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謝罪の映画「ローマ」解説

監督の子供時代の実際のお手伝いさんの映画でありその人に捧げた映画です。

万引き家族に似た貧富の問題

ーテーマー

女性と先住民の差別。捨てられた女性の苦しみと団結、希望を示している。

ー冒頭の長回しー

冒頭では床が映り主人公は下ばかり向いて過ごしています。水が張られそこには空が映り飛行機が見えます。これは飛行機のような最先端な乗り物がある中で主人公は手で洗濯をしたり廃れた世界に住んでるという対比になっています。

ラストシーンは空が映る対比にもなっています。

ーなぜ白黒でパンが多用されたのかー

パノラマのように見せたかった為広角にしたそう。

白黒なのは監督の過去の記憶のため色褪せた記憶を演出する為だったんですね。寄りの画が多いのは客観的に見ている感じを表したかったとのこと

ーなぜこの映画を作ったのかー

まずメキシコというのはスペインと植民地だったため先住民の上に白人が乗っている。先住民は白人により生活を虐げられていた。

監督はインタビューで「私自身が子供の頃メキシコの社会や構造についてわからなかった。白人で守られて下層にいる人たちのことなんか知らなかった。その罪悪感が最大のきっかけだ。そして記憶のかけらを集めて当時どんなことがあったのか知りたかった。」

ー反乱ー

町中に貼られたPRIというポスターがありこれは植民地から抜け出したメキシコの独立を長続きさせみんな平等になろうという政党のポスターです。しかし見て分かる通り未だに状況は変わらずずっと貧困と富裕層の差は縮まりません。口だけで何もしない政府に腹が立った貧困層は反撃に出たわけです。

ーあのデカいアメ車は何を表してる?ー

あれは一家の父親を示しています。駐車場になかなか入れない居場所のなさ、奥さんが車をボロボロに傷つけてしまう敵意の現れです。

ー劇中の宇宙映画ー

あれは完全にゼログラビティに繋がる映画で当時お手伝いさんに連れてってもらったそうです。

ー集団で行っていた武道は?ー

はやぶさ団という政権が鍛えた暴動を力で抑えるための集団。

ーラストー

空を見上げて終わるラストは冒頭の床しか映らなかった時に比べて希望を示している。

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