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私の師と詩

#エッセイ #ライブ #音楽

僕が師と出会ったのはヴォーカリストとしてどうしようもなくくたくたで、光を見出せず、ある時は喉を消費して、ある時は外野の声に反発して、とある箱の店長に噛み付いたときだった。

「好みの声じゃないなら聞かなければいい」

いっそのこと誰かステージ中央に立ってくれ。
誰も自分の声なんか求めちゃいない。

そんな中、たまたま対バン相手である他の生徒のライブを見にきていたのは後々の師。
「ほんじゃ俺のところで預かろう」

そんなことは確か言っていなかった気がするがそんな感じで僕は先生の元へ通うこととなった。

通常のボーカルスクールはいわゆる「メゾット」をこなし、なんか高い声が出るようになったかな?といった類のもの。

そんなものは鼻っから無く、それは始まった。
まずは「対話」
それもひたすら。

何より、僕は自分の本当の「声」を聞いてもらいたかったのかもしれない…。

そこからはひたすら 「感謝の正拳突き」 である。


*****

ずっと憧れだった先輩バンド。
あの人たちのようになりたかった、けど、やっぱり壁は高い。
あの先輩のようにギターを弾きたかった。
あの先輩のように歌を歌いたかった。
なのになぜ。

いつの間にかバンドは止まってしまって、いつしか憧れだった人の活動は、アイドルのバックバンド?楽曲提供?
やめてくれ。そんな姿は見たくない。
おれがかっこいいと思っていたのは、ステージ上にいるあなただ。
ロックバンドのあなただった。

いつしか誰の「背中」も追うことなく、ふらりふらり。
無気力で歩いていた僕は、ふと大きな背中にぶつかる。

「年齢なんか関係ない。オレがいつまでも歌う。先頭たって歌う。何なら、一番オレが歌える。

この人ならついて行ってもいいと思えた。


*****

言葉足らずで、ただ真面目に活動をし続ける。
それが僕の感謝の表現です。





100円でいい事があります(僕に)