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映画史を変えたヒッチコック「サイコ」解説
56年前に作られたにもかかわらずこのクオリティー。全く色褪せず名作と言われる意味がわかります。
「人は皆、罠にかかっていて、そこから逃げだせない。もがいたところで、互いに傷つけ合うだけ。少したりとも動くことはできない」
ーヒッチコックよりー
「この映画の中で最も暴力的なシーンだ。それからは、映画が進むにつれて、暴力的なイメージはしだいにすくなくなる。最初の殺人の衝撃の記憶だけで、そのあとのサスペンス・シーンを恐怖にみちたものに盛り上げるには充分だからね」
更に、ヒッチコックは語る。
「観客心理をわきまえたうえで観客をうまく完璧に誘導してやらなければならない・・・観客の心をある方向に向けさせたかと思うと、さらにまた別の方向にむけさせ、そして、つぎに何が起こるかというところからはできるだけ遠ざけてしまうということ・・・映画の前半の三分の一でスターを殺すなんてことは常識ではありえないことだ。だからこそ、わたしはあえてジャネット・リーというスターを殺した。そのほうがさらにいっそう思いがけないショックをあたえることになるだろうからね」
冒頭のシーンでは主人公は白の下着をつけており、その後金を盗んだ後着替える際は黒の下着を着ている。こうすることで人の二面性も表している。
タイトルシーンのリズミカルに縦線横線が行き来したり文字がずれたりするのはベイツの異常な心を表してるとのことです。
マリオンが車で逃げてる時に色んな人の声がマリオンを疑ってる話をしてますがあれはすべてマリオンの妄想。
ーーネタバレありますーー
犯人の殺人の動機
1つは映画内で語られてたように嫉妬した第二の人格母親が殺した。
もう1つは主人公は鳥のはく製(いわゆる死体)が好きでミイラ化した母親も地下に隠してました。このことから分かるように生き物の死体を集めるのが趣味だったんですね。なのであのようなラストも納得できます。
あとひとつ、ノーマンに中には確かに母親とノーマン二つの人格が存在した。会話もしてる。けどマリオンを殺したのはノーマン自身なのかもしれない。マリオンに恋してるから昔母親に捨てられるのが嫌で殺したとなっていたがそれと同じ理由で殺しミイラにし一生自分のものにしようとしたのかもしれない。でもそうすると沼に捨てた理由がわからない、、、、
ラストの車が沼から出されるシーンはノーマンというサイコが世界の底から顔を出してきたようにも見えました。
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