こる事象です。

マネージャーの目指すべきゴールは「観察」であり、「観察」に行くためにどうすればいいのか?を模索しながら①から進めていくのが理想のプロセスになると考えられます。

介入率と難易度の逆相関

乗っ取りを防ぐために

乗っ取りを防ぐために出来ることはいくつかあります

①商談レビューを徹底的にやる

顧客の対象規模にもよります(SMBの商談数レビューや同行は非現実的)が、商談のレビューやアカウントプランのレビューなども含めて実行していない場合は実行することによって乗っ取りから観察へと移行していくことができます。

そのレビューの段階で、うまくいった時のケースではなく、ミニマムに達成したいことをすり合わせておき、そこに到達するまでのストーリーを合意しておくことが大切です。

②事後介入したポイントに対しての説明

といっても、想定通りいかないことが99%です。そうなって軌道修正した時に、後で介入の意図を説明しないと相手が理解できないので乗っ取りになって終了します。お手本としての説明は介入したらセットで必ず実施するというのが重要です。

手前味噌ですが当社のような営業トレーニングができる商談解析ツールを使われていると、該当箇所にコメントすることができるので、必ず介入した箇所へのコメントをするということがイネーブルメントが強い組織の基本になってくると思います。

③そもそも同席をしない

こちらも意外と多くの会社でやられていることかと思います。完全に放置してしまってはトレーニングの文脈からは離れますが、しっかりフィードバックを前提とすれば一つの選択肢になると思います。これも非同期でモニター出来る解析ツールの導入が不可欠になります。

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フィードバックはどのように?

フィードバックの切り口は各種あります。

一つは以前も構造化したこの4つのスキル軸です。それぞれが細分化出来るのですが、簡単にそれぞれのスキルを記載します。

営業の4つのスキル

①人間関係構築能力

上記した別の記事でも書きましたが、真の意味での人間関係構築能力はなかなかトレーニングし辛いものです。ですので、せめてものラポール形成の初手としての好感度を上げる関係構築として、相手との共通項を話すなどの手技は使えるだけ使ったほうがいいと思います。その点でうまくいっていない場合はそこに対してのフィードバックはありだと思います。

②プロジェクトマネジメント力

いわゆる稟議フローを確認したり、ネクストステップが切れているかどうかということにフォーカスした質問が出来ているか、という観点でのフィードバックです。最も汎用性が高いフィードバックが可能なので、この観点でのフィードバックは良く見られるポイントになっています。

③ナレッジ(プロダクト・ビジネス・ドメイン)

ハードスキルになるので、転移しやすい部分です。答えられない知識があればそのまま丸パクりしてもらえば良いので仮に乗っ取ったパターンでも学習転移しやすいスキルがこのナレッジスキルです。

④トーク(プレゼン・ヒアリング)

イケてる質問というnoteを以前書きました。

質問の能力が全てを握っていると言っても過言ではないのですが、相手にメリットのない質問は命を削る質問になります。いかに良い質問ができるか、そして、知識偏重になればなるほど望まぬナレッジをぶつけてしまうことになるケースがあるので、そこに対してのトークスキルのフィードバックをしっかりしてあげることが重要です。

営業が、質問する前に頭の中で「この質問は良い質問として相手が捉えてくれるか?」のスクリーニングをしながら話せるとベストです。

その他にも先人たちが作り上げたクロージングのテクニックなどがたくさんあるので、ナレッジを流通させながら皆でレベルアップして参りましょう。

結論

営業同行も奥が深いですよね。日本全体の受注率を改善出来るよう、イネーブラーの数が増えていくことを願っております。

毎度にはなりますが、amptalk株式会社ではセールスイネーブルメントに命をかけて、営業に関して言語化するのが大好きな人たちを積極採用しておりますので、是非応募、あるいはカジュアル面談を受け付けておりますのでご連絡お待ちしております。

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