こどもの「早くする」、親の「早くする」①時間感覚
「自分の時計は何にでもあてはまると、なにげなく信じ込んでくらしている」
こどもを育てながら毎日を過ごしていると、こどもに対しイライラしたり、「イライラしてる自分ってダメだなぁ」なんて思ったりすることが良くある。
早くしてほしい時に全然動き出さない。やめてほしいのに全然やめない。
自分もこどもの時はそうだったし、頭ではなんとなく理解しているのに、つい、というか当然のように怒ってしまっている。
そんなすれ違いが生まれている原因の一つに
こどもと親の時間感覚の違いがあるらしい。
時間の概念について知りたくなって、いろいろと調べてみた。
『ゾウの時間 ネズミの時間_サイズの生物学』
『ゾウの時間 ネズミの時間_サイズの生物学』本川達雄著では、次のように書かれている。
恥ずかしながら、時間や時間感覚なんて考えたことも無かった。
言われてみれば自分が感じている時間の感覚なんて、確かに主観でしかないし、他者からしてみれば、違う時間の感じ方をしているということも理解出来る。
楽しい時(集中してる時)、つまらない時(集中していない時)の様に、「なんとなく時間の感じ方って、その時々で違う」と自分自信感じているが、「それは他者も同じで、人それぞれ時間の感じ方も違う」というふうには考えていなかった。
他者とのコミュニケーションにおいて、疑うこともなく自分の時間感覚が基準となり、相手との時間の差異が生じた時、相手の方が「遅い」「早い」と判断している。
自分の方が「遅い」「早い」とはあまり考えもしていない。
『時間は存在しない』
別の本を見てみると
理論物理学者のカルロ・ロヴェッリは著書『時間は存在しない』の中で
「宇宙全体に共通な”今”は存在しない」と書いている。
『ジャネーの法則』
時間の感じ方について別の考え方があるらしいので、引用だけしておきたい。
フランスの哲学者ポール・ジャネーと、心理学者ピエール・ジャネーの「ジャネーの法則」というものだ。
「自分の数倍濃密な時間を生きている」とジャネーの法則を説明している人もいた。
こどもに対して、このような気持ちをいつも持ち続けたいと思える時間の捉え方だ。
今まで引用してきた時間感覚、認識
①『ゾウの時間、ネズミの時間_サイズの生物学』
②『時間は存在しない』
③ジャネーの法則
の3つは自分にとっては目から鱗だし、とても興味深く、単純におもしろかった。
「盲目的に同じだと感じていることでも、人それぞれ違う」
そんなことに気づきもせず日々を過ごしていたんだなと、少しショックではある。
当たり前で、分かりきっていることのような気もするが、当たり前だからこそ忘れがちになる。
その当たり前を自分の価値観の前提に置くことが、良いコミュニケーション、関係性の始まりなのではないか。
時間感覚の違いに関して、頭では理解できたと思う。
しかし、現実には、やはりイライラもするし、怒ってしまっている。
上記の内容をふまえて、なぜ怒ってしまうのか。親子の時間感覚のすれ違いに対し、自分が寛容でないのか、うまい対処法を知らないだけなのか。
うまい対処法でうまく対処出来たとして、はたして対処していくこと自体が正しいことなのか。こどもにとって、自分にとって良いことなのか。
対処法によりうまくいくことで、こどもにとっては取りこぼす”何か”があるのかもしれない。
などなど感じたことを次の記事に書いていきたい。
※以下は追加の引用
『ゾウの時間 ネズミの時間_サイズの生物学』本川達雄著
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