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①オフィスについて

お仕事の依頼を検討いただく前に読んでいただきたいもの。

 ご依頼いただくお仕事が、コンサルティングでも、取材など、どのような依頼であっても、検討していただきやすくするため、私の思っていることを簡単にnoteに記事を残しておこうと思いました。

 私はオフィスの仕事を15年以上続けていて、国内外で大小の案件を数こなしてきましたし、海外のトップメーカーで、日本だけでなくヨーロッパ、アジアを中心に世界中の様々なオフィスを実際に見て、情報や事例としてもたくさん学んできたと思っています。経験としては家具のセールスやプロジェクトマネージャーとして顧客企業のために何度もプロジェクトをやってきました。ただ、過去3年ぐらいは、自社の組織が大きくなり社内で役割分担を始めたため、実際に自分でプロジェクトを手掛けるよりも、プロジェクトが発生する前に顧客に世界中の事例を共有して視座を高める助けをしたり、相談という形でざっくばらんに話を聞くことが多かったと思います。

 仕事としては必ずしも最先端のオフィスを作る場合だけではなく、数名の小さなオフィスであったり、幅広く取り組んできたことが特徴です。個人的には、規模の大小や、予算感、スタート時点での案件自体の面白さは特に気にしてこなかったと思います。困っているのであれば何かできると思いますし、目の前のプロジェクトに何ができるかということを考えています。

 コンサルティングというかアドバイスであれば、自分なりに確立したオフィスに対しての見方があるので、それに沿って話をしていきますが、結局一つの型や正解のようなものは存在しないため、最終的には、その話を聞く中での解決方法の生み出し方だったり、提案するための発想力みたいなものが違いになると思います。実際はそこでは過去に見てきた様々な事例や、未来視点で、例えばデジタルを活用したような新しい働き方が考えられたりします。

 取材などは、時間的な制約も少ないので柔軟に受けられると思っています。登壇やプレゼンテーション、勉強会なども、1-2時間程度の中でたくさんの出会いや学びがあるので楽しんでいます。

 自分の時間に限りがあるため、たくさんの仕事は同時にこなせないと思っていますが、出会いがあったものは大切にしていきたいと思っています。なので問い合わせをしていただける方は、まずはお気軽にご相談をください。

数あるサービスやアドバイスと何が違うのか(独自性)

 イベントでの登壇の後に、参加者の方が私に仰ってくださったことで、それ以来自分が独自性になるのかと思い、常に意識していることがあります。それはオフィスを作るサプライヤー視点ではなく、経営者(ユーザー)視点でのアドバイスです。

  私はオフィス家具を販売したり、オフィスを作る会社にいましたので、そこでの実際の仕事や会社の様々なリサーチの結果が、自分の知識の元になっています。ただし、働き方のコンセプトやハイブリッドワーク(オフィス +テレワーク)時代のオフィスの在り方のようなものは、特にコロナ後、誰でもどの会社でも同じようなことを話しているように感じます。そのため、働き方やオフィスに関する知識の違いという差は企業ごとでそれほど大きくないと感じています(コンセプト作りでなく、実際のプロジェクトの実現力は企業ごとに大きく差があると思いますが)。特に家具メーカーだけでなく、不動産、設計、ITのサービスプロバイダーや、PCなどのハードウェアを販売する会社まで、新しい働き方は誰もが語っているものです。それ以上に特にコロナ禍において誰もが自分の働き方を考えたため、それぞれの個人が働き方に関して何かしらの意見を持っており、例えば在宅ワークとオフィスでの働き方をどうバランスを取るかなど日常的に話すトピックとなりました。

 かつては社員の働き方やその環境というのは、会社の総務が考えるべきだったことでした。働き方は画一的でもあり、そこに一般的な関心が薄かったと思います。それが今は誰もが働き方やについて話すような一般論になりました。コロナ禍において、空っぽになってしまったオフィス空間をメディアが大きく取り上げ、その価値に疑問を持ったことも影響をしています。まだオフィスは必要ですか?と。
 
 そのような総評論家のような状況で、私の独自性は、会社の代表取締役を10年以上経験し、PLの責任を持ち、組織の運営をしたことだと思います。その会社の目標を達成し、それを運営するための手段として、オフィスなど場の活用やその価値、同時にコストとしての不動産契約がありました。最終的には組織のゴールを達成するために、取れる手段はたくさんあるのであって、その中の一つとして場の活用があると思います。まず会社の代表であり、その人がオフィスや場の価値の専門的な知識がある、そういう状況は非常に少ないと思っているので、オフィスのサプライヤー側だけではなく、その前に自身もオフィスのユーザーである視点があること。そこが独自性だと思います。なので、オフィスの話であっても、オフィスだけに捕らわれない、ビジネスのトレンドや、デジタルの活用、採用、運用コストまで幅広く視点を持とうとします。理想としては、もちろん課題や制約がありその中で達成したいことがある(当然のこと)。そのような状況で、相談いただいた方と私が同じ視点でも物を考えられると思います。

私のオフィスについての考え方

 具体的には、達成すべき組織の目標、投資であるオフィス空間への予算感、働き方など、組織によって異なるのが当然なため、あらかじめ用意された一つ答えというのはないと思います。なので、何かを押し付けるようなことはできないですし、そのまま真似できるような既存の完璧なソリューションは存在しないです。むしろ100%デジタルな環境でも組織は運営できますので、取れる手段はますます増えてきていると思います。

  ただ、そうすると物事が決まらなくなってしまうので、実際には、新しい技術やトレンドを学び、これから取れる自社に適した新しい手段を検討すること、現在市場にある既存の解決方法やアイデアなどを様々な事例から学び、それらをうまく組み合わせながら、予算や会社の成長に応じて投資計画していくというのが現実的だと思います。会社のビジネスもトレンドもデジタル環境も常に変わるため、完璧に仕上げるようとするよりも、ある程度可変性のあるベータ版(変化に適応して改良できる余白がある状態)を作るのが良いと思います。空間を作ることで、人材の採用、社員の成長(トレーニング含む)、情報や人を自社に呼び込む力、受注をする力など、幅広い影響があるため、総合的な判断が必要でしょう。