見出し画像

よきかな、ぜんざい

1月2日水曜日、晴れ

粒ですか? 漉しですか?
そんな質問には一瞬のためらいもなく答えましょう、粒です! と。

はい。

ぜんざい、
いいものですね。

これに白い丸餅がとぷんと沈んでいるのです。
暖かくて、甘い。

冬は寒くて嫌い。
だけれど、寒い冬なればこその愉しみもあるのです。
物事には暗い影もあるけれど、その影は明るい光があればこそできるわけですし、その暗い影がより冥いほど強い光が差しているというものです。ふはははは。よい、良いぞ!

* * *

(そういえば今年の秋は高尾山に行かなかった。紅葉の頃に登山に行って夕方、閉まる前の甘味屋に駆け込んで柴漬けと一緒に暖かい汁粉を食べて冷えた体を温める──そんな儀式が我が家の風物詩として定着し始めたはずだったのに)

* * *

年末、エノテカに出店していた酒造、香住鶴で生酛大吟醸「福智屋」を購入しました。

非常に美味しかった。

含むと感じる米の甘味。するするーっと喉をすべりおちていく口あたりの良さ滑らかさ。二晩で空けてしまった。

歳のせいなのかもだけれど、米から造られた日本酒は体にあう、とおもう。ワインやビールだって、料理と合わせて「くくぅっ!」と唸ることはある。あるんだけれど、そもそもの料理がどーんと油の塊だったり舌を麻痺させんと襲い来る刺激の波濤だったりで──いや、それもまたおいしいんだけれどね。

ウィスキーはどうなんでしょうね?(あまり飲まない。そして食事とあわせて楽しむお酒なのかもよく知らない。ちびちびしみじみ味わうお酒だというイメージは、ある)

もとい。

おせち料理と日本酒はベストマッチ。そういう話です。

* * *

美味しいおいしいとくぴくぴ盃を干す僕ら夫婦を見て、長男が非常に羨ましそうにしていた。

おうおう。早く大きくなれ、健やかに歳をとれ。
父ちゃんも、一緒にお酒を飲めるようになる日が楽しみだぞ。(その歳になったときに一緒に飲もうなんて、言ってくれないだろうけれどね)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?