見出し画像

偏見は支援者が作ることがある

GoToトラベルキャンペーンが07月22日から始まりました。それにともない、テレビでそのことが取り上げられたことで、事業所の利用者から、今年の旅行はどうするの?と、いう相談があります。今週は、そのことをきっかけにして、障がいのある人が利用する事業所の旅行について書いてきました。

私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。事業所の旅行は、利用者にとってはレジャーです。しかし、支援者にとっては、仕事の一環であり、また学びの場でもあります。特に公共交通機関の中は、学びの宝庫です。

昨日は、その話の流れで、私が以前にバスの中で起こしてしまった不適切な支援について書きました。今日は、旅行中、新幹線の中でのマナーについて書きます。

車掌さんに注意されました

事業所の旅行は、できるだけ小規模にして、一般の交通機関を使って旅行に行きます。以前、事業所の旅行が二泊三日だったころは、新幹線に乗って、大阪のUSJ、伊勢志摩のスペイン村や軽井沢に行きました。

利用者の中にはテーマパークが大好き人たちがいます。(テーマパークが苦手な人もいます)大阪、USJに向かう新幹線の中でのことです。テーマパークの乗り物が大好きな利用者がいました。うれしくてうれしくて、大きな声でアトラクションの名前を言ったり、急に立ち上がったりを繰り返していました。しばらくして、車掌さんに注意をされてしまいました。

そのとき、電車内を見渡すと、ほとんどがビジネススーツの人ばかりでした。中には、眠っている人もいました。大きな迷惑をかけてしまいました。私は、車掌さんに言われるまで車内に目を向けていませんでした。

利用者への声のかけ方

またそのあと、担当の支援者が、その利用者に言いました。
「〇〇さん、静かにしなさいだって、いつもより静かなのにねー」

これは不適切な伝え方です。そのときは、利用者に、電車の中は静かにすることを伝えなければいけません。また、まるで他人事のようなことを言ったり、何かと比較して話をしてはいけません。

私は、あわてて立ち上がり、(ほどほどの声で)車内の人に謝罪をしました。

支援者の態度一つで…

私たちは、社会の一員です。障がいのある人たちが生きやすいように社会を変えていくことは、支援者の仕事の一つです。しかし、支援者が、障がいを理由にして逃げてはいけません。障がいのある人への偏見は、私たち支援者が作るときがあります。気をつけなければいけません。

明日は、ホテルでのエピソードです。

なお、今年の事業所の旅行は、コロナ禍の関係で中止です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?