見出し画像

モンゴルで感じたこと~蒼き狼に会いに#6~

モンゴル観光最終日、ウランバートル市内を一日中回った。

初めに訪れた場所は、ザイサン・トルゴイ。

この場所はモンゴル人にとって二つの顔を持つ。

一つ目に、デートスポットとして。ここからウランバートル市内を一望できる。カップルにとって絶好のデートスポットだ。

ザイサン・トルゴイから見たウランバートル市内

二つ目に、憎しき相手ナチスドイツ、大日本帝国を破った記念碑として。
下記の写真からも分かるように旭日旗、ナチ軍旗が捨てられているのが特徴的だ。

モザイク画1
モザイク画2


モザイク画3

日本人にはあまり馴染みがないが、モンゴルはソビエトに協力する形で第二次世界大戦に参戦した。

終戦後、日ソ中立条約を破棄したソ連は、約60万人もの日本人を戦争捕虜とした。そのうちの1万2千人はモンゴルに抑留された。


実は私はこのことを知っていた。
日本では、8月になると、NHKなどで戦争関連の番組が放送されるが、その際にモンゴル抑留の番組を見たことがあったからだ。
今でもYouTubeに投稿されているのでよかったら見てほしい。
77年前の戦争 両足を失った96歳の男性が語る モンゴル抑留の真実 バヤルタイ #中京テレビドキュメント (youtube.com)

抑留された彼らは、強制労働を強いられ、モンゴル国立大学、図書館、インフラの建設に従事した。
その中には現在でも使用されている建物がある。

それも実際に見てきた。


モンゴル国立図書館


-40度の中、彼らがどのような思いで強制労働されていたのだろうか。
想像するだけでぞっとする。
私たちがどれだけ恵まれている環境にいるのかを思い知る。


午後には、モンゴル博物館やバグドハーン宮殿博物館、ナラントール市場、チンギス・ハーン広場へ行った。


バグドハーン宮殿博物館
チンギス・ハン広場
チンギス・ハン
チンギス・ハン博物館


一通り市内の観光地と言われているところには行った。
本当はカラコルムや、フブスグル湖、バヤンザグ、ゴビ砂漠にも行きたかったのだが、いかんせん遠い。現地の人に聞いたら車で7時間とか言われ、断念した。

そうはいっても、ウランバートル市内を一通り観光できて大満足だ。

モンゴルでの出来事を振り返ってみると、とても良い経験になったなと思った。
日本とは全く異なる世界があり、私にとって新鮮だった。
様々な出会いもあった。
ゲストハウスで出会った、世界中を旅しているスイス人や
ゲルで出会った羊の毛で編み物を作るまで帰らないと言っていた日本人もいた。
空港であったタジキスタン人も印象的だった。
道を尋ねると親切に教えてくれたり、Wi-Fiを貸してくれたりした人もいた。
とてもやさしかった。

日本では当たり前のことがここでは当たり前ではないことも多かった。
ゲルでは水が使えなかったし、ウランバートル市内の道路はひびが入っており、大気汚染もひどかった。クラクションは鳴らし放題だし、交通機関の遅延などここでは日常茶飯事なのだろう。

ともかく、日本では決して感じることのできない経験ができた。
また、自分にとっての当たり前が他の人にとっての当たり前でないということを知れた。これが一番の収穫だろう。
だからこそ、もっと勉強してもっと経験して世の中を知る必要があると感じた。

つづく



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?