アドレスホッパーの悩み。「帰る場所がない不安」
東南アジアに来て約早1ヶ月以上が経った。初海外ではあったものの、計5ヶ国を渡り歩いたことで「世界中どこでも生きていける」という感覚を纏っている。英語が苦手でも生活には一切支障はない。
約2年ぐらい前から国内限定でアドレスホッパーみたいに生活をしてきた。その慣れもあるだろう。
もはや、いま自分が日本にいるような気分にすらなってくる。下田から別府に行くよりも気軽だし、地元鳥取よりもこっちの方が圧倒的に都会だ。
物価に関しては、正直それほど変わらない。
国によって「ホテルが安めだなぁ」とか「食事のコスパいいな」とか「タクシー安いぞ」とか多少の違いはあるけれど、予算感としては日本で転々としてる時とほぼ同じぐらいだ。
もちろん円安の影響もあると思う。だけど、本質的には日本が経済的に貧しくなってきているんだなと。
まさに『安いニッポン』を全身で痛感する日々である。
日程を決めずに出発した4月10日以降、日本に戻るタイミングを延ばしに延ばして今日に至る。そして、帰国を考えるたびに頭に浮かぶことがあった。
それは
ということ。
①は言わずもがな。ワクチン2回接種の僕は、帰国すると3日間の隔離が待っている。自宅を持たない僕は「ホテル」での隔離だ。
あわよくばGW明けに「水際対策撤廃」が発表されるんじゃないかと淡い期待を抱いていたが、石橋を叩いて渡らないタイプの岸田首相がそのスピード感で判断するわけもなく。ニュース情報では6月から緩和の方向で調整しているようだが、海外保険の期間の壁でそれまでには帰国しなければならない。
とは言え、隔離はまだいい。元々ホテル暮らしをしている僕にとっては、たった3日間だけ引きこもって仕事すればいいだけだから。めんどくさいのは「出国72時間以内」「空港到着時」「入国3日目以降」の3回のPCR検査だ。1週間以内に3回も検査をしなければならないのは気が滅入る。
そして、この記事の本題。②についてだ。
僕が帰国を先延ばしにし続けてきた最大の要因は「帰らなければならない理由がないから」だった。同時に、「帰る場所がないから」でもある。
ご存知ない方に僕自身の居住情報を説明しておく。
という感じだ。メインの拠点となっている熱海にはなぜか家がなく、鳥取で借りている家はシェアハウス的に使っているので自分の家とは言い難い。そして、家族であるはずの妻に至っては、僕が海外に来ていることにすら気づいていない。(←ガチ)
熱海も、鳥取も、小田原も、帰りたいと思ったときには立ち寄って滞在することもあるけれど、わざわざ海外から帰るほどの理由はない場所だ。
それが、とても寂しい。
帰る場所がない不安は、昨年秋ぐらいから感じてた。
今回、初海外で長期滞在に挑戦してみようと思ったのも、実は「日本に行きたい場所がなくなってきた」「日本に居場所がないような気がしてきた」からだった。
地元鳥取は、帰るたびに「僕が今この町に対して出来ることはないのだなぁ」と切ない気持ちになる。活躍できるタイミングが遠くない未来にやってくる気はしてるけど、少なくとも今ではない。
学生時代から関わり続けてきた熱海には、プレイヤーとして活躍する人も増えてきた。まちづくりの今後の方向性も、ある程度は見えてきたように思う。その一方で、「僕が必要とされるフェーズは終わったのかもしれない」という感覚も強く抱くようになっている。
小田原も、ずっと地域で頑張ってきている人たちに加え、優秀な同世代の人たちが沢山移住して始めている。イチ市民としては喜ばしいことだけれど、「あまり出没しない僕が活躍できる余地はあまり無さそうだ」と感じるのが正直なところだ。
たぶん僕は、あちこち飛び回る生活をしたいと思いながら、心のどこかで「自分が活躍できそうで自分が必要とされる場所」を求めているのだろう。
とてもワガママで、自己中心的な性格だと思う。
でも、僕って昔からそういう奴だ。
学生時代も社会人になってからも、「自分が活躍できそうで自分が必要と感じられる場所」を好んで選んできた。そうやって実績と経験を積んできた。
仕方ない。僕はその場所を見つけながらでしか生きられない人種だから。
それでも自分に嘘を付かずに、正直に生きていきたい。
それが僕の【野心】であり【欲望】なんだと気づいてきた。
いつの間にか「アドレスホッパーの悩み」というより「僕の個人的な悩み」になってしまった。思考を整理せずに書き始めた結果、支離滅裂な文章になってしまったようだ。
でもきっと、数年後に読み返したとき「あの時のこの記事が転機になった」と思うような気がする。1年に何度かあるクリーンヒットの予感がする。
今の素直な気落ちを書き殴っておいた。
未来の俺よ、ちゃんと受け取りやがれ。
では、また。
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