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自ら分析する撮影のポイント#8~水面を抽象画の様に見せる撮影と編集方法~

僕が最近撮影しているシリーズに水面の模様があります。
流れが穏やかな川や湖、海の水面の波と反射された景色によって作られ、風などによって常に変化し続ける模様はずっと見ていても見飽きることがありません。抽象画の様にも見えますよね。
今回は水面を抽象画の様に仕上げるための撮影と編集のポイントをご紹介します。

1.ビルや木などを反射しているポイントを見つける

まずは撮影ポイントを見つけなければ話は進みません。
川や海沿いにある木々やビルが反射しているポイントを見つけましょう。
反射している部分としていない部分の両方が見えることも重要です。

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ちょうど良い反射と書いていますが、水面の色を残すことを前提としていますので、反射が多くてもそれは編集次第で下の写真の様に面白くできるので両方撮っておくと良いです。(真ん中の反射が多い写真を編集)

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2.シャッタースピードを優先して撮影する

波をブレずに写すことが重要なので、シャッタースピード→絞り→ISOの優先順序で露出を合わせています。波を写す範囲によりますが、シャッタースピードは320以上、絞りは5.6以上、ISO400程度を基準に撮影しています。
望遠レンズで撮影する場合はシャッタースピードを上げて手振れを防いでいます。前上から撮影する場合は絞りは少し開いてもボケは出ませんが、斜めから撮影する場合はピント位置の前後がボケてしまうので、なるべく絞ってボケを少なくしています。

3.コントラストと彩度を強めて模様を際立たせる

撮影したままの状態だとコントラストが弱く、彩度も低いのでメリハリがありませんよね。そこでコントラストと彩度を強めることでメリハリを出しつつ、波の模様を際立たせています。

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コントラストを強めるためにはコントラストのパラメーターだけではなく、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベル、トーンカーブを使って細かく調整しています。

コントラスト

色に関しては彩度で全体を整えて、色相、彩度、輝度、カラーキャリブレーションで細く調整しています。

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4.テクスチャと明瞭度を下げて波の滑らかさを強調する

波の"ヌメっとした"感じを出すと同時にISOを上げたことによるノイズを軽減させるためにテクスチャと明瞭度を下げて表面を滑らかにしますが、コントラストが弱くなるので、かすみの除去を少し上げて微調整しています。
また、全体的に明瞭度が下がるのでシャープを上げてエッジを出してシャープさと滑らかさのバランスを、画像全体のノイズはノイズ軽減で調整しています。

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5.トーンカーブを思い切りいじってみると面白い!

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最初にご紹介したこの写真はモノクロにしてトーンカーブを思い切りいじって作っています。W字や逆V字などトーンカーブを色々といじっていると思いがけない模様が浮かび上がってきたりするので、ぜひ試してみてください!

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作例

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